敢えて感想を書かずに、東京公演が終わるのを待っておりました。
先日、大きな衝撃を受けた「SISTERS」。
作・演出:長塚圭史
尾崎 馨:松たか子(尾崎信助の妻)
尾崎信助:田中哲司(三田村の友人で料理人)
神城美鳥:鈴木 杏(神城礼二の娘)
神城礼二:吉田鋼太郎(子供向け小説を書く作家)
三田村優治:中村まこと(ホテルの経営者)
真田稔子:梅沢昌代(ホテルの使用人)
舞台はとあるホテルの一室。
何とも古びた、とても賑わっているとは思えない様子のホテル。
このホテルで人気だったレストランのシェフである、
三田村優治の妻(操子)が急死してしまい、
ホテルも閑古鳥が鳴くようになってしまった。
そこで、優治は親友で料理人である尾崎をホテルに呼び、
自分に料理を教えるように頼む。
新婚の尾崎は妻を連れてホテルにやって来る。
そこのホテルには、何年もホテル暮らしを続けている神城親子、
急死した操子の友人でもある、使用人の真田がいる。
皆それぞれに、何か心に傷・秘密を抱えている人たちが出会い…
ここまではプログラムにも書いてある程度の、
無難な粗筋です。
この舞台に限っては、これ以上の粗筋を書きません。
書きたくありません。
中途半端に書いてしまうと「あぁ、そういうストーリーね」と、
ヘタに誤解をされそうだから。
この舞台についてはそういう誤解を招きたくないし、
招かないようにうまく言葉にできる自信も無いから。。。
なので、ストーリー的にはネタバレしてません。
が、それ以外ではネタバレしてます
最初に、舞台はホテルの一室、と書きましたが、
これが演出で、同じ空間が別の場所にうまく変わるのです。
おかげで暗転のほとんど無い、スムーズな流れ。
ドラクルの悪夢がウソのよう(笑)
そしてキャストが皆素晴らしい!!!
お松さん、最初はちょっと危うい雰囲気を漂わせつつ、
控え目な感じだったのですが、
後半、爆発してからはものすごい迫力でした。
そして色っぽい。
いい女優さんだな、と改めて思いました。
対する杏ちゃんも全然負けてませんでしたね~。
そして技術的にもかなりレベルアップしているのではないかと。
発声の仕方が各段に良くなっていたと思います。
誰よりも声が大きかったような…
真田役の梅沢さんは、ロミジュリで乳母をやってらっしゃったので、
ちょっと懐かしくなったりもしました。
(2004年の公演なので、まだblogはありませんでした…)
吉田さんは、さすがシェイクスピア俳優、といういでたち。
そして又その雰囲気がこの作品には合ってました。
まことさんは怪しい役をやらせたらピカイチですよね(笑)
いやぁ~なヤツを怪演なさってました。
そして、唯一‘普通’な役だった田中さん。
心の拠り所的なポジションで、とても大きな愛で馨のことを包んでいて、
ちょっとホレました(笑)
そして特筆すべきはセット!(美術:二村周作)
特にラスト、舞台一面を満たす水の中に、
2人(どの2人かは書きません)が横たわる姿は
象徴派の絵画のような美しさでした。
あの水。
透明な水は、場合によっては存在しないようにも見えるけど、
それでも確実にそこにあるもの。
自分でフタをして、忘れようと努力しているけど、
やっぱり心の奥底に潜む傷。
を、現わしているのかな、などと。
いや~。
本当にスゴイものを観た、という感じでした。
観られて良かったです
先日、大きな衝撃を受けた「SISTERS」。
作・演出:長塚圭史
尾崎 馨:松たか子(尾崎信助の妻)
尾崎信助:田中哲司(三田村の友人で料理人)
神城美鳥:鈴木 杏(神城礼二の娘)
神城礼二:吉田鋼太郎(子供向け小説を書く作家)
三田村優治:中村まこと(ホテルの経営者)
真田稔子:梅沢昌代(ホテルの使用人)
舞台はとあるホテルの一室。
何とも古びた、とても賑わっているとは思えない様子のホテル。
このホテルで人気だったレストランのシェフである、
三田村優治の妻(操子)が急死してしまい、
ホテルも閑古鳥が鳴くようになってしまった。
そこで、優治は親友で料理人である尾崎をホテルに呼び、
自分に料理を教えるように頼む。
新婚の尾崎は妻を連れてホテルにやって来る。
そこのホテルには、何年もホテル暮らしを続けている神城親子、
急死した操子の友人でもある、使用人の真田がいる。
皆それぞれに、何か心に傷・秘密を抱えている人たちが出会い…
ここまではプログラムにも書いてある程度の、
無難な粗筋です。
この舞台に限っては、これ以上の粗筋を書きません。
書きたくありません。
中途半端に書いてしまうと「あぁ、そういうストーリーね」と、
ヘタに誤解をされそうだから。
この舞台についてはそういう誤解を招きたくないし、
招かないようにうまく言葉にできる自信も無いから。。。
なので、ストーリー的にはネタバレしてません。
が、それ以外ではネタバレしてます
最初に、舞台はホテルの一室、と書きましたが、
これが演出で、同じ空間が別の場所にうまく変わるのです。
おかげで暗転のほとんど無い、スムーズな流れ。
ドラクルの悪夢がウソのよう(笑)
そしてキャストが皆素晴らしい!!!
お松さん、最初はちょっと危うい雰囲気を漂わせつつ、
控え目な感じだったのですが、
後半、爆発してからはものすごい迫力でした。
そして色っぽい。
いい女優さんだな、と改めて思いました。
対する杏ちゃんも全然負けてませんでしたね~。
そして技術的にもかなりレベルアップしているのではないかと。
発声の仕方が各段に良くなっていたと思います。
誰よりも声が大きかったような…
真田役の梅沢さんは、ロミジュリで乳母をやってらっしゃったので、
ちょっと懐かしくなったりもしました。
(2004年の公演なので、まだblogはありませんでした…)
吉田さんは、さすがシェイクスピア俳優、といういでたち。
そして又その雰囲気がこの作品には合ってました。
まことさんは怪しい役をやらせたらピカイチですよね(笑)
いやぁ~なヤツを怪演なさってました。
そして、唯一‘普通’な役だった田中さん。
心の拠り所的なポジションで、とても大きな愛で馨のことを包んでいて、
ちょっとホレました(笑)
そして特筆すべきはセット!(美術:二村周作)
特にラスト、舞台一面を満たす水の中に、
2人(どの2人かは書きません)が横たわる姿は
象徴派の絵画のような美しさでした。
あの水。
透明な水は、場合によっては存在しないようにも見えるけど、
それでも確実にそこにあるもの。
自分でフタをして、忘れようと努力しているけど、
やっぱり心の奥底に潜む傷。
を、現わしているのかな、などと。
いや~。
本当にスゴイものを観た、という感じでした。
観られて良かったです