細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

高校での講義

2012-05-24 10:32:35 | 教育のこと

昨日は,横須賀高校で2時間いただいて,「地震,津波,エンジニア」というタイトルで講義をしました。研究室の4年生たちにも講義に使うための資料の収集などバックアップしてもらい,それらの資料も織り交ぜて講義をしました。

ここのところの不調もありましたが,やはり若い生徒たちの前で講義をする,ということで身が引き締まり,元気なときの自分に戻っていました。

ScienceとEngineeringの違い(どちらが優れているという話ではなく)にも何度も触れ,Engineerとしての課題解決,特にCivil Engineerの課題解決能力,実行力が今の世の中では強く求められていることも分かってもらえたかと思います。

いつもの調子で,本もたくさん紹介するし,ビデオも見せるし,寺田寅彦先生の「天災と国防」から部分的に朗読もしたり。

生徒からの質問もたくさんいただきました。非常に答えるのが難しい高レベルの質問もいただき,有意義なディスカッションができたと思います。一例は,「今回の東日本大震災では,原発事故があったために,Resilientに回復することが妨げられたように感じますが,先生のお考えを聞かせて下さい。」というもの。講義の冒頭を,英英辞典の"Resilient"の定義から始めました。この講義を貫くキーワードがいくつかあり,その一つが"Resilient"でした。キーワードも適切に使った高レベルの質問でした。

講義の中盤では,大きなポストイットも配って,意見や質問を書いてもらいましたので,また集約して紹介したいと思います。

過分な謝金もいただきましたが,そのようなためにやっているのではありません。帰りのグリーン車で同行した4年生3名と軽く打ち上げをしながら帰りました。その飲み物代に一部を使わせていただきましたが,残りのお金で,紹介した本をアマゾンで購入して,横須賀高校へプレゼントすることにしました。

「天災と国防」や前東大総長の小宮山宏先生の著書などを複数冊購入して,生徒たちにプレゼントしようと思います。

帰りのグリーン車の中で,高校での講義もいいけれど,小学校でやろう!ということになりました。それを実現するための種々のネットワークはできてきているので,早い段階で一度実行したいと思います。

小学校での講義となると,難しい言葉もグラフも使えないかもしれない。一気にハードルが上がりますが,面白い講義をしたいと思っています。リハーサルに,私の娘に聞いてもらおう,ということになっています。