アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

復刻・日本にセイヨウヒイラギはあるのか

2021-12-10 20:12:19 | みんなの花図鑑

この時期になると 園芸コーナーにクリスマスの飾りつけ用として 葉っぱがトゲトゲで赤い実の木が並べられるようになります。
ラベルに「クリスマス・ホーリー」とありますが、「ホーリー」は 英語の Holly で モチノキ(属)のことです。(「Holy」 聖なるではありません)@西尾市憩の農園
クリスマスの飾りつけに使うモチノキ属の木ならば みんな「クリスマス・ホーリー」で問題ないのですが、
モチノキの種類は ヨーロッパでは ヨーロピアン・ホーリー(セイヨウヒイラギ(モチ))
アメリカでは アメリカン・ホーリー(アメリカヒイラギ(モチ))
そして日本では 上の画像のチャイニーズ・ホーリー(シナヒイラギ(別名、ヒイラギモチ))がもっぱら使われています。



これもシナヒイラギ(ヒイラギモチ、チャイニーズ・ホーリー)です。@安城デンパーク
日本では 葉っぱに棘のある赤い実のなるモチノキ属の、クリスマスの飾りつけに使われる木は このシナヒイラギがほとんどです。そしてこれは セイヨウヒイラギ(狭い意味での クリスマス・ホーリー)ではありません。
なのに、園芸コーナーでは 「クリスマスホーリー(セイヨウヒイラギ)」の名で売られていることが良くあります。
私は気になって仕方がありません。
去年かなり詳しく書いたので、再掲します。


日本にセイヨウヒイラギはあるのか
この時期になると 園芸コーナーにクリスマスの飾りつけ用として 葉っぱがトゲトゲで赤い実の木が並べられるようになります。クリスマスホーリー(ホーリーというのはモチノキ科のことです)と......


なつみかんさんよりコメントをいただきました。
返信文を書いたのですが、記事へのリンク(URL)を含んでいて その文を受け付けてくれないので、ここに お返事を書きます。
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なつみかんさん、おはようございます。
ようこそ!モチノキ専科へ(^_-)-☆
そのサイトのホーリーには出典が書いてあって
セイヨウヒイラギ by M a n u e l
https://flic.kr/p/jihKSq
https://creativecommons.org/licenses/by/2.0/

となっています。元のページへ行ってみると海外サイトで
en el Jardín Botánico de Madrid
(マドリッドの植物園で)
となっています。
正しく「セイヨウヒイラギ(モチ)」です^^

ただし、EverGreenのサイトの下のほうにある日本語の参考記事
●セイヨウヒイラギを育てたいなら、ここで確認
クリスマスホーリーの育て方(ガーデニング花図鑑)
https://sodatekata.net/flowers/page/758.html
の画像は セイヨウヒイラギではなく、
明らかに
ヒイラギモチ(ヤバネヒイラギモチ)
であり、画像とタイトルが間違ってます。

白い実、赤い実 - ナンキンハゼ、サンシュユ

2021-12-10 08:59:37 | みんなの花図鑑
白い実はナンキンハゼ

安城デンパークにはたくさんの種類のナンキンハゼがありますが、この白い実をつける木は鉄砲山の背の高い木です。




施設として整備される前から この丘に自生していたナンキンハゼかもしれません。



「10〜11月に褐色に熟して裂開し、3個の種子を出す。種子は約7mmの広卵形。白いロウ質の仮種皮に包まれ、冬になっても果実の中軸についたまま残っていることが多い。(樹に咲く花)」(松江の花図鑑「ナンキンハゼ」より)



「表面は蝋質の仮種皮に包まれており、火をつけると燃える。」(植物雑学図鑑「ナンキンハゼ」)



「種子はなかなか散布されず、真冬でも枝先に残っている。」(同上)




「様々な鳥が食べており、鳥によって散布される。」(同上)





赤い実はサンシュユ

この木はデンパークの鉄砲山のお堀?にあります。



巷でよく見るサンシュユとは ちょっと違い名前が以下のようになっています。

「セイヨウサンシュユ サンシュユ 違い」でググると、以下のような記事に出会います
「両者のちがいは、サンシュユでは葉の裏の葉脈の分かれ目のところにヤマボウシと同じように褐色の毛がはえていることと、 小花梗が苞片より明らかに長いのに対し、セイヨウサンシュユでは毛がなく、 また小花梗も総苞とほぼ同じかやや長い程度であることぐらいです。」(大阪百樹「サンシュユ Cornus officinalis」)