晴れた。
まだすこし興奮さめやらぬように、
ときおり木々の梢が騒いでいる。
昨日は昼ごろから雨風がひどく、2階の雨戸を閉めた。
周囲に木が多く、葉の量も一番多い時期なので、
ただの雨でさえ音が何倍にもなる。
遠くのほうから、ごおう・・と低い音がして、
来るぞ来るぞ、と身構えていると、隣の山を越して
運動会の「大玉送り」のように、どどどっと風が来る。
そのたびに、斜面の朴の木が幹からぎゅーっと傾くので、
あれが倒れてきたらうちの屋根にあたるか、どうか、と
じっと見ていたら船酔いのようになってしまった。
路上には、枝や葉が散乱している。
大きい枝だけ、通行に支障のあるところだけ、
ざっと片づける。
冬の焚きつけになるので、枝の始末には困らない。
熟し柿がころがってつぶれている。
青い栗のいがもたくさん落ちている。
無残なのは隣家のエンジェル・トランペット。
さらに無残なのは2株あるパンパスグラスで、
ばらばらな向きに穂が倒れてしまっている。
パンパスにはあるまじき「想定外の風雨」だっただろう。
水場のメンテナンスに出かけたら、隣家の階段下に
立派な孟宗竹が1本、根こそぎ倒れて横たわっていた。
切れるところから切り、邪魔にならない場所までひきずっていく。
竹は太くても中空なので切るのは楽だ。
腕におぼえのない閑猫でも(←いばるなって)、
小さい型枠鋸(名付けて閑ノコ)でもさくっと切れるのです。
川向うからはチェーンソーの音が高らかに響いてくる。
向こうでも何か倒れたのかもしれない。
空き地に停めてある車のワイパーのところに、
どんぐりの帽子がたくさんのっていた。
忘れ物のようだ。