おにぎり2個の里みち歩き 農山漁村の今昔物語

おにぎりを2個持って農村・山村・漁村を歩き、撮り、聞き、調べて紹介。身辺事象もとりあげます。写真・文章等の無断転載禁止

でかい! 水稲に初使用の自走式コンバイン

2013年11月25日 00時00分00秒 | 農業

写真1 我が国の水稲に初使用の自走式コンバイン(前部・ベルギー製)


写真2 我が国の水稲に初使用の自走式コンバイン(後部・ベルギー製)


写真3 我が国の水稲に初使用の自走式コンバインのプレート。商標:CLAYSON


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 水稲を走りながら刈り取って脱穀する自走式コンバイン。
 我が国で初めて使われたのは、いつ頃で、どこか、国産か否か。

 答えは諫早干拓資料館の案内板に知る。次のようである。
   初めて使われたのは昭和38年(1963)。
   処は長崎県総合農林センターの干拓試験地と当地域(研修用)。
   ベルギー製のコンバイン。
   価格:540万円。
   出力:54馬力。
   サイズ:長さ6.45m・高さ3.5m・幅3.0m
   性能は1時間あたり、水稲では30a、麦では50aを刈取り脱穀。
   このコンバインは同館に保存展示されている(写真1~写真3)。
   
 現在、秋の収穫期、ほとんどの田んぼで使われている自走式コンバイン(弊ブログ2013年08月27日)。
 当該コンバインの嚆矢は、50年前、ベルギー製の麦刈り用コンバインだった。

 写真3の「Leon Claeys」は次のようである。
  Leon Claeys はベルギー人。
  彼は、1906年に開発した脱穀機の製造工場とClaeys社を1909年に同国の Zedelgemに創設。
  1952年にはヨーロッパ初の自走式コンバインを開発・販売。
  Claeys社は、1960年代にヨーロッパ最大のコンバインメーカーの一つに数えられ、
  1964年にはSperry New Holland社(スペリー・ニュー・ホランド社)に買収される。
  Sperry New Holland社は1967年に社名をClaysonへ変える。
  Clayson 社は、1986年にフォードと合併し、
  1991年にはFiatagriに買収されて会社名をNew Hollandに変える。

 引用・参考文献等:Claeys (company);From Wikipedia, the free encyclopedia(Last modified on 23 March 2013 at 07:38)
 執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影日:2013年11月08日 撮影地:諫早市小野島町








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台風の贈りもの カバマダラ

2013年11月24日 00時00分00秒 | 昆虫

写真1 カバマダラ:歩道の枯草に止まる。尻を少し上げて雄を待つ?


写真2 カバマダラ:翅表の樺、白、黒の配色に魅かれる


写真3 翅裏も樺色


写真4 頭・胸・翅縁の黒地に白の斑点が印象強い


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 2013年秋、島原鉄道干拓の里駅で下車。
 県道124号を諫早干拓資料館へ向かう。
 社会見学の小学生40名ほどと諫早駅からいっしょ。

 歩道の枯草に、ちょっと見慣れない蝶(写真1)。
 アカタテハに似る。
 しかし違う、赤、白、黒のコントラストが新鮮。
 ツマグロヒョウモンの雌とも違う。
 同定はひとまず置き、撮る、撮る。

 資料館からの帰り、先ほどの箇所に歩を止める。
 セイタカアワダチソウで翅を広げている(写真2)。
 水田の刈跡では4頭飛び交う。
 飛ぶ様子から雄と雌が混ざる。
 とにかく撮る。

 帰宅後、調べる。
 やはり、初見の蝶。
 その名はカバマダラ。
 奄美大島から南に生息する南方系の蝶。
 台風に乗り飛来した迷蝶。
 台風の贈りものと独りがってん。
 タテハモドキのように、飛来した当地でも発生するのであろうか。 

 引用・参考文献等:弊ブログ2013年11月05日;写真2~写真92013年11月22日
 執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影日:2013年11月08日 撮影地:諫早市小野島町



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下峰名の棚田 イノシシが石垣を崩す

2013年11月23日 00時00分00秒 | 農村

写真1 棚田の石垣が崩れている。イノシシの仕業、通り路。足跡もある。




写真2 イノシシ対策:トタン板、漁網、古看板、ワイヤーメッシュなど使用の個別対策



 

 
写真3 イノシシは背後の森や森になった放棄棚田を棲み処とする。放棄棚田に通路があり、石垣は崩されている。


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 棚田は石垣が命。
 ここは島原半島、橘湾最奥部、雲仙市千々石町下峰名(ちぢわちょう しもみねみょう)。
 石垣が崩され、下の棚田に落ちている。
 イノシシの悪行。
 夜な夜な出没する。
 地中のミミズなどを探すために、石垣を鼻と首で突き掘り返す。
 人が持てる石など、なんのその。
 ミミズだけでなく、米など農作物も食べる。
 イノシシ被害は10数年前から発生。
 これまで農家個別に防御してきた。

 今年度、国の助成で棚田全域にワイヤーメッシュを張る。
 長崎県農林部や島原振興局の普及指導員・担当者、雲仙市の担当者などの助言、協力を得て。
 棚田を大小4つのブロックに分け、総延長1,450mになる。

 ちなみに、長崎県全域でのイノシシによる農産物被害額は3~4億円。
 放置できない。

 さて、イノシシ出没は人と農地や森との関わりの濃淡を表す?

 引用・参考文献等:弊ブログ2013年01月25日;イノシシ避けワイヤーメッシュ(鉄条網)11月16日18日19日21日
執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影日:2013年11月07日 撮影地:雲仙市千々石町丙下峰名
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タテハモドキ 再び

2013年11月22日 00時00分00秒 | 昆虫



写真1 棚田の石垣で翅を広げるタテハモドキ。同一個体


写真2 棚田の刈り跡で翅を広げるアカタテハ


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 タテハモドキ、昨2012年10月13日、福岡県久留米市田主丸町で初見。
 1年後、2013年11月07日、同じ九州で再び合う。
 処は有明海をはさむ島原半島、橘湾最奥部、千々岩町下峰名の棚田。

 本種は南方系の蝶。
 台風に乗って飛んで来る迷蝶だった。
 しかし、現在、生息地は北上中。
 生息地域拡大をあらためて知る。

 他にアカタテハを撮る(写真2)。

 引用・参考文献等:弊ブログ2012年10月15日
 執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影日:2013年11月07日 撮影地:雲仙市千々石町丙下峰名






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下峰名の棚田 米つくりは苦労

2013年11月21日 00時00分00秒 | 農村の水

写真1 デミズ、石垣からしみ出ている。棚田の貴重な水、命の水


写真2 石垣からしみ出る水、デミズ。温めるために溝を回す。


写真3 V字状棚田最上部の溜池。デミズを溜める。秋、水は溜まってない。


写真4 V字状棚田の底にある三面コンクリートの用水路・排水路(写真の右)。水を堰き止めて使う。


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 棚田には手がかかる。
 ここは雲仙市千々石町下峰名(ちぢわちょう しもみねみょう)。
 棚田を歩きながら、米作りを始めて半世紀余のH氏に次の如く教えていただく。
   まず、石垣。
   草が生えぬように年3~4回むしりとる。
   鎌も使う。
   石垣にマムシがいることもある。
   長い棒を用意し、マムシがいたら殺す。
   足を噛まれぬようゴム長靴を履く。

   次に米作りの水。
   デミズを使う。
   石垣からしみ出す水。
   田植え前のシロカキは、溜まれば掻く、溜まれば掻くを繰り返す。
   平坦地では1日あれば済むのに、棚田では3~4日かかる。

   その割に収量は低い。
   1反あたり5~6俵(60kg)、平坦地の6割、良くて。
   平坦地では8~9俵。
   今年は、1反8畝で16袋(30kg)とった。
   “食べるひこあった”(食べるだけとれた)
   水不足の年は、下から水を運んで作る。
   それは、それは高くつく米。

   棚田の最上部には小さな溜池がある。
   その水や、そこから流れ出る水を利用する田もある。

 引用・参考文献等:弊ブログ2013年11月16日18日19日
 執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影日:2013年11月07日 撮影地:長崎県雲仙市千々石町







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