さくらんぼ狩り開幕

とうとう今週から南部町のビッグイベント「さくらんぼ狩り」がスタートしました。
さくらんぼといえば山形県ですが、この青森県も全国５本の指に入る生産地。
イベントの会期は7月21日まで。名久井岳山麓にある
町中の観光さくらんぼ園が一斉に開放されます。
1時間食べ放題で1000円という良心的な価格設定のため
今年も県内外からお客様がきているようです。
また町の産直施設はご覧のようにさくらんぼでいっぱい。
いろいろな品種とご対面することができます。
贈答用の立派なものから家庭で食べるものまで
さまざまな用途に対応できるので
お客様はみなさん一人何箱も購入されていました。
先日、直売所を覗いてきましたが
まだ始まったばかりで品数も少ない感じ。
これからどんどん賑わってきそうです。
青森県が育種した500円玉より大きな話題の「ジュノハート」は
毎日のようにマスコミに取り上げられていますが、
今年は数量限定で県内だけの試験販売。
名農でも数粒実ったぐらいとまだ本格的な生産には早いようで
産地といえどもそう簡単には手に入りそうもありません。
でも大粒なので食べ応えがあったと話していました。
この町をあげたさくらんぼのお祭りに
名久井農業高校は昔からセレモニーの進行係やフルーツ娘として参画しています。
町と一体となって地域を盛り上げるまさに農業高校ならではの活動です。

夏の気配

先日まで雨が降り、県南特有のヤマセも吹き寒かった南部町ですが
晴れると一気に気温が上がります。この日も気温は27℃。
みんな汗をかきながら調査をしています。
春は鳥のさえずりが賑やかな農場ですが
あまり暑いと鳥の声も姿もなくなります。
彼が調査しているのはインゲンマメの他に
フダンソウとテーブルビーツの３種類。
フダンソウとはスイスチャードともいわれる
とてもカラフルなホウレンソウのような野菜。
最近はサラダの中に入っているようです。
テーブルビーツは赤いカブのような野菜。
ロシア料理のボルシチには欠かせない食材です。
実はフダンソウもテーブルビーツも同じ仲間なんです。
週に１回、草丈や葉の色を測定していますが
ビーツは8月、フダンソウでもあと数週間はかかりそうです。
遠くに見える雲はいつのまにか夏の雲にかわってきました。
暑い太陽の下でハンターズの調査が続きます。

津軽の魅力満載

先週開催された農業クラブの県大会のポスターです。
会場は津軽の柏木農業高校のため
ご覧のとおり、津軽の魅力満載の図柄となっています。
まず手前にあるのは金魚ねぶた。
可愛い金魚の張り子に鮮やかに着色した金魚ねぶたは
ねぶた祭りの定番のお土産として人気です。
そしてその上は弘前城のサクラの花と真っ赤なリンゴ。
でももしかしたらリンゴの花かもしれません。
間違っていたらごめんなさい。
そしてリンゴの左に配置されているのが岩木山。
津軽富士ともいわれる津軽のシンボルです。
まさに津軽オンパレードのポスターとなりました。
しかしもうひとつあります。
それが金魚ねぶたの右側にあるハスの花。
柏木農業高校のある平川市の猿賀神社に咲くハスの花ではないでしょうか。
平川市には盛美園という国の名勝もあります。
スタジオジブリのアニメ「借りぐらしのアリエッティ」の
モデルとなった洋館でジブリファンが今も見学にきているそうです。
このポスターは毎年、県内の農業高校生が書いていますが
上手なのでいつも感心させられます。
さてそんな津軽で先週開催された今年の農業クラブ県大会。
なんと名農は研究部門で２つ、意見発表部門で１つ、
家畜審査で２つ、さらにクラブ活動紹介発表部門と
大会の約半分となる６つの最優秀賞を受賞しました。
生徒数の少ない学校にしてはこれは快挙。
今年は秋田で開催される東北大会にたくさんの選手団を送り込めそうです。
選手の皆さん、おめでとうございます。
そしてお疲れ様でした。

IKEAの功績

小さな実がつき始めました。
これはリンゴンベリー。コケモモです。
昨年、フローラがストックホルムの国際大会に
出場した記念に密かに植えたものです。
先月、白い花を咲かせていましたが
その後、見ていなかったらいつの間にか
ブルーベリーのような実をつけていたのでびっくりです。
ブルーベリーもリンゴンベリーも同じツツジ科スノキ属なので
おかしくないのですが、ほぼ出来上がったブルーベリーに比べると
こちらはまだマッチの先程度の大きさ。
ブドウの房のようにたくさんついていますが
まだまだ収穫できそうもありません。
さてこのリンゴンベリー、ジャムにしてパンに塗ったり
ミートボールの付け合わせしますがあまり一般的ではありません。
アメリカでも最近になって食べるようになったようです。
その理由はIKEA。日本にも出店している
スウェーデン生まれのお洒落な雑貨や家具などを扱う人気店で
アメリカ進出の際、リンゴンベリージャムも持ち込まれたようです。
甘酸っぱくで美味しい赤いジャムなのでぜひ食べてみてください。
ただ調べてみると北海道で生産販売している会社もあるようですが
ほとんどが北欧からの輸入物。思った以上に栽培されていません。
北国の青森にはぴったりのベリー。青森県にIKEAはないので、
ぜひたくさん育てて名農名物にしたいものです。

斜めの関係

ここは放課後の馴化温室。
この日は授業がないため、放課後に各自で生育調査を行っています。
右はハンターズの2年生、左の2人はFFJ研究生の1年生。
実は彼ら、みんな同じアーチェリー部員なのです。
名農のアーチェリーは休みがないくらい毎日練習しています。
だから強いのですが、彼らはその合間にこのように調査しています。
1年生にとって部活動でも研究活動でも先輩後輩と一緒というのは
たいへんなのか、心強いのかわかりませんがとにかく頑張っています。
また2年生の先輩は1年生の時、フローラJr.として
昨年のストックホルムで活躍した先輩をサポートした経験があります。
だから部活動をしながら研究活動する1年生のたいへんさもよく知っています。
忙しい部活動ですが、きっと1年生の良き理解者になっていると思います。
先生生徒の縦の関係や同級生同士の横の関係よりも
先輩や兄弟から教わる斜めの関係が効果的だといわれます。
良い成果が生まれることを期待しましょう。
さてハンターズは、そんな彼らにとても感謝しています。
なぜなら土日も返上で練習に励むため
休日の水かけをいつもお願いしているのです。
「暑い中、植物の世話をするのも練習と同じ。
体と心を鍛えることができるから頑張れ！」
さすがにちょっと無理がある言い訳です。