とっくに白いワインは僕の身体を駆け巡った
記憶の断崖が君と僕を分かとうとも
ナイチンゲールの泣き声が微かなる未来の光を呼び寄せたように
夜中の走馬灯を絶やさないように夕刻の騎士は街中をさまよい続ける
PCの電源を落とさないまま 落人の思想を蹴飛ばした
何を覚えているのか? 何を追いかけているのか? 未来の白紙はいったい何色へ?
. . . 本文を読む
時がしなだれかかる街の酒場
無知の血を吸いつづける男どもの襟首を掴んで グラグラ揺らす魔女の不敵な笑みが 夕刻の憂いを一瞬照らす
何を警告するの? その幼気な手で… 夜半のカタルシスに寄り添うヨーロッパの少女が
語り始めたストーリーに短く添えられた4レターワード
罪深い君のまぶたに何を重ねよう? 勝負所を見逃さず 滝は惑星のセンスティブな知性を嬲る いつの間にか流れた涙 . . . 本文を読む
ひとつ 光が
線の上 ゆっくり伝って 落ちていく
水を飲むように 未来の首元を撫でた
明日が絡まって走れない僕の姿を君は笑って見てた
そんなもんだよな そんなもんだ
俺はおかしいピエロ
愛の名を呼ぶ時が来たら
きっと朝がゆっくりやってくるときだ
朝が来ない夜を抜けて
君の手を掴みに行くよ
キラキラ 光るPCの画面を
貫いて伸ばされる手は世界の反 . . . 本文を読む
心ひとすじ通る未来
私が私であるために幾万もの命が光った
夢を追いかけるその眼に映る青い風景
逃げない
逃げない
迫りくる煩雑な事柄から逃げない
当然の言葉が
喉につかえて出てこない
その言葉を追え
その言葉を探せ
丁寧に
後味よく部屋の片づけを終えれば
解消する凝り
ひとすじの未来が
心と身体の真ん中を通る
その声を聴け
その声を聴け
. . . 本文を読む
ほんとうに楽しいこととは
照る路地の夕日
見ていて懐かしくなる
蜂蜜色の路地
積み上げられたロジック
苦労人の拵えた交響曲を
聴かずして何を語る
大都市の呼吸のはざま
健やかなる意志の踊る路地を行け
美しくない僕
鏡に映る僕
美しい空になりたい
美しさに敗れ
だが
それでも美しく咲き誇る仮名であれ
名を知らぬ不知火海の
凪を見つめるように
世界悪 . . . 本文を読む
私が私を救うのなら今、この瞬間をトリミングして数学世界に投げかけろ境目に立つ者の気概を甘く見ちゃいけないとろける優雅な午後の余韻を切羽詰まったキツい真夜中と同期するのも良くない成功哲学を語るなら王道で行け 王道で行け . . . 本文を読む
いつの間にかした間違いをあっ! と言って恥じるのなら謬亜この謬亜でページを見れば過ちを改めたのちの命が見えるページをめくれめくりめくって溢れる涙謬亜が指し示した地図を片手に 今日も謬、あっ! . . . 本文を読む
喜んで捨てましょうあなたのためなら子々孫々の繁栄のため 与えることが最大の喜び そのことを覚えていよう 力ない呼吸に愛を与えよ名前はお伏せ願いますなんて勿体なくて言えやしない 名を伏せるまでもなく その名は遍く知らしむ価値をoffsetして無音の闇へ 無音の闇へ 放り投げろ 燃える魂を . . . 本文を読む
ただ有ることの意味を追いかけましょう僕とあなたが居るということの遥かな意味夢見心地で夜も戯れほろほろ流れ愛という名宇宙の果て吐息の果て快楽の果て流れるままに全てを受け入れ何も得なかった日々を後悔しただ今を駆け抜け君と有ることのこの奇跡を言祝がずにどうしろと言うのだろう無くしてしまえば遥か遠く土星の陰まで追いやられよう無いことは有ることからしか生まれない君との日々を無くすことは僕にとって恐ろしい空し . . . 本文を読む
同時代的に起こる何かがある
シェークスピア演劇と日本の狂言は似ているものだという
少しずつのズレを伴い
人間は共にリズムを刻みながら生きてきた
遠く離れていても響き合う何かがあったのかもしれない
しかし僕らは
触れ合う微熱を感じながら
世界とはその触れ合う微熱から始まってゆくのかも知れない
呼吸の音ひとつ聞こえる距離のなかで
世界へ続く門扉が初めて開け放たれるのではないか?
今 同じ世 . . . 本文を読む
世界が終わる時にも聞こえる始まりのベル
それは君が鳴らしてくれたものだって
今更になって気付いたよ 遅いかな?
遅過ぎるかな?
でもね、僕はまだ生きてる
生きてさえいりゃ make it better
まだ終わっちゃいなかった
終わりかけてたその世界に始まりが告げられたのだ!
そうして俄かに俺は踵を未来へ向かわせる . . . 本文を読む
遥かなる空を駆け出そう
新芽が揺れる緑の図書館
僕の心の葉脈がトクトクトクと疼きます
ページをめくると
書かれているのは魔法の言葉
「いま」「ここ」に「生きていること」の不思議を突き止めるかのような それに迷うような またはそれを抱き締めるようなひとひらひとひらのメッセージ
不意に瞼の裏が熱くなる
ひとりで抱える悲しみなんてなくていいんだと思えるんだ
五月の陽光が目に眩しい
さあ この深呼 . . . 本文を読む
強がり見せたって
熱いおでこと冷たい手
忘れてはいけないんです
時おり覗かす笑みと冗句を
楽しんで過ごす夏がいいんです
ありふれた日々だって
君といればロマンティックドライブ
どこにでもいる君じゃないから
僕が背中を押してあげるよ
さぁ 柔らな肌を
僕に預けて…お眠り今日も . . . 本文を読む
桜吹雪にこの身を焦がし
2人で並べた指先を
桜に向けた指先を
ただ、いま胸に思い返し…
ただ、いま春に想い焦がれ…
世界が終わる前に
君と出会えてよかったと
僕は素直に思うのだ。
. . . 本文を読む
宇宙をつらぬく理が
私を串刺しにする。
その喜び、その栄誉……
矛盾を抱えて生きるのに
こんな結末があってもいいものでしょうか?
苦悩の末に与えられる結末が、
どうか有り難いものでありますように。 . . . 本文を読む