花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

土壌流出対策

2020年07月26日 | 研究
ハンターズが斜面の畑に何やら土を盛り上げています。
これは土で作った堤防。雨が降ると上から土が流れ出すのですが
それを防ぐための簡易堤防作りを体験しているのです。
本当であれば、この盛り土は三和土加工され、雨や風雨でも耐えられるのですが、
今回は作業手順や制作時間などをみるための実験なので
加工はされていません。確かに土を盛るのは大変な作業ですが
たくさんの人たちが集まってやれば、意外とできることがわかりました。
大切な畑を貸してくださった名農野菜部の先生方に感謝です。
さてこの研究は開発途上国の土壌流出抑制の技術開発ですが
先日、実際に名農でもやってみようかという話が出ていることを聞きました。
実は名農には斜面が多く、土が流れ出している場所が多いのです。
そこでせっかくなので三和土で補強してはどうかというアイデアが
出ているらしいのです。もちろんアイデアのタネはハンターズの研究。
現在、実際にできるのか予算も含めて検討しているようです。
もしできたら名農にも貢献できるのでちょっと嬉しいハンターズです。
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TEAM JAPAN

2020年07月26日 | 研究
オンライン発表会の準備に入ったハンターズ。
先日、会場となる予定の寮の食堂で練習が行われました。
それにしても大掛かりな機材だと思いませんか?
10畳ほどの部屋にテレビが2台、パソコンが3台、
それにビデオカメラ、マイク、LEDライトなどが所狭しと設置されています。
こちらは裏方として外から見ているだけなのでわかりませんが、
発表する二人からみる風景は、まさにテレビ局だそうです。
禁止物質や方法などで違法に能力を高めることをドーピングといいますが
こちらは薬物なしで、雰囲気で意欲を向上させるフェアプレー。
きっと冷静な彼らもテンションが上がり、ハイな気分で発表してくれるでしょう。
さらに彼らの発表をサポートするために
パソコンを操作する2名もハンターズメンバーの予定です。
いつもはストックホルムで開催される青少年水大賞ですが、
今回はコロナの影響でオンライン開催。
渡航できずガッカリしている二人ですが、他のメンバーも国際大会に
裏方として参加できるというメリットもあるようです。
他のメンバーはまだ招集されていませんが発表は一発勝負。
おそらく裏方もあれこれ準備で大忙しとなるでしょう。
全員お揃いのTEAM JAPANのTシャツで挑む様子は
まさにF1のレーシングチームです。
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インスタ映え

2020年07月25日 | 研究
こちらは赤とオレンジのトマトで作ったピューレを使って
フローラが作ったパスタ。いつも見慣れているものとどこか違います。
それは色。いつもであれば黄色のパスタに
赤いピューレを合わせるのですが、
ピューレが黄色を帯びるとパスタと同系色になり
メリハリのない見た目になってしまうからです。
そこでフローラが考えたのが、イカスミパスタ。
黒い麺なら黄色やオレンジのピューレが映えるはずと考えたのです。
アイデア通り、なかなか鮮やかな料理に仕上がりました。
当時はインスタ映えという言葉はありませんでしたが、まさにインスタ映えです。
またオムライスには黄色の卵焼きに赤いケチャップがつきものですが
黄色いケチャップだと卵と色がかぶり映えません。
したがって今までにない新しいアイデアが必要となってきます。
ピューレの色が変われば料理も変わる。このような食の研究は、
クリエイティブな発想が大いに刺激されフローラは大好きでした。
女子メンバーが主流だったかつてのフローラ。
当時の活動場所は温室と調理室でした。
現在、Jr.の女子メンバーと久しぶりに食の研究を計画しています。
どんなアイデアが生まれるか今から楽しみです。
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カラフルトマトピューレ

2020年07月25日 | 研究
こちらもチームフローラフォトニクスがかつて製造したトマトピューレです。
昨日紹介したものは、赤い3品種による微妙な色の違いですが
今回のピューレは原料のトマトがそもそも色がまったく違う3種です。
左は黄色、中はミニトマト、左は緑のトマト。
緑のトマトは未熟果ではなく、緑のまま完熟になる品種で、
食べると何もちゃんとトマトの美味しい味がします。
フローラはこれを食品加工や家庭科の先生に試食してもらい
ご意見を伺ったところ、おもしろい答えが返ってきました。
それはミニトマトピューレについて。料理にトマトを使う場合は
適度な酸味が必要ですが、ご存知の通りミニトマトは
酸味がマイルドで強い甘さを感じる品種が主流です。
したがって家庭科の先生からは、
酸味がないから料理には向かないとのダメ出しを受けました。
ところが食品加工の先生はこの強い甘さを
お菓子やデザートに生かせないかとおっしゃるのです。
しばらくすると後日、実際に試作品を作ってくださいました。
試食しましたが何と甘さが生かされ美味しいではありませんか!
同じ食材でも誰でも安心して食べられる美味しい料理を作ろうとする家庭科の視点と
常に新しい味や商品を考える食品加工の視点の違いが感じられ驚いたものです。
フローラがこんなユニークな開発をしていた5年以上も前は
まだ黄色いケチャップなどありませんでしたが、
今はまれですが存在し、手に入るようになりました。
皆さんならどう使いますか?
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憧れ

2020年07月24日 | 研究
まだ梅雨明けしていない南部町に紫陽花が咲いています。
大きく存在感のある花が季節を感じさせてくれます。
さて紫陽花といえば思い出すのが京都の桂高校。
今から10年以上も前、高校ながら新しい品種を育成していました。
次々と高校発の新品種が掲載される種苗カタログを見ていると
花の素晴らしさはもちろんですが、なんてすごい学校だろうと驚いたものです。
このように桂が大活躍していた頃、TEAM FLORA PHOTONICSは誕生します。
園芸科学科の草花班ということで、いつかはあの高校のようになりたいものだと
みんな漠然とした目標を掲げていたのを覚えています。
もちろん向こうは本州最北の小さな農業高校はもちろん、
フローラの名前も知るはずがありません。こちらの一方的な憧れでした。
あれから10年、フローラはいろいろな研究に取り組み、メンバーは大活躍していきます。
しかし皆さんに評価していただくようになっても、桂はそのずっと先を進んでおり
名農やフローラの存在などまったく知るはずもありません。
2019年2月、解散を目前にしている最後のフローラが
ある東京の発表会に東北代表として出場することになりました。
会場に行ってびっくり。なんと桂も出場しているではありませんか。
10年活動してきましたが、研究活動の大会で同じ会場にいれたのは過去数回だけ。
ほとんど接点はなかったので、ドキドキ。
当時のフローラには農業クラブの役員もいたため
あの桂の発表を見ることができると喜んでいました。
面白いことにこの大会には高校生同士が交流をする場が設けられていました。
フローラ最後だからみんな伸び伸びと交流会を楽しんできたようですが
戻ってきたメンバーの第一声が「名農のことを知っていた」というのです。
さらに「頑張っている学校だ」と認めていたというのです。
結成から10年。解散直前にフローラの大きな目標が達成されたような気がした瞬間でした。
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