外苑茶房

神宮外苑エリアの空気を共有し、早稲田スポーツを勝手に応援するブログです。

強打者の証明

2010-03-29 18:20:06 | 大学野球
先日、吉澤俊幸さんを話題に取り上げた際、「佐藤さん、吉澤さんは、試合前の打撃練習で面白いように外野席に打球を運んだ」というコメントをhchs21さんからいただきました。

そう言われてみれば、最近の早稲田には巧打者はいても強打者と呼べるバッターがいなくなりました。
今年度のチームも、これまでのオープン戦での戦いぶりを見る限り、優れた投手力に対して得点力の不足を心配してしまう状況にあります。

早稲田スポーツファンさんからご指摘のあった安部主将のチーム打率2割そこそこでの優勝という先例もあるのですが、とにかく胃に良くありません。
(;^_^A

写真は、1979年の春、神宮の室内練習場で打撃練習を行う、当時四年生の岡田彰布選手(北陽-早大主将-阪神)。
向こう側の打席は島貫外野手(福島商業-早大-巨人)。

岡田選手らが強烈な打球を連発していたら、ヤクルトスワローズの選手たちがロッカールームから集まってきて、特に岡田選手の打撃練習を遠巻きに見つめているという光景です。
※左下には別の写真も写ってしまっていますが、ご容赦ください。

プロ選手に対しても、これくらい存在感を与えていたのですから、この写真は岡田選手が、既に学生時代から誰もが認める強打者であったことの証明と言えるでしょう。

記録面でも、岡田選手は凄かった。
通算打率.379(リーグ歴代1位)
通算打点81(同歴代1位)
通算本塁打20(同歴代3位)
通算安打117(同歴代4位)

岡田選手が翌年阪神にドラフト一位で入団した時の春季キャンプで、当時の吉田監督は次々に外野スタンドに突き刺さる岡田の強烈な打球を見て「この打球は田渕や!阪神に田渕が帰って来たんや!」と興奮したという当時のスポーツ紙の記事も記憶に残っています。

岡田選手は大のお酒好きでして、なおかつ人気球団の阪神は、とにかく夜のお誘いが多い。
そのお酒がプロ入り後の岡田の成長の妨げになったと後年耳にしました。
それがなかったら、岡田はプロでも打撃タイトルを何度か獲得したのではないでしょうか。

先週発売された「大学野球」最新号にも、岡田選手に関する記事が2ページに渡ってありますが、岡田選手の現役時代の存在感を最も的確に伝えてくれる写真は、今回の室内練習場の一枚だと私は思っています。

現在、新聞の一面で取り上げられる大学野球の選手は、現在は斎藤佑樹投手しかいません。

岡田選手は、主将となった春季リーグ戦でチームを優勝に導く原動力として大活躍しました。
斎藤投手にも、大先輩の岡田選手のように、プロ野球の選手たちをもビックリさせるような投球でチームを優勝に導いてくれることを期待しましょう。
Comments (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする