傷つかない人間が居ないように
無傷の神様もいらっしゃらない
神様は自らの血と肉でもって
われわれを創り上げられたのだから
僕らはそんなイメージの上を泳ぐ
せいぜい表象なんて
大した世界観なんてもんを
提示したりしない
ああ 東京の空は
いつまでも真っ黒で
ネオンの熱に微かに温められ
少しムせている……
何もロクなものを持ち合わせていないのにさ
僕の頭上で
光る . . . 本文を読む
明日への焦りが
エンターキーの音と
混ざり合って
心音高鳴って
朝がもう来る
打ち続ける
キーボードへの
憎悪が
日増しに高まっている
僕だけの庭
君の顔が
画面の上にちらつくが
ファイルの変換が出来ずに
どす黒く
僕の目には映るだけ . . . 本文を読む
多分
そうなんだ
青空が
一番の
裏切り者だ
夢果てるとき
萌え出でる詩(うた)があり
それは
君の瞳に映る
彗星だろう
時を切り刻んで
テーブルの上に並べる
とりあえずそれを食べて
ある意味辛苦を感じて
シンクに投げ入れて
燃える感情を強火にして
再度キミの瞳を強引に奪還する . . . 本文を読む
大きく息を吸って
吐き出す
大気のなかで
爽やかに
大した意味もなく
途方もなく
ふらりふうと
吹く風と
僕の夢が
混ざり合って
いたいけに
胸騒ぐよ……
時が経ち
風を感じるこの気持ちが
こんなにもかけがえのないもので
取り替えのきかないモノなのだと
思えたこと
それが僕にとって
大変な恩寵だった . . . 本文を読む
今日も
空が
知らぬ間に
僕らから
「自由」を奪っている……
僕のうつろなこころに
いつも寄り添う
あの夜闇の優しさよ
風が子守歌となって
耳元へ吹き掛かってくる
そうあなたがすすり泣きはじめる
一瞬先のその暗闇の世界の内側で . . . 本文を読む
真理は
常に
その姿を隠そうとする
真理は
いつも
僕らの目の前に
その影武者を
ちらつかせる
真理は
いつも
僕らの手の届かないところで
ほくそ笑んでいる
真理は
好きで
僕らの前に現れたりしない
そう
真理は
静かだ
つまり
僕らは
容易く見えない
その真理を
畏れるしかない
ただし
ある人にとって
必要だと
認めた . . . 本文を読む
僕が口から火を吐いたとき
大地は途端に眠りに就いて
龍を産み落とした
僕の心を焼き切った業火は
君の目の中にも燃え滾っている
イスラエルの勇者たちが
世界を変革しようと
起ち上がるとき
世界は喜んでその変革を
受け容れるだろう . . . 本文を読む
本能的には諦めてる
そんなもんとして
ただそんなもんとして
人間なんて
結局行き着く先は
「死」に間違いはなくて
僕らは
本質的に
「今」
「死ん」では
「生き返っ」ているから
そんなに怖くない!
. . . 本文を読む
空を
切り裂いて
ジェット機が飛ぶ
僕らの希望を
乗せて
彼らの陰謀を
乗せて
何処へ行こうとしているの?
君らは全く知らない
だが僕だけが知っている
というわけでもない
ただ
この空の上を横切って進んでいる僕らは
皆それぞれに違う理想を抱いているようで
実は今もってほぼ同じ方向へ進んでいて
今は自らの羽を休めて
マシーンの羽に頼って
空の高み . . . 本文を読む
あの日の記憶を
掻き消したくて
何度も岩に荒々しく
ぶつかり散って行く白波たち
空から
降り注ぐ
太陽の恩恵としての
光が
そんな惨めな
彼らを
照らし出す
あの波だって
病むこともあるのだろうか?
太陽の熱さで
全部空へ持って逝かれてしまって
もう
大地に襲い掛かることなど
できなくなる日が来るのだろうか
しかし
僕ら
人間はまた
そんな彼 . . . 本文を読む
人の痛みを分かろうと欲するあまりに
海を飲み干そうとする愚かしい僕を
早々に諌めて!
更には
風をなだめ
鳥を捕獲して
僕は
無意味の優しささえも知りたいと
願っているから
落ちぶれて!
嗚呼、あの空に散らばる無限の青の群れよ!
夢を捕食して、とりとめのない朝を
再生産せよ!
遂には、
夢の言葉を模倣して、
創世の音声を再現して、
厳かに現実を構想せよ!
. . . 本文を読む
きっと
僕にはいつまでも分からない
何が善で、何が悪かだなんて
僕らは
何度も往復する
悲しみの小路を
何も変わらないと
見せかけて
いつもごちゃ混ぜになる僕の意識を
お願いだから
救って
この深い夜が明ける前に
悪魔が
寝言を言うのをやめない
僕の耳元で囁くふうに……
この次は
どんな未来へ
飛び立っていこうか?
なんだかんだ言って
どっと . . . 本文を読む