生きてる限りリハビリや～

腰椎すべり症のＨさん。
１か月前から間欠性跛行（数１０ｍから数１００ｍ歩くと休憩を必要とする状態）となり、左の股関節や臀部に痛み＝腰椎すべり症の症状がありました。
股関節周辺の違和感や痛みが強いので、患者さんは　「股関節が痛い！」という人が多いです。
Ｈさんも　そうでした。
しかし、股関節のチェックをしても問題はなし。
ドクターに申し送り、検査してもらうと、やはり腰椎すべり症でした。
こうなると、ストレッチや腹筋の強化が不可欠なのですが、痛みを訴え始めて1カ月間、、、

「まあ～　少しは　やってんですがねぇ～・・・・・」

すこしじゃいかんのよ、私が　手取り足取り週に１度ぐらいしていても良くならない。
　・・・何と言うことばを投げかければ、この人は やる気になるのだろう？ と考えながら、だんまりで、黙々とＨさんにストレッチを施術していると、その横で次のクラスを待っていた変形性膝関節症の患者さんＯさんが声をかけて来られた。

「先生～！！　先生に言われてから、毎日ストレッチしたら、脚が攣らなくなったのよ。
でもね、旅行に行った時だけ、しなかったのよ、、
そしたら、まあ！？　その日だけ攣ってね！？
それからは ストレッチしなかったら怖いかのように毎日するようになりました！」

Ｏさんは　重い膝の痛みを脱したのですが、冬になると夜間にこむら返りが毎日、繰り返されました。
変形性膝関節症の患者さんは　膝が曲がっているので、ふくらはぎの筋肉も　短縮したり、血行が悪くなったりで、コンディションが悪く攣りやすい。

「1回、騙されたと思って、寝る前に必ずストレッチしてください。」
と、お願いしたのでした。

グッドタイミング！！
Ｈさんの心が動いたようです。
「先生、私、必ずしますよ。
自分の身体は自分が なんとかしなくちゃならないんだよね。」

Ｈさんは　７５歳、Ｏさんは　８０歳・・・その年齢も　Ｈさんに勇気を与えたのでしょう。

運動は　してみなきゃ、わからない。
食わず嫌いなら、他のものを食べれば良いけれど、運動は　そうはいかない。
しかも、食べもののように欲求を満たすものでもない。

木曜日のクラスは　Ｏさんはじめ元患者さんが集まったクラス。
人を騙すのは難しい…！？のですが、このクラスは　１度は　私に騙された人ばかり？！
痛みを経験し、痛みを乗り越えた人だから運動との結束は固いようです。

私も　そういえば、“怖いように”ストレッチは　欠かしません。
私も　Ｈさんと同じ、腰椎すべり症。。。高校３年生から　この腰と付き合い、歩いています。走っています。
でも、研修会の準備で座りすぎて、今日は　痛い～～～！？
「生きてる限りリハビリや～」・・・綾戸智絵さんのコマーシャル通りです。
今日も　念入りに腹筋＆ストレッチして寝ます。