花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

フルーツの里

2020年07月29日 | 学校
生徒玄関前に校訓を刻んだ石碑があります。
名久井農業高校の校訓は「強く、正しく、明るく、そして責任をもつ」。
よく高校の校訓といえば四文字熟語のような難しいものが多いのですが
名農の校訓はまるで小学校。誰でもわかる言葉です。
だからみんな覚えているのかもしれません。
さてこの石碑周辺にオレンジ色のものが見えませんか。
また下の芝にもこの物体は落ちています。
これは完熟した果実。もちろん柑橘ではありません。
答えは「梅」。この時期に完熟するものといえば「梅」しかありません。
ちょうど石碑に横に鑑賞用の梅の木があり、
その枝から落ちた完熟果実だったのです。
ところで南部町は自他ともに認めるフルーツの里。
いつでも果物が手に入ると、公言していますが
実は7月下旬、ちょうど今のほんの短い期間ですが、この時だけははないのです。
名農は中学生に対してちょうど7月下旬、体験入学という学校説明会を毎年開催しています。
ここでは簡単な模擬授業をするのですが
中学生はみんな食べられる果物の実験を期待しているようです。
ところがこの時期の名農には果物がありません。
こんな理由で、いつも先生はどんな実験をしようか悩んでしまうのです。
しかし2020年の体験入学は7月下旬ではなく、8月4日。
コロナの影響で中学校が夏休みに入るのが遅れるため、1週間ほど延期されました。
果物は出てくるのでしょうか?期待しちゃいます。
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ジャガイモの実

2020年07月28日 | 生物生産科
先日、話題にしたジャガイモの実。
名農の第3農場に行ってみるとご覧の通り、実をつけていました。
品種はキタアカリ。昭和62年に品種登録されたダンシャク系のジャガイモです。
ダンシャクといえばデンプンが多く、ホクホクとした調理特性があります。
裏を返すと煮崩れしやすいので、煮物などには不向きです。
ダンシャクと違うところは甘い食味。
したがって、ジャガイモ自体の味を感じられるじゃがバターに最適なようです。
さてこのジャガイモの実を見てください。まるで熟していないミニトマトです。
ただ熟しても赤くはなりません。
トマトもジャガイモもナス科だけあって、このような可愛い実がつくのです。
ナスの原種には白い実がつくものがあり、
昔、「卵のなる木」として話題になりました。
ナスは英語でegg plantといいますが、実物をみると納得します。
このジャガイモの実には100から200粒の種子が入っています。
面白いことに遺伝子が違うため、植えてみると
いろいろ特徴の違うジャガイモになります。
食べられる大きさの塊茎ができるまで数年かかるので
これを播く人は育種家ぐらいしかいませんが、
自由研究で試してみるのも面白いかもしれません。
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エール

2020年07月28日 | 研究
オンラインで開催されるストックホルム青少年水大賞に
日本代表として出場することになったハンターズ。
大会が近づいてきたので英語での発表練習に取り組んでいます。
ハンターズは環境システム科3年生5名の研究班ですが
出場できるのはそのうち代表2名だけ。
したがってその他のメンバーは大会に出られません。
しかし感心なことに、みんなずっと代表二人の実験をサポートしてきました。
さて、オンラインといえども、大会は緊張するもの。
ましてや慣れない英語、そしてフローラと正反対で口の重い二人です。
きっと心の中では静かな闘志が湧いているとは思いますが
残念ながら外には伝わってきません。
そんな彼らを発表の舞台に送り出すには、
とにかく練習数をこなすしてもらうしかありません。
そこで今回もフローラの時と同じように、
いろいろな先生方に発表を聞いてもらい、質問してもらおうと計画しています。
その第1弾が仲間たち。身近なところから慣れてもらおうと
先週、夏休みに入ってから行われた課題研究で初めて聞いてもらいました。
7月下旬になって気温が高くなりつつあります。
皆さんからエールを感じて、奮い立ってほしいものです。
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光ってるぜ

2020年07月27日 | 研究
これまたハンターズが作ったコンクリート。
石を固めた透水性のあるポーラスコンクリートです。
見た目は白っぽいきれいなコンクリートですが
これを暗い場所に持っていくとなんとご覧の通り、
青白く発光しているではありませんか。
実はハンターズが蓄光素材を練り込んで作ったものです。
現在、ソーシャルデジスタンスが叫ばれていおり
お店などでは密にならないよう、1つ席を開けて利用するなど
いろいろな工夫がされています。
ハンターズが考えたのは夜の屋外。
例えば夜、バスなど乗り物やテーマパークで入場を待つ時は
日中と違って暗いので、なかなか距離をはかれないものです。
そこでこのように路面に光るサインが付いていれば安心です。
また災害時、停電しても避難路、避難口などに誘導できるかもしれません。
もちろん蓄光素材なので電源は不要です。
さらにどこかのメーカーとスポンサー契約を結んで
路面や壁面、駐車場などに巨大なロゴを描くことも可能です。
変色素材で日中に光るコンクリート。
蓄光素材で夜間に光るコンクリート。
三和土研究をしているハンターズですが
余った材料で個性光る面白い作品が続々開発されています。
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今年は豊作

2020年07月27日 | 研究
ハンターズがベースキャンプとして借用している馴化温室。
その脇に大きな鉢植えのブルーベリーが何個も並んでいます。
1学期最後の課題研究の際、最後にハンターズみんなで摘んで食べましたが
1週間もするとまた色づいてきました。
昨年は猛暑で水切れを起こし、完全に枯死したと諦めた鉢もありましたが
年を越すと元気に復活してきました。気のせいか昨年より元気です。
この元気な理由は気温です。ブルーベリーはそもそも冷涼な気候を好みます。
生育適温は12〜25℃。−20℃まで耐えられるほど寒さに強いのです。
今年は春から気温が上がらないこの地域。
お隣三戸町の気象データをアメダスで調べてみると
6月の平均気温は19℃しかありません。
7月なのに涼しいと皆さん話していますが、
これがブルーベリーにとっては快適な気温なのです。
そんなこともあり今年は大豊作。
ジュース、ジャム、トッピングなどどんどん使いたいところですが
肝心の名農生はすでに夏休みで学校にいません。
このままでは大量のブルーベリーは小鳥たちのものになりそうです。
どうやら満開の桜も豊作のブルーベリーも名農生には縁がないようです。
夏休みですがハンターズは大会に向けて出校する予定。
練習が終わったらご褒美として摘んでみたいと思います。
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