閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

豆大福の謎

2017-04-11 15:30:29 | 

車で10分くらいのところに小さいガソリンスタンドがあり、その向かい側にコンビニがある。
コンビニといっても、もともと昔からあった小さな個人商店が、店舗も人もそのまま、いつのまにかヤマザキショップの看板を掲げるようになったもので、中はどうなっているのか、わたしは入ったことがないのでわからない。
このコンビニ(便宜上そう呼ぶ)の道路に面した壁には、幅の狭い出窓風のショーウィンドーがあって、季節ごとに飾りつけが変わる。

3月はひな祭り、5月は鯉のぼり。
夏には朝顔、秋になれば紅葉と栗、それからクリスマス。
信号で止まったとき、左を向くと、ちょうどそれが目に入る。
おすすめ商品の宣伝などは特になく、造花に色画用紙、あとは傘とか団扇とか、どこの家にもありそうな物で構成された「図画工作」っぽいディスプレイで、子どもかおばあちゃんが飾りつけを担当しているのかな?と思うようなほほえましさがある。

一般にショーウィンドーというものは季節を先取りして見せるのがふつうで、デパートなんか11月のうちからクリスマスになり、お正月が過ぎれば早くも春物一色だ。
しかし、この店はあまり商売っ気がないのか、あるいは単に手が回らないだけか、常に季節に遅れ気味で、なかなか切り替わらない。
あらあら、もうそれは片付けて次のを出さなきゃ…なんて、見ているほうがやきもきしたりする。

今年のお正月、わたしは入院していたので、ショーウィンドーの「金屏風に鏡餅と羽子板」を目にしたのは1月も末になってからだった。
それが2月になっても変わらない。
3月になっても、まだそのまま。
だんだん不安になってきた。
旧正月もとっくに過ぎたし、いくらなんでも3月にお正月飾りはないでしょう。
ショーウィンドーは出入り口のすぐ横だから、誰も気づかないはずはない。
気づいていて放置しているなら、それも変じゃないですか。

変だ変だと思っているうちに、4月になってしまった。
しばらく前から位置がずれていた鏡餅の上のみかんは、ついにころげ落ちたか姿を消した。
何かあったのではないかと不安がつのる。
コンビニはいちおう営業しているようで、それがよけいに心配なのである。
入り口の横には「当店自慢の 豆いっぱい 豆大福」と大きく書いた置き看板が出ている。
これもいつからか、ずうっと出しっぱなしのような気がする。
店内はいったいどうなっているのだろう。
自慢の豆大福は本当に存在するのだろうか。

…というようなことを、このあいだ車で通ったときMに話したのですが、昨日Mが出先から帰ってきて、「はい!」とコンビニ袋を差し出しました。
「あったよ~、豆大福」と。
ガソリンスタンドに寄ったついでに、思いついてコンビニに入ってみたら、ちゃんとレジ前に豆大福が置いてあったそうで。
店の人が言うには、当店自慢といっても当店で作っているわけではなく、ヤマザキが配達してくるもので、これがなかなかの人気商品で、ほとんど毎日売り切れてしまうとか。
うーん、豆大福が? 人気商品?
田舎のおばあちゃんが丸めたような手作り感あふれるどっしりした大福で、白と草餅と2種類あり、どちらも黒豆がごろごろとびっくりするほどたくさん入っていて、柔らかぁい餅と、塩味の豆と、甘すぎない粒餡のバランスが、ふむ、なるほど、という感じでありました。

大福とかおはぎのようなものは、おやつにしてもデザートにしても、いささかボリュームがありすぎて困る。
閑猫的には「餅」と「米のご飯」は等価(つまり、どっちかを食べると他方は食べられない)という認識なのですが、この見渡す限り「高齢化率が非常に高い」過疎地域のコンビニで、豆大福を買っていくお客さんって、どういう人たちなんだろうかと。
ねえ、みなさんごはん代わりに召し上がるんですか。それとも、おやつに?
(「多かったら半分残せばいいじゃない」とMは言うけど、わたしはそれ反則だと思う!)

まあとにかく、コンビニはちゃんと機能しており、店の人も健在だということがわかって何よりでした。
あとは、ショーウィンドーで凍結中のお正月がどうなるか。
ひょっとしたらこのままがんばって夏を越すんじゃないか、とか。
ひきつづき観察中。

 

<5月5日追記>

お正月、まだがんばっております。
鯉のぼりも兜も出番なし。
もしかしたら、内側に商品棚か何か置いちゃって、それがすごく重くて動かせないため、入れ替えをしたくてもできない状態になってるのか。
近隣の豆大福愛好家の方々は、そのへんの事情をとっくにご存じで、見て見ぬふりをするという暗黙の協定が結ばれているのかも。

<さらに追記>

そのまたつづきは→こちらです!
 

これは豆大福ではない。

 

さんちゃんだ。

 

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桜、水玉

2017-04-09 22:55:41 | 日々

なかなか雨やまず。
ちょっとの隙をみて水玉拾いに。
 

 

クローバー。

 

 

プラムの花。
おしべ3本で水玉を保持するという難度の高い技。

 

レンギョウ。
お隣にあった元の木は、鹿に食われて、とっくに影も形もない。
最後の一枝を挿し木したものが、4年たってだいぶしっかりしてきて、花の数もふえた。
しかし、レンギョウの性格を知らずに庭の隅のほうに植えてしまったため、長く伸びる枝がどんどん柵からはみ出していき、結局鹿に食われて、全体の形がまったく整わない。


 

ユキヤナギと同属の水玉植物。
シモツケ…かな。花が咲いてみないと確信が持てない。
 「下野の国で最初に見つかったから」と図鑑には書いてあるけれど、閑猫はひそかに疑っている。
植物学者が言うんだから信じるべきだと思うけど。
いや、たとえ下野の国で見つかったとしても、特に希少でもなく有用でもない植物に国の名前をつけたりするかしら?


ハルジオン。初物。
よめなごはんを今年も食べたので、次はハルジオンを摘んで食べましょう。

地元紙によれば、たけのこは今年は「歴史的不作」だとか。
桜と同じく低温で出遅れているところに、猪の食害もひどくなる一方で。
害獣除けの柵をしても、柵の外へ外へと出たがるのがたけのこだし、そもそも竹やぶの管理をする人がいないし。
そのうち筍も松茸と同じようになってしまうかも。 


本日の鳥さん。

雨の中、庭の餌台の下でごそごそしているガビちゃん。

 

しきりと落ち葉の下をあさっている。
ここは鳥の餌が落ちるから虫なども多いのかな。

他の鳥がさえずりをやめた夕方遅く、もう薄暗くなったころに、いきなり突拍子もない声でピョロピョロ鳴き出したりするのもガビチョウの特徴。
このところいつもペアで見かける。オスメスの区別はよくわからない。 

 

本日の「いいね!」


オポッサムの親子

1ダース以上乗っかってることもあるそうです。おかあさんは大変!
 

もうひとつ。

ついにヤマトが「Amazon当日配送」から撤退へ!

要るものなら前日注文しておけば済むことだし、それを忘れた人は反省すればよい。
過剰なサービスは「不たしなみな人」を増やし、不たしなみ者は自分の無能さの埋め合わせにさらなるサービスを要求するという堂々めぐり。
(でも、うちまでドローン飛んで来てくれるんだったら、それはそれで一度は見てみたい!)

 

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桜、雨

2017-04-07 15:16:34 | 日々

さてさて、ようやく咲いたと思ったら、あいにくの雨、そして風。
 

 

一番に咲いた山桜が、花の房ごと、あるいは小枝ごとちぎれて、地面にたくさん落ちている。
もったいないので拾っておちょこにいけてみた。 
あれ? たしか、昨年も同じことをしていたような。
季節がくるりとひとまわり。 

 

ソメイヨシノも雨の中で5分咲きに。

 

わざわざ傘さしてまで写真撮るこたあないだろうが…(笑)

 

 

この「桜が咲くころ」というのは、心が浮き立つ一方で、魔の季節でもある。
植物も動物も一斉に活動し始めると、ヒトもじっとしていてはいけないような…
周囲が「花見」とか「新たなスタート」とか「頑張る」とかしているので、自分も負けずに何かしなきゃという切迫した焦燥感にとらわれる。
それはおそらく原始的な本能がそうさせるので、ヒトが群れで生きる動物である以上、巻き込まれないのはむずかしい。
焦って分不相応な行動に走ったあげく、自分の無力さ無能さばかりを思い知ることになり、ぐったり疲れる。
巻き込まれまいと流れに逆らって泳げば、それはそれでまたすごく疲れる。
しょうがないのよ、そういうものなんだから。と悟るころには春の日も暮れかかっている。
夕暮れの自然光で見る桜は美しい。
意味なく空回りしていた気持ちをクールダウンしてくれる。
だから夜桜見物には行かない。
夜になったら寝ましょう。



 

本日の「いいね!」


猫のために生まれたドモホルンニャンクル

無料お試しセット欲しい…

 

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ばら科

2017-04-05 23:51:26 | 日々

暖かさが2日続いたので、急に咲きだした山桜。
朝と夕方では倍くらいになっている。 

 

プラムの花も。

 

どの木もすっかり大きくなってしまって、ほとんどの枝は手が届かない。

 

お隣の、これも、プラム…だったっけ?

 

 

クサイチゴ。そして、

 

クサガメ。カメキチくん、おはよう。

 

あったかいと…

 

 

ねむいよー。

人前であくびをする人と、しない人がいる。
30年以上前だけど、話していると必ず目の前であくびをする人がいた。
とにかく電話でしゃべっていても、会話の切れ目であくびをしている気配が伝わってくる。
行動的で頭の回転の速い人だったから、わたしの話がもたもたして退屈なんだろうなと申し訳なく思っているうちに、いつのまにか疎遠になってしまった。
猫にも、よくあくびをする子と、あまりしない(というか、あまり目撃できない)子がいる。
きなちゃんのあくびなんか、めったに見ない。
前にいた茶々姫は、歴代随一のあくび猫だった。
呼ぶと、顔を見て、まずおもむろに「くわぁ~」と大あくびをして、のびをして、それから「なぁにぃ?」とのこのこやってくる、というふうだった。
猫のあくびは屈託がなくて良い。
試験勉強や仕事の残業で寝不足で、ということは、猫の場合まずない。
クレも、よくあくびをする。
上の写真は、2回連続サービスしてくれたので、2回目にうまく撮れました。 

 

本日の「いいね!」


"Une Saison En Enfer"

詩人ポール・ヴェルレーヌが、パリのカフェの片隅でひとりアブサンのグラスを傾けていると、芸術の女神ミューズが何か耳元で囁き、キスをして去る。つづいて死んだはずの友アルテュール・ランボオが…という一幕。
人形師トーマス・クンツのオートマトン(自動人形)。
ホラー系の人なので、女神というより亡霊っぽいけど。

 

もひとつおまけ。

彼らの泣いている理由

泣いたり笑ったりして大きくなるんだね。

 

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まだかな

2017-04-03 15:54:25 | 日々

さてさて、4月に入ったのに、桜が咲いてません。
東京ではすでに満開だそうですが、こちらはさっぱりで…こんなに遅いのは初めてかも。
いつもなら入学式の頃には散っていることの多いソメイヨシノも、まだつぼみ。
 

家のまわりで一番早い山桜が、やっとちら・ほら。

 

先週末にはあちこちで「桜まつり」と称するイベントが、寒々とした景色の中で行われた。
せっかくなら咲くのを待ってやればいいのにねえ。
「まつる」というなら、花の都合にヒトが合わせるくらいの謙虚さが必要ではないかしら。
とはいえ、まつられる桜のほうはべつに嬉しくも何ともないだろうし、本来まつりというのは昔からヒトがヒトの都合で勝手にやって喜ぶものなんだから、これで正しいのか。 

 

 

閑猫は畑で「菜の花見」でもしていましょう。

 

もと白菜。

 

 

もと青梗菜。

 

もと小かぶ(…たぶん)。

 

もと水菜。

 

みんなまぶしい美人さんぞろい。 

 

遠くからやって来て、うちのコになりました。
アカネちゃんありがとう。 

 

よし、日あたりOK。

 

本日のにゃんこ。

昨夜も外でジャッキー・タンと取っ組み合いのケンカをしたクレ。
相手はがっちりした体格で顔もでかく、見るからに百戦錬磨の現役オス猫。
こーんなヘナヘナした坊ちゃんで勝てるのか? 
とにかく怪我だけはしないでほしいです。

 

本日の「いいね!」


散々クッキング 失敗は成功のモト

あーあーあるある(笑)

同じく LIXILで、こちらも楽しい。

ミニチュアの世界から

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春のボタン・その2

2017-04-02 21:15:33 | 日々

このへんも、ぽちっと。

 

合図で立ち上がる。

 

アジュガ。まだ4段目。

 

立ち上がる色の美しいこと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

冬の間はどこにいたのやら、忘れた頃に姿を見せるミニチュアセダムのマンネングサ。

 

 

本日のゲスト。

なぜか深夜にやってきて窓をこじ開ける謎の鈴猫スリちゃん。
ついに証拠写真とれました。
赤い首輪に金の鈴。
(帰るとき閉めてってくれないかなあ。寒いから)

 

本日の「いいね!」

「アフリカの呪術師」と全面対決するため電子マネーを導入した話

豆粒みたいな妖精! それ今度どこかで使おう。
仕事がちぃっともはかどらないのは、ちっこい妖精が頭の中に入ってきてアイデアを持ってっちゃうからなのよ。

面白かった人は、こちらもぜひ。

アフリカの村で70万円盗まれたら、いつの間にかあたり一帯がバブルにわいていた

 

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春のボタン

2017-04-01 15:50:46 | 日々

「ぽちっ」と押したくなるタンポポ。キランソウ添え。

 

木の新芽はどれも可愛いけれど、とりわけ好きなのはカリンの芽。

 

これからの予定がぎゅっと詰まっている。

 

ピンクのガクアジサイの品種。黒く見える新芽がなかなか個性的。

 

 

 

ヒュウガミズキ(だったっけ?と毎年考える)

 

花房が長いのが土佐水木、短いのが日向、だったっけ?

 

ブルーベリー。まだちょっと寒いので、咲こうかどうしようか。

 

開き始めのもみじの赤。

 

本日の鳥さん。

真正面から見ると面白い。

 

面白~い。

窓から見えるコナラの大木に、小鳥の群れがぱらぱらぱらとやってきて、枝に止まるやいなや「チャアチャアチャアチャア」とたいそうにぎやかに鳴き出した。
ちょうど逆光になる位置で、何の鳥かわからない。
「ねーねー、なんか来たよ」と、アトリエのMに内線で知らせてから、ふたたび窓の外を見たら、もう1羽もいなくなっていた。
電話している10数秒の間に全員飛び去ったらしい。
電話!とか、カメラ!とか余計なこと考えず、ただ黙って見ていればよかった。 


本日の白黒カワウソ。

 

…というのは嘘だけど、ずいぶん長ーいね。

 

夜中にクレがやってきて、妙に落ち着きなく枕元を行ったり来たりするので、寒くて布団に入りたいのかと触ったら、全身びしょ濡れなのでありました。
あー、拭いて欲しかったわけ。
その手は真鈴おばちゃまに教わったな。

 

本日の「いいね!」

THE PROFESSIONAL OF JAPAN

うちの車はニッサンじゃないけど、こういうの大好き。

で、こっちは「いいね」じゃない。

エア花見まつり

じゃあビールも「エアビール」でいいのでは。
(飲めない上にブルーシートが嫌いな閑猫の冷淡な反応…笑)

 

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