ものや言葉の「由来」が好きで、
聞くと「ほほう」と思うし、わからないと調べたりする。
サンドウィッチは、サンドウィッチ伯爵が
トランプをしながら食べるために発明した。
缶詰はイギリス人が発明したが、缶切りは、
その後40年もたってからアメリカ人が発明した。
(それまでは、のみとハンマーで開けていたそうだ)
ホッチキスは、機関銃を発明したホッチキスという人が
機関銃の弾から思いついて発明した。
…と、ずっと信じていたら、
ホッチキスさんの話は嘘だということがわかった。
英語ではホッチキスじゃなく「ステープラー」という。
日本に最初に輸入されたのが、ホッチキス社の製品であり、
機関銃の発明者の名前と同じだったのは単なる偶然らしい。
ホッチキスを使うことが減った。
ホッチキスどめの書類を処分するとき、
金属の針は燃えないごみだから外さねば、などと、
ついこまかいことに気をつかう。
外すのはいいが、そのちっちゃい針はどこに捨てるのか。
気分的に面倒なので、最初からあまり使いたくない。
針のいらないホッチキス、というのを買ってみた。
商品名は「マジックステープラー」。
紙の端に細長い穴をあけて綴じるパンチ方式で、
発想としてはとてもよくできている。
ところがこれ、ちょっと厚口の用紙だと
2枚くらいしか綴じられない。
3枚はなんとかなるが、4枚はもう苦しく、
めくるとはずれてしまったりする。
逆に薄すぎる紙だと、2枚でもうまくくっつかない。
まだ開発途上商品かもしれない。
折りたためるホッチキス、というのも出来たらしい。
ふつうワニが口を開けたような格好をしているが、
それをぱっちんと閉じた形で固定できるので、
バッグにいれて持ち歩いても邪魔にならない、とか。
(ホッチキスを持ち歩く必要のある人というのは
どういう職種の人なのか、ちょっと想像がつきませんが…)
で、現状はというと、
3枚までの、あまり重要でない紙は、マジックステープラー。
穴をあけたくない紙は、昔ながらのゼムクリップ。
ゼムクリップは子どもの頃から大好きで、
キャンディの空き缶にざくざく入っている。
最近いろんな変わったデザインもあって楽しい。
10枚くらいになると、ガチャックか、コクヨのクリップル。
この2つは似たような商品で、とめ具が繰り返し使え、
前者がステンレス、後者が樹脂製。
器具なしでとめられる点ではクリップルの勝ち。
10枚以上になると、ダブルクリップが安心。
いちばん大きいダブルクリップを使ってとめられないくらい
分厚い原稿というのは、いまだ書いたことがない。
明治・大正生まれの世代には
ホッチキスを「ホッチキ」と呼ぶ人がよくいた。
略すほど長い名前ではないと思う。
もしかしたら「ホッチ器」だろうか。
「ス」は複数のSという認識だろうか。
そういえば「分度器」というものもあった。
久しく見ないけど、今でもあるのかな。
ありますよね。