ピンク映画業界全体が斜陽の一途をたどる中、食うや食わずの日々を送る映画監督の栩谷(綾野剛)。ある日、同棲していた女優の祥子(さとうほなみ)が別の監督と心中したことを知らされ、栩谷は動揺しつつも通夜に出向くが、追い返されてしまう。後日、栩谷は、大家から頼まれて、とあるぼろアパートに居座る住人の立ち退き交渉にやむなく出向き、伊関(柄本佑)という怪しげな男と出会う。話を交わすうち、実は伊関もかつて祥子と恋人同士であったことを栩谷は知る。
(
wowow番組紹介より)(
公式サイト)
第123回芥川賞に輝いた松浦寿輝さんの同名小説の映画化だそうです。
「花腐し」(はなくたし)という言葉、意味が分からなかったので、ネットで調べました。
「きれいに咲いた卯木(うつぎ)の花をも腐られてしまう、じっとりと降りしきる雨」だそうで・・・ものすごく意味深な言い回しですね
この作品、舞台としては3つあるんですね
一つは、ピンク映画監督の栩谷。無名の女優・祥子と知り合って、流れ
で同棲することになった。
しかし、女優の夢を追いかけている祥子に対して、なんかウダウダと毎日を過ごしているだけの栩谷。
少しずつたまっていくフラストレーション、衝突を繰り返す・・・仕事に対しても、祥子の妊娠に対しても・・・・
二つ目は、脚本家の伊関。祥子との出会いは、バイト先の居酒屋・・・
お互いの仕事を知り、距離を縮めて結ばれる二人。
こちらも、仕事を得て喜ぶ祥子に対して、素直に喜べない伊関・・・
妊娠という事実に対して決心をするんだけど、そこもすれ違い・・・結局、別れてしまった・・・
三つ目は、現代
栩谷と伊関が、あるミッションで出会い、お互いの過去の話を延々とするというものでした。
役者さんが同じだからとはいえ、彼ら二人に絡んでくる「祥子」の存在が、つながっているというのはなんか変な感じがしましたね。
ただ、「祥子」は、ずーっと変わっていなかったのに・・夢に向かって頑張っていたのに・・・その反面、彼ら(男たち)は・・・という印象ですよね。
祥子が明るいときにはカラーのシーン、そして彼らと付き合ってて、うまくいってない時(なのかな
)はモノクロのシーンって感じで、視覚的にも、こちらに「どんよりさ」を伝えているように思えました。
それにしても、あのラストはどういった意味なのかなぁ
観た直後は、正直ワケ分かりませんでした。
その後、ネットで様々な感想を観ていると、結構多いのは・・・
まあ、確かに、白い(かどうかはモノクロなので分からないけど)服を着た祥子が、音もたてずにすーーーっと伊関の部屋に入って・・・追いかけて行ったら、その部屋は何も無かった・・・
栩谷は、祥子にやっと「気づかされた」のかなぁ・・・ちょっと怖い演出だけど・・・
ちゅうことで、「さよならの向こう側」
も、いい唄なんだけど、意味深・・・で、65点
※あくまで個人的主観ですので、気分害されましたら申し訳ありません