夜景が映えるマリーナベイに特設されたシンガポール市街地サーキットで2018年FIA F1世界選手権第15戦シンガポールGP決勝レースが開催され、メルセデスのハミルトンがポール・トゥ・ウインを達成した。
これまでシンガポールで苦戦することの多かったメルセデスだが、予選ではハミルトンが1分36秒015の驚異的なラップタイムをたたき出してポールポジションを獲得。2番手以下に0.3秒以上のリードを築く圧巻のラップを披露した。フロントローにはレッドブルのフェルスタッペンが入り、ハミルトンの選手権ライバルであるベッテル(フェラーリ)は3番手からレースをスタートしている。トップ3の後ろにはそれぞれの相棒が並び、ボッタス(メルセデス)が4番手、ライコネン(フェラーリ)、リカルド(レッドブル)の順だ。
全長5.065kmを誇るシンガポール市街地サーキットに人工照明が灯された決勝レースは61周で争われ、気温29.8℃、路面温度33.7℃、湿度64.5%のドライコンディションでスタート時刻を迎えた。シンガポールにソフト、ウルトラソフト、ハイパーソフトのドライタイヤを用意したピレリは決勝レースにソフトもしくはウルトラソフトのいずれかを使用するよう義務付けている。
シグナル消灯に合わせて好発進を決めたハミルトンはリードを守り、真後ろではフェルスタッペンとベッテルがサイド・バイ・サイドでターン1に飛び込んだ。一度はポジションを死守したフェルスタッペンだが、その後、ベッテルにストレートで追いつかれるとオーバーテイクを許す。
ただ、後方でフォース・インディアの2台が同士討ちを喫しており、オコンがクラッシュを喫したため、オープニングラップでセーフティカーが出動する事態に直面した。オコンはペレスと並んでターン2にアプローチしたが、インサイドにいたペレスに押しやられるようにしてウオールに接触。ペレスは無線で「行き場がなかった」と説明した。この一件を審議したスチュワードはレーシングインシデントと判断し、おとがめなしの裁定を下している。
4周目の最後にセーフティカーが解除されて迎えたリスタートは19台がスムーズに走り出し、ポジションの変化もなかった。ベッテルからポジションを奪い返そうとするフェルスタッペンは予選で発生していたニュートラルに入る問題が再発しているようだが、深刻な状態ではないのかレースを続けている。
ソフトタイヤを選んだハミルトンがペースを上げていく中、何とかペレスを料理したベッテルに対し、レッドブルはフェルスタッペンをピットに呼び入れてソフトタイヤに交換。ピットアウトはベッテルとサイド・バイ・サイドになったものの、フェルスタッペンがポジション奪取に成功し、フェラーリを先行している。
ベッテルの相棒ライコネンは第1スティントを長く取り、22周を走ってピットに立ち寄ると、チームメイトとは別のコンパウンド、ソフトタイヤを選んで隊列に復帰した。
上位3チーム以外でトップ10スタートだったドライバーはピットストップを終えた後、激しいトラフィックに引っかかり、思うようにペースを発揮できない状況が続く。フェルスタッペンと同じタイミングでタイヤを交換したペレスは、レース序盤に1回目のピットストップを行っていたシロトキンのオーバーテイクに手こずり、ペレスの後ろに控えたヒュルケンベルグ(ルノー)やグロージャン(ハースF1)も本来のペースを引き出せずにがまんのレースを強いられている。
27周目の最後にようやくタイヤ交換に向かったリカルドはウルトラソフトタイヤを選んで第2スティントをスタートさせるも、ポジションはスタートと同じ6番手だった。
その後はしばらく全体的に動きがなかったものの、34周目にシロトキンを追いかけていたペレスがついにオーバーテイクを仕掛けたところ、少し前に出たタイミングでペレスがシロトキン側にマシンを寄せてしまい、結果、2台が接触。これでマシンにダメージを受けたペレスはペースダウンを喫し、ピットに戻ってタイヤを履き替えた後、最後尾で隊列に復帰したが、シロトキンは走行に問題がなかったようでコースにとどまっている。ペレスには接触を引き起こしたとしてドライブスルーペナルティが科せられた。
ペレスが後退した一方で、ヒュルケンベルグはシロトキンに対するオーバーテイクを成功させてさらに前を追いかけていく。シロトキンは次にグロージャンからプレッシャーを受ける状況に直面し、グロージャンの真後ろにはトロ・ロッソのガスリーも控えていた。
そこに先頭集団が追いつき、ガスリーは早々とハミルトンに道を譲ったものの、グロージャンは青旗が振られているにもかかわらずシロトキンとの勝負に集中し、ハミルトンは2人の後ろで待機を強いられてしまう。その間にもフェルスタッペンが接近し、ガスリーはハミルトンのときと同様にフェルスタッペンを前に行かせたところ、まだグロージャンとシロトキンを追い抜けないハミルトンに対して、ここぞとばかりにオーバーテイクを仕掛けていった。
フェルスタッペンの動きを防いだハミルトンはグロージャンがシロトキンの前に出た直後に2人をかわし、フェルスタッペンとベッテルもすぐにハミルトンを追いかける。しかし、周回遅れの対応を済ませたハミルトンはフェルスタッペンを一気に引き離し、4秒前後のリードを築いたところでペースコントロールに入った。
フェルスタッペンはハミルトンにコンマ数秒差のペースを維持できていたが、ベッテルは2秒から3秒遅いラップタイムで必死にマシンを操っている。それでも、4番手のボッタスもペースを上げられておらず、ベッテルは前には引き離されたものの、後続とのギャップは十分に手に入れられていた。
終盤はボッタス、ライコネン、リカルドによる4番手争いが加熱し、最後尾につけるリカルドはライコネンとの距離を縮めたり、距離を取ったりとクーリング対策にも取り組みながら追い抜きのチャンスをうかがっている。
61周のタフで長いレースをトップでゴールしたのはハミルトン。最後はリードを8.9秒に広げている。フェルスタッペンが2位でフィニッシュし、ハミルトンから40秒近く遅れてベッテルが3位表彰台に上った。
激しい攻防戦の末、4位を確保したのはボッタスで、ライコネンは結局最後まで追い抜けずに5位、リカルドが6位入賞を果たしている。
その他、アロンソ(マクラーレン)、サインツ(ルノー)、ルルクレール(ザウバー)、ヒュルケンベルグがトップ10フィニッシュを決めてポイントを手に入れた。
トロ・ロッソ・ホンダはピエール・ガスリーとハートレーがそれぞれ14位と17位で完走している。
決勝でもあまり良いペースは出せなかったようですね。次回のロシア・ソチ に期待しましょう!
これまでシンガポールで苦戦することの多かったメルセデスだが、予選ではハミルトンが1分36秒015の驚異的なラップタイムをたたき出してポールポジションを獲得。2番手以下に0.3秒以上のリードを築く圧巻のラップを披露した。フロントローにはレッドブルのフェルスタッペンが入り、ハミルトンの選手権ライバルであるベッテル(フェラーリ)は3番手からレースをスタートしている。トップ3の後ろにはそれぞれの相棒が並び、ボッタス(メルセデス)が4番手、ライコネン(フェラーリ)、リカルド(レッドブル)の順だ。
全長5.065kmを誇るシンガポール市街地サーキットに人工照明が灯された決勝レースは61周で争われ、気温29.8℃、路面温度33.7℃、湿度64.5%のドライコンディションでスタート時刻を迎えた。シンガポールにソフト、ウルトラソフト、ハイパーソフトのドライタイヤを用意したピレリは決勝レースにソフトもしくはウルトラソフトのいずれかを使用するよう義務付けている。
シグナル消灯に合わせて好発進を決めたハミルトンはリードを守り、真後ろではフェルスタッペンとベッテルがサイド・バイ・サイドでターン1に飛び込んだ。一度はポジションを死守したフェルスタッペンだが、その後、ベッテルにストレートで追いつかれるとオーバーテイクを許す。
ただ、後方でフォース・インディアの2台が同士討ちを喫しており、オコンがクラッシュを喫したため、オープニングラップでセーフティカーが出動する事態に直面した。オコンはペレスと並んでターン2にアプローチしたが、インサイドにいたペレスに押しやられるようにしてウオールに接触。ペレスは無線で「行き場がなかった」と説明した。この一件を審議したスチュワードはレーシングインシデントと判断し、おとがめなしの裁定を下している。
4周目の最後にセーフティカーが解除されて迎えたリスタートは19台がスムーズに走り出し、ポジションの変化もなかった。ベッテルからポジションを奪い返そうとするフェルスタッペンは予選で発生していたニュートラルに入る問題が再発しているようだが、深刻な状態ではないのかレースを続けている。
ソフトタイヤを選んだハミルトンがペースを上げていく中、何とかペレスを料理したベッテルに対し、レッドブルはフェルスタッペンをピットに呼び入れてソフトタイヤに交換。ピットアウトはベッテルとサイド・バイ・サイドになったものの、フェルスタッペンがポジション奪取に成功し、フェラーリを先行している。
ベッテルの相棒ライコネンは第1スティントを長く取り、22周を走ってピットに立ち寄ると、チームメイトとは別のコンパウンド、ソフトタイヤを選んで隊列に復帰した。
上位3チーム以外でトップ10スタートだったドライバーはピットストップを終えた後、激しいトラフィックに引っかかり、思うようにペースを発揮できない状況が続く。フェルスタッペンと同じタイミングでタイヤを交換したペレスは、レース序盤に1回目のピットストップを行っていたシロトキンのオーバーテイクに手こずり、ペレスの後ろに控えたヒュルケンベルグ(ルノー)やグロージャン(ハースF1)も本来のペースを引き出せずにがまんのレースを強いられている。
27周目の最後にようやくタイヤ交換に向かったリカルドはウルトラソフトタイヤを選んで第2スティントをスタートさせるも、ポジションはスタートと同じ6番手だった。
その後はしばらく全体的に動きがなかったものの、34周目にシロトキンを追いかけていたペレスがついにオーバーテイクを仕掛けたところ、少し前に出たタイミングでペレスがシロトキン側にマシンを寄せてしまい、結果、2台が接触。これでマシンにダメージを受けたペレスはペースダウンを喫し、ピットに戻ってタイヤを履き替えた後、最後尾で隊列に復帰したが、シロトキンは走行に問題がなかったようでコースにとどまっている。ペレスには接触を引き起こしたとしてドライブスルーペナルティが科せられた。
ペレスが後退した一方で、ヒュルケンベルグはシロトキンに対するオーバーテイクを成功させてさらに前を追いかけていく。シロトキンは次にグロージャンからプレッシャーを受ける状況に直面し、グロージャンの真後ろにはトロ・ロッソのガスリーも控えていた。
そこに先頭集団が追いつき、ガスリーは早々とハミルトンに道を譲ったものの、グロージャンは青旗が振られているにもかかわらずシロトキンとの勝負に集中し、ハミルトンは2人の後ろで待機を強いられてしまう。その間にもフェルスタッペンが接近し、ガスリーはハミルトンのときと同様にフェルスタッペンを前に行かせたところ、まだグロージャンとシロトキンを追い抜けないハミルトンに対して、ここぞとばかりにオーバーテイクを仕掛けていった。
フェルスタッペンの動きを防いだハミルトンはグロージャンがシロトキンの前に出た直後に2人をかわし、フェルスタッペンとベッテルもすぐにハミルトンを追いかける。しかし、周回遅れの対応を済ませたハミルトンはフェルスタッペンを一気に引き離し、4秒前後のリードを築いたところでペースコントロールに入った。
フェルスタッペンはハミルトンにコンマ数秒差のペースを維持できていたが、ベッテルは2秒から3秒遅いラップタイムで必死にマシンを操っている。それでも、4番手のボッタスもペースを上げられておらず、ベッテルは前には引き離されたものの、後続とのギャップは十分に手に入れられていた。
終盤はボッタス、ライコネン、リカルドによる4番手争いが加熱し、最後尾につけるリカルドはライコネンとの距離を縮めたり、距離を取ったりとクーリング対策にも取り組みながら追い抜きのチャンスをうかがっている。
61周のタフで長いレースをトップでゴールしたのはハミルトン。最後はリードを8.9秒に広げている。フェルスタッペンが2位でフィニッシュし、ハミルトンから40秒近く遅れてベッテルが3位表彰台に上った。
激しい攻防戦の末、4位を確保したのはボッタスで、ライコネンは結局最後まで追い抜けずに5位、リカルドが6位入賞を果たしている。
その他、アロンソ(マクラーレン)、サインツ(ルノー)、ルルクレール(ザウバー)、ヒュルケンベルグがトップ10フィニッシュを決めてポイントを手に入れた。
トロ・ロッソ・ホンダはピエール・ガスリーとハートレーがそれぞれ14位と17位で完走している。
決勝でもあまり良いペースは出せなかったようですね。次回のロシア・ソチ に期待しましょう!