元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

欧州製の業務用ケーブルを試してみる。

2010-08-20 06:33:15 | プア・オーディオへの招待

 オーディオ用の電源ケーブルをネット通販業者「オーディオケーブル市場」から購入したことは前のアーティクルに書いたが、同時にRCAケーブルも調達した。それはGotham(ゴッサム)GAC-2111という線材を使用したモデルである。

 Gotham社はスイスのケーブルメーカーで、米国のBeldenや日本のCANARE(カナレ)等と同じく業務用の製品をリリースしている。オーディオファンの間では評価は高く、業務用ケーブルの中でもクォリティ面で他を圧すると言われる。

 見かけは私が持っているいくつかのRCAケーブルと比べても、かなり安っぽい(笑)。しかし、元々GAC-2111はドイツの高級プロユース機器のメーカーであるEMTのリファレンスとして使われてきた実績を持つらしい。今でもヨーロッパのスタジオでは、マイクの代表ブランドであるNeumannの製品とペアで採用されることが多いのだという。

 システムに実装してみると、まず業務用では珍しい美音調の展開であることに驚く。聴感上でのレンジ(帯域)は広く、奥行き感も出るのだが、それ以上に高域の艶が印象的だ。この価格で色気のある音を演出しているのは大したものだと思いつつ、若干の危惧を覚えてしまった。

 美音調のテイストを持っているということは、繋ぐシステムを選ぶのだ。事実、当初GAC-2111を接続した時点では、高域がシャリシャリと強調されて聴き辛くなった。ところが、同時に「オーディオケーブル市場」から調達した電源ケーブルを併用すると、グッドバランスになる。たぶん、この新たに買った電源ケーブルの中低域のマッシヴ感が丁度良い具合にGAC-2111の持ち味をカバーしたのだろう。

 だが“クセが少なくて使いやすい”ことが身上であるはずの業務用ケーブルが、使用する環境を選んでどうするのか。その意味ではこのケーブルは諸手を挙げて評価は出来ない。

 対して、私がリファレンスとして愛用しているMOGAMI(モガミ)のNEGLEX2534を使用したRCAケーブルの汎用性は素晴らしいものがある。今のスピーカーの導入時こそ少し高音がキツくなるとの印象があったが、スピーカーのエージング(鳴らし込み)により解決。おそらくどんなシステムに実装しても過不足のないパフォーマンスを披露してくれるだろう。

 このGAC-2111はエージングのため「オーディオケーブル市場」製の電源ケーブルと同様、向こう一ヶ月間はオーディオシステムに実装することにした。その後どうするかは未定である(笑)。いずれにしても、RCAケーブルばかり沢山あっても仕方がないので(爆)、しばらくは購入を手控えて、その分音楽ソフトの充実に専念したい。
コメント
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