キャラバン サライ

夢は大空へ、努力は足元で、世界に目を向けながら足元から子供たちを見直していきたいと思っています。

本棚

2011年02月01日 | Weblog
昔から本棚が好きだった。

名古屋の長く住んでいた家には、広くもないのに、本棚だけの部屋があって、それでも収まりきらない本が所狭しと積まれていた。
全てが母親の本で、小説から歴史書から数学書から百科事典まで、あらゆるジャンルの本が散乱していて、それが嫌だった。
その雑然さが、というより、自分の知らない本があまりにも多く存在していることに、自分の手の届かない世界が隣にあることに、なにかおびえていたのかも。

当時は、本を捨てるなんて発想はなかったから、とにかく母親にはこれ以上本を買わないでくれと本気で説得していた覚えがある。

そんなとき、それら得体のしれない本たちを、きちんとカテゴリーに分けて、本棚へ片っ端からいれていくという作業は、なにか言い得ない快感があった。
そんな子供時代の延長で、本棚が好きになったんだと思う。


ところで、今月中ごろから、家の大整理計画が進行している。
このアパートに相方と引っ越してきてもう1年が経った。
引っ越しの荷を解いたときには、あくまで一時的な避難場所として置いたモノたちが未だに行き場を見つけてもらえず、1年前と同じ場所にあったりする。
そろそろ、みんなの居場所をきちんとみつけてやらなくては。そんな気分だ。

その一環として、先週末に本棚の本を全部出して整理を始めた。
まず、大きくは残すものと残さないものに分けること。
残さないものは、Book Offに引き取ってもらおうと思っている。
なんでも、Book Offを通じて本を(途上国の?)子供たちに寄付できるとか。

そこで、大きな悩みとなるのが、何をもって残す、残さないを決めるかだ。
もともと、捨てるのは大の苦手。
それが、本ならばなおさら。
本は読み始めれば数日、数週間、長ければ数か月ずっと一緒にいるもので、他のものよりも愛着や思い出、情がわいてしまうのは当然のことだ。


しかし、それでは本は増えていく一方。
読んでいるときはいつも一緒だが、いざ読み終わるとなかなか手に取ることすらしないのが本(僕の場合は)。
それを思い出といって残しておいては、ものにまみれて重荷になった、シンプルでない生き方になってしまう。

そこで、以下に当てはまらないものはすべて残さないことにした。

1) まだ読んでおらず、将来読みたい本
2) 相方に読んでほしい本
3) ネットや図書館で手に入りにくい本
4) 人生の中でも大きな意味をもつ本

この基準でとにかくたくさんの本を放出した。
でも、それだけではやはり何とも心苦しいので、放出する本の写真を撮っておいて、あとでノートに記録することにした。
そのときに、相方とノートを共有し、お互いがどんな本を読んだのかがわかるようにする。
本だけでなく、映画や美術館など、なんでもいいので書き込んでいくと面白いかもしれない。

話がそれすぎて、発散気味だが、とにかく本棚。
これがきれいに、センスよく、まとまっていると気持ちがいい。
それが言いたかった!