荒川三歩

東京下町を自転車で散策しています。

白鵬36回目の優勝翌日の風景

2016年03月28日 | 散文
先場所琴奨菊が優勝した時、出身地と部屋のある地元が大騒ぎでした。
商店街は大安売りをしていました。
白鵬のいる宮城野部屋が墨田区八広へ引っ越して約3か月になります。
引っ越してから、初優勝です。
さぞかし地元は湧いているだろうと、雨上がりの道に自転車を走らせました。
やって来ました、宮城野部屋の玄関です。

ここは大阪場所が始まってからすぐに外装工事を行っています。

・・・職人がいません。
もう、11時を過ぎてます。
雨で休みでしょうか?
でも早朝に雨は上がっています。


工事はともかくとして、普通、玄関に花輪くらい寄贈されているのではないのか?
宮城野部屋が来る前に居た墨田区緑の住民なら慣れっこかもしれないけど、引っ越して来て、初優勝だよ!?

新記録の36勝だよ!!

納得がいかないけど、そうだ、商店街へ行こう!

向かいの「下町人情 キラキラ橘商店街」へ行きます。

「江戸の大関より地元の三段目」の言葉があるではないか!
白鵬は地元の横綱じゃないのか!
地元に引っ越して来てくれて、初めての優勝じゃないのか!

琴奨菊優勝後のフィーバーを見ていなかったのか!
「下町人情商店街」じゃないのか!

この商店街はすぐに寂しくなります。

千秋楽で、日馬富士との立会いで変化したのがいけなかったのか?
それでも、これを集客のチャンスとして、「引っ越し初優勝新記録記念割引花祭り」(我ながらかなり無理のあるタイトルですが)をやればいいではないか!

近くの公園の花見風景です。




盛り上がってないねえ・・・。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北十間川のオブジェの正体

2016年03月28日 | 散文
北十間川の新小原橋と東武亀戸線の鉄橋の間の葦が茂った空間にオブジェがあります。


この辺りは、北十間川で唯一岸壁工事が実施されていない為に葦が茂って川幅が狭く、桜の枝が張り出しており、カヌーを漕ぎ難い所です。


薄暗くて狭い空間にこのオブジェがあります。

特に人形がちょっと怖い。

気になっていたので、散策の帰りに、陸上から行ってみました。
まず、東武亀戸線の鉄橋から覗きますが、よく見えません。


オブジェのある場所に近づいて行きます。

左右に色々な「作品」が展示されています。

味わい深い作品が多く並べられています。
ひとつとして同じ作品がありません。

ここに来た目的を忘れて欲しくなってしまいます。

色付きの作品もあります。

膨大な数です。

川沿いにあるこの白い家の人の作品らしいです。
小父さんが居ました。
私の行動を見ていたように思います。

思い切って訊いてみます。

「これらの作品の作者は貴方ですか?」
小父さんはうさん臭そうに「ん?」
「実は、カヌーでこの下の川を漕いでいる時に、岸壁に飾られているオブジェがずっと気になっていたものですから今日来てみました」
「ああ、よくカヌーが通っているね。俺が作ったものだよ」

突然、私のガラケーを指差して「あっ!ほらほらカワセミが来ているよ。それで撮りなよ」
見掛け(失礼)より気さくな人のようです。

小父さんの話が続きます。
「ここは100年前に東武鉄道が鉄橋を造った時から手を入れていないので、草木が茂って良い環境になっているんだよ」
「だから、ここはボラが産卵する場所になっていてね。一昨日には孵化した子供が大きな球になって、ほらそこに居たんだよ」
指し示す指に頬を近づけて覗き込みます。

大きな親ボラが沢山泳いでいますが・・・。
「光の関係で今は見えないなあ・・・。カヌーだったらボラもよく見えるだろう?」
「いやいや、近づくとボラは逃げますよ。昨夏の夜にスカイツリーに行った時には、灯りを目掛けて、ボラがカヌーに飛び込んで来ましたが」
「そんな事があるんだ」

話の切れ目に、思い切って口にしました。

「カヌーから見るオブジェが不気味なんですけど・・・」
「そう?うん、時々言われるよ」
「やっぱりそうですか・・・。でもここにある小さな人形は好いですね」
「定年退職をしてから、こつこつ作っているんだよ。ほら、ラジエーター屋だったから、金属加工は慣れたもんだよ」

「この作品、盗まれませんか」
「うん、岸壁の人形は気味悪さもあるのか、時々子供に盗られるけど、ここにある作品は大丈夫だね。この作品は外国人もよく撮って行くよ。ラインとかで世界に紹介されているよ」
話は続きます。

「ありがとうございました。お話を聞いて疑問が解決しました」
切りの良いところで帰り道に向かいます。

岸壁に置かれている、竿に缶を吊り下げたオブジェがありました。

盗られた際の予備でしょうか?

帰りに工事中の新小原橋の仮歩道から川を覗いていると、背後から「あそこにほら」
ビックリしました。小父さんが指を差しています。
「あそこに穴があるだろう?この間タクシーの運転手があそこでアライグマを見た、と言っていたよ。俺、時々タクシーの運転手をやっていてね・・・」

こんな小一時間を過ごしました。
なかなか良い時間でしょ。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする