ニュートン式反射望遠鏡の光軸調整 正しく調整した主鏡に斜鏡を合わせる part 3 の続き 今度こそ！！

今度こそ、光軸修正を完遂したい！！！

前回の続きです。

（前回は「ニュートン式反射望遠鏡の光軸調整 正しく調整した主鏡に斜鏡を合わせる　part 3」）

前回、2025/02/23に、下の写真の状態で終了しました。

補足すると、主鏡は鏡筒の出口の真ん中を向いている状態です。

斜鏡をほんの少し、主鏡側に寄せれば、光軸が合います。

別の言い方をすると、引ネジを緩めればいいのです。

作業開始前にいくつか工程を加えました。

その理由は、以下の通りです。

この写真を見て、斜鏡が傾いているか、傾いていないか、誰も判断できないと思うんです。

まず第一に、鏡筒が垂直に立っていない。

第二に、カメラの水平がとられていない。

第三に、斜鏡が垂直になっているか、目視で判断している。

客観性、再現性がない写真なんです。

そういう意味で、僕の過去の光軸調整はすべてダメダメだと言っても過言ではないんでしょうね。

過去の記事を読んでくださった方たち、ごめんなさい m(_ _)m

まず、望遠鏡を垂直に立てます。

接眼部の真上で鏡筒の垂直をとります。

（鏡筒の出口を水平にすることで、鏡筒の垂直をとります）

OCAL electronic collimatorを接眼部に差し込み、水平を取ります。

（今、気づきましたが、カメラの筐体の水平をとったとしても、もしカメラのセンサーが傾いていたらこの作業の意味がなくなります。しかし、そこはまず、OCALを信じるしかない！！！）

こんな感じでスライディングルーフを望遠鏡まで近づけて、ルーフの上にパソコンを置いて作業しています。

日差しが強くてパソコン画面が見えづらいため、パネルヒーターを日除けとして使ってます。

パソコンの画面です。

プロパティ・ウィンドウの一辺は画面の中で常に垂直です。

斜鏡を動かす際、斜鏡ケースの一辺が、プロパティ・ウインドウの側面と平行を維持するように操作しました。

今までの作業でも、

望遠鏡はだいたい垂直だったでしょう。

OCALカメラもだいたい水平に挿入していたでしょう。

斜鏡もだいたい垂直に調整していたでしょう。

でも、どれもこれも、だいたいだったんです。

そのことに今まで気づいてなかった。。。

今までやってた光軸調整がダメダメだったということに気づき、地面に両膝をつく思いでした orz

気を取り直して、続きをやりましょう。

第一ステップ。

OCAL electronic collimatorで緑色の円を表示させ、接眼筒の先端円と一致させます。

（緑色の円の中心はカメラ視野の中心です）

正確を期するためにズームアップで確認した図

斜鏡に映った主鏡に映った赤いOCALカメラにピントを合わせます。

前回、終了したときのままの状態であることが確認できます。

補足すると赤い円は、

・OCALカメラの視野中心を中心とする円

・直径が主鏡の輪郭と同じ

です。

念の為、露出を最大限に下げて、四方にあるスパイダーの固定金具の高さが四方で均等であることを確認します。

正午頃であったこともあり、露出を最大限下げてもこんな感じで飛び気味で、見えづらいですが、前回2025/02/23の光軸調整終了時の状態であることが確認できます。

斜鏡の引ネジを緩めて、斜鏡の位置を主鏡にほんの少しだけ寄せました。

なお、斜鏡の位置を調整する場合ですが、

(1) 押しネジを全て緩めて、斜鏡をぶらぶらにする。
(2) いい位置に手で合わせてから一本だけ押しネジを締め込んで、動きを制限する。
(3) それで良さそうなら順次、他の押しネジ2本も1本ずつねじ込んでゆく。。
この手順が良さそうですね。

調整後

赤い円と主鏡の輪郭が一致してます。

ピンク色の十字の交点（OCALカメラの視野中心）が、OCALカメラのレンズと重なっています。

露出を目一杯下げて、スパイダーの固定金具の高さが四方で均等であることを確認します。

（上側の固定金具が霞んで見えるのは、主鏡の汚れのためです）

全体像

斜鏡ケースが垂直にぶら下がっていることの証拠写真。

理屈としてはこれで光軸が合っていると思っています。

が、謎がまだひとつ残っています。

それは、、、上の写真を見てみてください。

斜鏡に映った主鏡が、斜鏡の中でわずかに左側に寄っているんです。

この理由がわからない。

斜鏡ケースが垂直になるように斜鏡を調整すると、主鏡を斜鏡の中でど真ん中にもってくることができない。

なぜだろう？

もしや斜鏡の引ネジの穴が鏡筒の中心にないのではないかと思い、友人に手伝ってもらって測定してみましたが、見事ど真ん中にありました。

接眼部が傾いている可能性を疑い、レーザーコリメーターを使って、レーザーが落ちる位置を確認しましたが、これまたレーザーが垂直に落ちることを確認しました。

なぜだ？

まあ、今回はここまででいいんでない？

使い込んでいればいずれ謎が解けるでしょう。

光軸が過去最高の精度で調整されたことは間違いないに違いない！

あとは、観測でそれが裏づけられるかどうか。

猫五郎の、ニュートン式望遠鏡の光軸調整についての記事へのリンク