<大森駅西口にて>
「
ねえ、すぐそこから『馬込文士村』だから、ちょっと見て
みたいんだけど
」「うん、いいよ~。」
(・・・・あそこ?) ![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/86/e562b39cad81d46d1ccca242b92cef49.jpg)
(とりい(鳥居)が、ある。。)
「・・すごい急な、かいだん(階段)だね。」![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/34/25139cdb05126ddcef14f2273a60b7d0.jpg)
上は、「天祖神社」という 神社のようですが、そこに
もう(詣)でる
かいだん(階段)横の
うかいろ(迂回路)![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/body_walk.gif)
が、
「馬込文士村・散策のみち」に なっていて、なにやら、
レリーフが
かざってあります![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_blue.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_blue.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_blue.gif)
「
このへんが、かの有名な『馬込文士村』かあ~。」(チット)
大正~昭和の初め、このあたりの高台は、
まごめ・ぶんしむら(馬込文士村)
といって、
作家や、画家が
はなやか
に 交流していた![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0155.gif)
そうです![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/light.gif)
たばた(田端)文士村
や、おちあい(落合)文士村
と
ならぶ、
東京三大文士村![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0191.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0191.gif)
の、ひとつ![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0158.gif)
・川端康成、・萩原朔太郎、・山本周五郎、・北原白秋
etc![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0169.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0169.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0169.gif)
が
したしく・行き来した
、
「丘の上の、文芸コミュニティ」
それが、
この、大森の
「馬込文士村
」
だったらしい![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kirakira.gif)
(・・・丘の上には、文士たちの旧居あと(跡)
が
ぜっこうの
文学さんぽ(散歩)コースじゃん
)
というとこで、
クリンたち、
レリーフを ひとつひとつ見ながら
、
かいだん(階段)を
のぼりました![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/body_walk.gif)
さいしょは、<昭和8年の大森駅風景>です
(かんさんとしてます!)
そして
次が、
<大森丘の会>![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/light.gif)
「
望翠楼ホテルっていうのがあったんだね~。」(リゾートっぽい
)
こちらが、<尾崎士郎と宇野千代>
「
馬込文士村の、ボス夫妻だね
」
<広津和郎と、マージャンに興じる文士たち>
「
あっ、吉屋信子
」
「モガだね![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0084.gif)
」
<ダンスパーティーに集う、文士とそのパートナー>
「むろう・さいせい(室生犀星)も、ここにいたんだね
」
「
あ~、村岡花子さん
」
<女性活躍の時代>
<相撲に熱中し、みずから取り組む文士たち>
「
・・みなさん、お盛んね~。」
ってなかんじで、
上にのぼる
までの間に、文士村の人々が
どんちゃんさわぎ![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0155.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0145.gif)
していた
ようすが、
実によく わかりました
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/04/92689cdcf3c6a41692c197c81d4d22c2.jpg)
(・・・バンカラ青年が、そのまま大人になったみたいだな。)
お酒が好きで
、
人づきあいがこ(濃)くて
、
れんあい(恋愛)関係が
わりと、ふくざつ・・![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heartbreake.gif)
昔の文士って、そういうものだ
と、イメージで
りかい(理解)
していながらも、
なんとなく いわかん(違和感)をおぼえる、
いい大人の
あそびくるいっぷり・・![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0145.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0145.gif)
「ダンスパーティー」のレリーフ横に 書かれていた
せつめい(説明)文の、
「昭和の初期、文学の世界は転換期を迎えていました。
まだ若かった馬込の文士たちにとっても
将来に不安の多い時代であったといえます。
仲間同士集まって 気を紛らわそうというのか、
麻雀に続いて 馬込の面々が凝り始めたのは
ダンスでした。・・・」
の、一文に 引っかかった うちのチット
が、
家にかえってから、
文士村のボス![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0170.gif)
「尾崎士郎」について、
しらべはじめました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/book.gif)
「
この人、社会主義から国家社会主義に移行してるのかあ。
1933年に
都新聞に『人生劇場』を連載、ねえ。。
1933年っていえばさ
満州事変開始の2年後で、
政財界の大物が
暗殺されまくって
軍部内閣が 成立したころだよ![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0160.gif)
・・・
そんなときに、娯楽小説で大当たり![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0159.gif)
・・・・・
これって、
一種の 処世術、なのかね??
世をしのぐ文筆![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0228.gif)
ならば
アリだけど、
これが 素だったとしたら、
私、ちょっと 感心しないわ。。」
と
まゆ(眉)を ひそめました![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cloud_sim.gif)
このころ、日本は、政治・けいざい(経済)・外交、すべてに
行きづまっていて![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0006.gif)
政府に
反対いけん(意見)をのべる・人たちは
つかまってしまう![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0220.gif)
息苦しい世の中
だったそうです。。
おざき(尾崎)士郎たちは、びんぼう(貧乏)な人たちのための
「プロレタリア文学」
が
かいめつ(壊滅)するのを
横目に
、
政治抜きの文学
を めざす、
「新興芸術派
」っていう
グループを
つくっていたらしい。。
くらし(暮らし)をたのしみ
、人々からあいされた![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/3hearts.gif)
馬込の番長・「尾崎士郎」![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0170.gif)
と、
才のう(能)ほとばしる![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kirakira.gif)
ゆかいな 仲間たち![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0155.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0155.gif)
クリンたちが 昼間・見たのは、そんな
きらめき
の青春を
型抜いた、
文士村のレリーフ
でした。
しかし・・、彼らの「新興芸術派」は、文学りろん(理論)を
かくりつ(確立)しないまま、
けいはく(軽薄)な都会生活を
追いつづけ、
読者から 見放されたそうです。。
また、士郎自身は、戦時中に ほかのアーティストたち
同よう、
せんそう(戦争)に 協力して
せん(戦)後は
追放される・・
という
「この時代の文化人の宿命的道筋」をたどっている・・
って
チットが しらべて 言いました。
「
あの、楽しくて明るい散歩道のレリーフの裏に、そんな
苦悩を
感じたくないね~~
」
と、
自分でしらべたくせに
ボヤく、
チットでした。
(その5、「徳富蘇峰の山王草堂記念館」に、つづく)