猫五郎の写真日記

なんか、写真よりも文章がメインになってます。しかも、くどい。要改善。でもなかなかねぇ。

2022/10/28 山梨 巨大赤道儀の極軸の追い込み 続き 過去最高のオートガイド(^^) 4分間までならDECのオートガイドはいらないかも ニュートンの主鏡は簡単に動く

2022-11-03 17:56:00 | 天体望遠鏡

前回の続きです。

しつこくてすみません。

でも、前回、家に帰ってから思い直しました。

この赤道儀、据付型であり、移動する予定がありません。

一回は極限まで極軸を追い込んでみたい。

 

前回は、望遠鏡の向きを変えると主鏡が動くことを確認して終了しました。

到着と同時に、笠井トレーディングのAlineで光軸が大まかに合っていることを確認しました。

レーザーコリメーターのレーザーが主鏡の中心に当たるように調整します。

主鏡の押し引きネジで、レーザーの反射光をコリメーターの的の中心に持って来ただけでは、状況は前回と変わりません。

なので、主鏡の押しネジをすべて緩め、引きネジをすべて引き切りました。

主鏡のセルをできる限り鏡筒に押し付けた状態で光軸を調整すれば、望遠鏡の向きを変えた時の主鏡の動きを最小にできるのではないかと考えたわけです。

 

幸い、天気に恵まれました。

まずは子午線と天の赤道付近でオートガイドしてみました。

すると、過去最高の精度のオートガイドができました。

縦軸を1.5秒にしてあるので、ギザギザに見えるかもしれませんが、RMS error 赤経0.35”、赤緯0.27”。

この赤道儀でこれほどの精度でオートガイドができるとは全く期待してませんでした。

赤経のガイドアルゴリズムはPPECです。

PPEC、ハマる時はハマるよう。

 

望外のオートガイドがいきなりできた。

にも関わらず、極軸の追い込みをやるかどうか、、、。

一瞬迷わないでもなかったのですが、1回は自分ができる限り、最高に極軸を追い込んでみたい。

そう思いました。

 

ドリフトアライメントツールで高度のズレを確認します。

結果は、当然ながら、前回と同じです。

 

高度を調整するネジは赤道儀周囲に6本。

直径10mm以上になりそうな太いネジです。

試行錯誤して、赤道儀の南側を数mm、持ち上げて前傾姿勢にすると極軸が合うことがわかりました。

高度が合ったところ。

 

方位角を確認してみると、少しズレていたので、これも修正。

 

よろこんで赤道儀の6本の固定ネジを締めたら、高度が高くなってしまいました。

なので、適当にほんの少しだけ極軸が低くなるように赤道儀の南側を上げて、固定ネジを締め直したところ、うまく行きました。

ここら辺はもはや勘でやるしかないので、根性というか、意地でやってました。

 

ガイドアシスタントで確認すると、極軸、最高の調整がなされたことが確認できました。

据付型で、極軸を完璧に合わせることができる、ということを確認しました。

僕自身、ここまで極軸を追い込んだのは、初めての経験になります。

一度合わせて仕舞えば、そんなに簡単にズレない、と思いたい。

 

極軸の調整が終わった頃には日を越してました。

東の空に上がってきたオリオン大星雲に向けました。

オートガイドはこんな感じ。

最高ではないが、悪くはない。

 

M42オリオン大星雲

ISO3200, 240sec 4枚コンポジット+α

今更ですが、ISO 6400, 120secとISO3200, 240secとでは、後者の方が繊細な写りをしますね。

オートガイドがうまくいっていることが前提になりますが。

 

写り込んだ衛星の軌道もほとんど真っ直ぐ。

続いてオリオン座のM78に望遠鏡を向けました。

湿気が多いためか、背景が暗く写りません。

ISO 12800, 180sec

 

強引に画像処理したのがこれ。

細部が潰れてしまいました。

もっと空の状態が良い時に撮り直したいです。

 

M78、星が楕円です。

オートガイドは(最高でもないが)悪くない。

ピントがズレたかと思い、ピントをやり直しますが、改善しません。

10sec露出で撮影してみると、やはり星が楕円です。

つまり、こういう望遠鏡だということです。

ちょっと向きを変えただけで、主鏡が動く。

何を今更。

5年くらい前にこのこと、このブログの記事にしてます。


GINJI-250FNの光軸の実際 - 猫五郎の写真日記

2014/05/10の夜空。天気予報、快晴。GPV予報、快晴。月が明るいので、星雲撮影には向かないにしても、GINJI-250FNの光軸修正の成果確認と、惑星撮影にはいいだろう。夕食の...

goo blog

 


GINJI-250FNではそれ以来、被写体を変えるたびに光軸調整をしているではないか。

この巨大ニュートンも同じだったというだけのこと。

被写体ごとにいちいち光軸を合わせ直すか?

GINJI-250FNの光軸調整は小さな足台が有ればできますが、この巨大ニュートンは高さ2.5mの脚立の上に登って降りてを繰り返さねばならない。

うーむ。

LRGB撮影している皆さんのように、一つの天体で何時間も露出するのであればそれもいいかもしれません。

とりあえず、この夜は何も対処しないことにしました。

あえて対策を挙げるなら、主鏡セルの中で主鏡の側面を固定する8本(?)のポリカーボネートネジを締め込むことでしょうか。

 

気分を変えて、望遠鏡を大きく北へ向けました。

M81、M82をセットで撮ってみました。

ISO 12800, 200sec, 8枚コンポジット

画角的に狭い。

画の端に来たM81の腕が画像処理で消えてしまいました。

 

遊びで、DECのガイドをキャンセルしてみました。

 

DECのグラフは上のような感じではありますが、そのまま撮影したM81

ISO 12800, 240sec, 4枚コンポジット。

なんと、星がまん丸です。

しかし、もしもISO 6400, 480secで撮影してみたらどうでしょう?

上のグラフを見る限り厳しいように思います。

しかし、4分間露出であれば、DECのオートガイドなしでそこそこイケるということです (^_^)

 

M81渦巻銀河の腕をもう少し写し込みたいところでしたが、あいにくと空の状態が悪く、ちょっと厳しかった。

JPEG撮って出しだとこんな感じです。

RAW撮影すればもう少し画像処理で粘ってくれたりするのでしょうか?

この場所、標高600mしかありません。

空がもう少し安定する標高1000m以上であれば、こういう悩みが少なくなるのでしょう。

でも標高1000mになると寒いし、道路が凍るので行き帰りに気を使います。

どちらがいいのでしょうか。。。

 

AM4:00を回りました。

オリオン大星雲が子午線を超えました。

この夜最後に、西の空に望遠鏡を向けました。

オリオン大星雲

ISO 6400, 180sec

主鏡が結露したかと思いましたが、確認すると、結露してませんでした。

「今宵はもう寝なさい」と言われたような気がしたので、この夜は寝たのでした。

 

 


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