少し前、面白い本を 読みました
『明治・大正・昭和 化け込み婦人記者奮闘記』です。
(※近代の職業婦人の本です)
化け込みとは、本来の素性をかくして別稼業をよそおい、
さまざまな
新聞紙上などでばくろ(暴露)する。
という 炎上取材で🔥・・
ゴシップ紙の人気企画として 流行っていたそうですが、
それを、うら若き女性記者が担当して、けっこうすごい爆弾を投下
と
筆者の平山亜佐子さんが、調べてまとめたのが 本書です。
たとえば、婦人記者たちは、行商人や女中に扮装して名家に入り込み、名流夫人の裏の顔をあばいたり
お針子として遊郭に入り込み、娼妓の一日を探ったり
料亭の仲居や三味線弾きになって花柳界や貧民窟を歩く
など・・
モデル、デパート店員、女優の卵、電話交換手、カフェーの女給、ダンサー・・
ありとあらゆる・人間になりきって、
人間関係濃いめの場所に入り込み
うわさ、本音の
読者の「のぞき趣味」を満足させていた
らしい。
(※今も昔も一緒ですね🐻)
実名を出されて 恥をかかされた個人や店舗は
いっぱいあって
その「名誉毀損」っぷりは、今じゃ考えられないレベル。
むろん、化け込み記者は訴えられ 世間からひなんされ 執ようにバッシングされ
自分自身も、ゴシップセレブみたいになります。
(そりゃそうだ。クリンもこういう記者はキライです🐻)
しかし・・
能力が高くても・・真っ当な記事には関わらせてもらえず、
何かにつけて「女のくせに」扱いされ
世間からの
明治大正の婦人記者たち。
同じ社の男性記者からも さげすまれていた彼女たちが、
当たり記事を書く🎯ために始めた"化け込み”という苦肉の手法を
今のかんかくで、「愚かな」と 切り捨てることはできない。
(同情します)
だって、
中には、家出上京少女のふりをして街頭に立ち👩、どんな男た
危ない目にあっているような事例
なんだか、
哀しいくらい、みんな、無理をしているんだもの。
筆者の平山さんのけんぴつ(健筆)また、ゴシップまんさいのため
メインの「化け込み婦人記者列伝」のみならず、
知らなかった細かいネタも 拾えるので、
歴史に詳しい人でも「読んで
(1934(昭和9)年に黒田雅子・子爵令嬢とエチオピア皇子リジ・アラヤ殿下の結婚話の取材に赴く、
な~んて話が サラリと出て来るんです
びっ
日本がドイツ・イタリアと仲良くしようとしていた時期だったので、
エチオピア皇子が来日して日本人を気に入り👀、「日本女性と結婚した
って、
これだけでも面白いですよね こんなエピソードが、注に小さく書いてあるんですよ)