「年内に仕上げる」という約束どおり、
おにいちゃんは、クリンの服を
夜明けから 作りはじめました。
←デザイン画です
おにいちゃんが
買ってきた・そざい(素材)は
むらさき(紫)ベッチン、赤レザー、そで(袖)用の光沢ある白布、スカート用の白オーガンジー。
そして、あみあみネット。(100均で買ったボールを包んでるネット)
当初の予定では、トップスは赤のレザーを使用するはずでしたが、
デザイン画をムラサキで描いてしまったため、
おにいちゃん、
どっちだがわすれてしまい
2枚買ってきたのです。
じっさい、合わせてみて、決めます
「
うん、やっぱ茶色(クリンの肌)には、紫の方が似合うな。
編み編みも引きたつし」
ということで、さいすん(採寸)から、スタート
なにしろ、オートクチュールですので
(ダメだ・・、人間の形と違いすぎる。。)※おにいちゃんの心の声
クリンには、シッポとかあって、型紙をとるのが むずかしいので、
ダイレクトに、生地で型紙をつくります
(邪道ですが
)
生地を切ったら、あわせてみます。
せなか(背中)の丸みにあわせて、タックをとり、
一度きせてみて、
かた(肩)のところで、
前身ごろと、後ろ身ごろを つなげます
(微調整)
「チョークの白いのがついちゃったね。」
「
いいんだ、これは裏地にするから。」
「型紙兼裏地」を 生地におき、
同じものを もうひとつ作ります。
こちらが、表生地となります。(外が明るくなってきました
)
「 チットー、針に糸通して~。」
表生地は、まず、タックをぬい、
前身ごろと 後ろ身ごろをぬい、
また、きせてみて、チェック。
首のあきを、どれくらいにするか、決めます。
「
あんまり落とさないほうがいいんじゃない?」(チット)
表地と、うら(裏)地を ぬいあわせます。(今回は全部手縫い
)
ひっくり返して、こんなかんじ
「
本当は裏地を花柄にしてあげたかったけどね。」(おにいちゃん)
でも、ふっくらしてて、クリンは き(着)心地がイイです
「
うん!これに網をかぶせたら、モードだぞ!」
つづいては、そで(袖)作りです
作り方は、かんたんで、まず 白い生地を 半分におり、
方がわ(側)をぬって、それをとじ、
ギャザーのわっかを作ります
うで(腕)に はめてみて、長さをととのえ、
身ごろの中に入れてみて、はば(幅)を見ます。
同じようなかんじで、もうひとつ そで(袖)のわっかを作り、
両方入れて、見当をつけます。
これを、かた(肩)口に ぬいつけていくのですが、
表生地と、うら(裏)生地を 折り込んで、
ぬい目が見えないように つけていくので、
ちょっと むずかしい
ここは、おにいちゃんの、うでの見せ所
(いちばん、時間がかかりました
)
これがすんだら、つづいて スカート作りです
そで(袖)用より うすで(薄手)のオーガンジーを、
そでと同じように 半分におり、
ギャザーをよせながら、胴体にまいていきます
ここで見るべきは
長さと スカート丈ですが、
デザイン画では、「膝より上」 ってことに なっていますので、
見栄えも こうりょ(考慮)して、このくらい?
スカートは、「ウエストをゴムにする。」という
プランもありましたが、
「
グリンを圧迫するような服はダメだ。
その人に合ったサイズで、
着心地が良くて、
なおかつ 美しく見える。
これが、オートクチュールの極意」
と
おにいちゃんが 語り、
生地に くっつけることになりました。
すそを ふくろぬいして、
ギャザーをよせた、オーガンジーをぬいつける。
(服の形は、これで完成)
ここからは、
そうしょく(装飾)です
まず、今回さいだい(最大)のテーマである、「モード」っぽさを
えん(演)出するための、
いそざい(異素材)、
すなわち ネットを
胴体の長さに切り、
上からかぶせます
そしたら、うでのところを わ(輪)になるように切ります
さいごが、ボタンつけなのですが、買いに行く時間がなかったので、
家にあるボタンで
なんとかしようとしたところ、
なかなかいいのが なかったので、チットのペンダントトップで
代用することになりました
「
うん!こっちのが断然 グレードが高い!」
おにいちゃんが よろこんでぬいつけました
(ダイヤモンド入り
)
これで、完成
「
かわいいなあ。おにいちゃんが着たくなっちゃう!」
(フロント・スタイル)
(バック・スタイル)
こうして、
5時間くらいかけて
クリンの冬服を 完成させた
おにいちゃんは、
さいごに 「重要な秘密」を
クリンに 告げたのです
「
グリン、何を隠そう、この編み編みネットには、
トップ・モードを演出する
ということ以外の、
実際の使い道があるんだ。」
「それは、グリンの大好きな羽生君・・。彼を、
このグリンの編み編みで、からめとる!!」
「という、必殺技
」 「おにいちゃん、あったまいいーーーー
」
「・・・ところで、ウエストのくびれをつくるのは?」
「 ・・・もうちょっと、やせて~。」
THE END