ツールドフランスがねぇ、始まりましたよ〜。
これが始まると、あぁ夏だなって感じます。
自転車で季節を感じるsachiakiです。
もうね、「ツール」は季語で良いんじゃないか?
って思うぐらいだけど、
一般用語で「ツール」と言ったら
普通に「旅」のことを指す気がするので
自転車俳句とか、自転車連歌にならないと
適用されないかなw
それはさておいて。
スロベニア出身の選手にタディ・ポガチャル
というまだ24歳の選手がいるんですけれど、
彼がツールに初出場したのが2020年で3年前。
この時初出場であるのに総合勢(いわゆるエース勢ですね)と
スプリント勝負をして初勝利を上げてから、
勢いに乗って総合優勝まで果たしてしまい、
若干21歳で恐るべきヤングライダーがいる!と
全世界の注目を浴びたんですよね。
その彼が2021年もノリノリに乗って
ほぼアシストもいないような状態で
(彼についていける選手がいないのよ)
その年の総合優勝も果たしてしまい、
いよいよ本物だ!と
ライバルチームが強めていた警戒体制を
さらに強化して挑んだのが2022年。
エグイほどの警戒網と打倒ポガチャル…
もう打倒チーム名ではなく
打倒選手名ってところが強すぎ感をMAXにさせてますねw
となり、この年はまたノーマークだった選手が
ポンと首位に立ち、これまた若手の25歳の選手で
ちょっと前まで魚市場の倉庫で働いていたという
ヴィンゲゴーが首位を奪還しちゃったのです。
でもこの彼もポガチャルと同じで
2021年に首位に飛び出していて
総合2位でゴールしてるんですよね。
もうこうなると、
このポガチャルVSヴィンゲゴーが熱くなるってもんです。
ポガチャルのいるチームは所属している選手は
他のチームに移れば1級のエースばかりだけど
それでもポガチャルのアシストをし切れない。
翻ってヴィンゲゴーのいるチームは
チーム力でも団結力があり、
ヴィンゲゴーを絶対に総合優勝させる!!
という鬼のような鉄壁編成。
そして切って落とされた今年のツール。
例年ならツールの序盤はゆったりとしたもので
平坦コースが多いだけにゴールはスプリンターが活躍するので
ここで総合を狙えないようなチームでも
良いスプリンターを所属させていれば目立てる
勝ちを狙えるっていうもので、
その間は総合を狙っている選手たちは
遅れを取らないようにしつつも脚を休めておく
っていうのが定石なんですわね。
なにせツールは21日間も長距離を走る鉄人レースなので。
そもそもロードレースってエースをゴールにねじ込んで
一番良い着順を取るのが命題なので
けっこうエースは温存されて
エース自らがアシストを振り切って走ったり
無茶をしてゴールを取りに行くってことはなかったんだけど、
これはフルームという鉄壁なチームスカイにいた選手が
これまたアホほど強い選手でして
この人がエースでも貪欲に攻めていくスタイルを
作り上げていったんですよねぇ。
レースの定石がどんどん様変わりしていってる中、
とうとう今年はツールが始まって
いつもならパレードを楽しみ、
選手たちの名前やチームを覚えてもらうための走りで
選手たちのキャッキャしているところを
「仲良いねぇ。やっぱ選手同士リスペクトしてんだな〜」
とか
「フランスはいい土地だな〜観光行きたいな〜」って
とか、
そんな観ている側にツールが始まりましたよ〜という
ゆる〜い始まり方をするんですけれど、
もうね。初日からピリッてんの。
キャッキャしているところなんてほぼなくて
油断すれば置いてくぞ、っていう雰囲気で
すでに総合を争うチームが前に出てきちゃって
序盤だけ勝てるチームとか存在感薄くなっちゃってんの。
で、そんな中で逃げにうまくハマってゴールを争ったのが
靴下の色で見分けするしかないってぐらい
そっくり双子ちゃんがなんとゴール争いしてんの!
えーーーーー!!!ってなりましたよ。
たしかに強い双子だけど、アシストで強力な力を持ってる
って思っていたのもあるし、
兄弟で違うチームに拾われて袂を分かってからの
この展開なので、めちゃくちゃ熱いじゃん!!って
漫画かよ!!!ってなりましたw
そして二日目からはもう総合上位勢で争いが始まっていて
とうとう三日目にはツール三週目と言われる
最後の最後でしのぎを削る走りを見せられまして
ポガチャルVSヴィンゲゴーの幕が開けたのでした。
早いって!!!
解説されている方たちも「時代が変わったんですね〜」と
しきりに言われていたので
もうグランツールというものは
経験で勝てるというものよりも
フィジカルめちゃ強い!!が最強!!
っていうシンプルなものに戻りつつあるのかもしれません。
ていうかもうポガチャルの新人賞いらないだろ。マジで。
もともと新人賞って総合優勝できるほど実力ないけれど
新人としては頑張ったね!
っていう意味合いのものだと思うんですわー。
25歳以下の選手が着られるものだけど、
総合で連勝できるポガチャルにその権利があると
来年も着ることができるし、
ポガチャルと同世代の新人が
めっちゃ泣く羽目になりますわね。
強いものが勝つってのが競争なのだから
それのなにが悪いのか?と言われると難しいけれど、
正直見飽きたwww
同じ顔が何度も表彰台に乗ってくるの超飽きるwww
新人賞だけでなく山岳賞まで取ってるんだもんwww
山岳賞は「山を一番早く登った選手」に送られるものだけど
貪欲なポガチャルは総合優勝を取るためなら
全てを一番で通過する!っていう勢いで走っているので
最悪スプリンターが競っているポイント賞も取る可能性があるし
そうなると表彰台にはポガチャルしか乗らない
みたいなことになりかねないんだもの。
いやぁ恐ろしい。
サガンが初登場してから92年生まれ怖い!って
言われ始めていたけれど、
年代が下れば下るほど若い選手の強さが
明らかに違っているので
もう中堅の選手とかは辞退するしかないんじゃないか?
って感じてしまうぐらいです。
自転車はけっこう選手の年が後ろの方に倒れてて
30代前半あたりに熟成されるってイメージだったけれど
他のスポーツと同じように20代前半からフルスペックで
20代半ばにはスーパー選手になっている
そんな時代になってきたのかもしれません。
と、クソ長い日記になってしまったのでこの辺にて。
今夜も熱いレースが見られますように。モイモイ。