
写真1 白い花満開、トウサワトラノオ。茎丈は20~40cm。今のところマコモやヨシに負けてない


写真2 水の中からマコモやヨシといっしょに咲くトウサワトラノオ。 水、湿地をみたてる沢が和名の一部
写真3 湿地に群生するトウサワトラノオ

写真4 茎先に集まる花・総状花序が虎の尾にみたてられる

写真5 トウサワトラノオの白花が咲く3,000㎡の保全地。木道とデッキ、東根地区のビニール温室と住宅が見える。左は田川

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写真のトウサワトラノオは栃木県下野市東根(ひがしね)地区の保全地に群生。
2007年、圃場整備事業の生態系調査で50年ぶりに発見された(注1)。
現在、「下野市トウサワトラノオ保存会」が保全地を管理。
当会は東根自治会、小山北桜高校、下野市自然に親しむ会、南河内土地改良区などで構成される(注2)。
トウサワトラノオの分布地は当地と愛知県の「豊川宝飯」(現豊川市・蒲郡市)(注3)に限られる。
環境省レッドリストでは絶滅危惧ⅠB類(EN)にランクされる(注4)。
和名は、唐に多く分布するゆえ、あるいは唐からの外来種ゆえトウを冠す。
学名:Lysimachia candida サクラソウ科 多年草
東根地区は、圃場整備前、湿田地域。
田んぼで犂やマンガ・馬鍬を牽く牛や馬の腹は地にくっつくほどだった(注5)。
注1:保全地の案内板
注2:下野市ホームページ
注3:「レッドデータブックあいち2009」215頁
(http://www.pref.aichi.jp/kankyo/sizen-ka/shizen/yasei/rdb/index.html)
注4:環境省・レッドリストのカテゴリー(ランク)
絶滅 (EX):我が国ではすでに絶滅したと考えられる種
野生絶滅 (EW):飼育・栽培下あるいは自然分布域の明らかに外側で野生化した状態でのみ 存続している種
絶滅危惧Ⅰ類 (CR+EN):絶滅の危機に瀕している種
絶滅危惧ⅠA類(CR): ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの
絶滅危惧ⅠB類(EN):ⅠA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの
(以下のカテゴリは略)
注5:筆者の聞取り調査
引用・参考文献等:*注4;環境省生物多様性情報システム(J-IBIS:Japan Integrated Biodiversity Information System)
*弊ブログ2014年05月14日
執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影日:2014年05月18日 撮影地:栃木県下野市東根