頬の上を伝う水色
正直 誰の前でもこうなるわけじゃない
珈琲缶の空いた内側に溜まる寂しさ
かたちに寄り添いたいわけじゃない
もっと内側の 内面の温かさに触れたいんだ
鬼に見つかる前の子供の危うさ
あの妙な心の高ぶりを
今 あの人の前で感じている
僕の内面がさらけ出される前の感覚
あの日の空き缶の中身がこぼれるような
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うたた寝がまぶたを落とす空の下悲しみを差し出すと言った少年は懐かしそうに笑う笑い方を忘れてしまったわたしの醜い表情を見て 怖いけど じっと見て裁いてわたしの表情はあなたを笑顔にするためにあるというのにふと昼の時間にするうたた寝に自らの表情を取り戻すそんな夢を見た . . . 本文を読む
言葉にロックをしてしまい
錠が開かなくなった夜
言葉の旨みもつゆ知らず
駆けだす脳内暴走列車
それは銀河も跨がず
ただ無明の波に揺れる
化けの皮をはいだら
そこには虚しさがあった
ああ あそこに想いがある
開くことのなかった想いがある
言葉として選ばれなかった感情がある
高尚なフランス文学でさえ届かなかった想いがある
高尚だと . . . 本文を読む
暗黒の告白を受け止めて利害の交錯を確認したら天空の孤独は過去へ崩れ去った夢見るバニーの作り物は値札を首から提げて不機嫌顔汚い愛はお好きですか?繁殖推奨のお国柄は未来永劫消えない見通し飛び交う嘘の群れるインタアセクションに立ち朝靄と戯れて逝くそんな世間を呪って歩くそんな世界を探って孕む楽天的な死体愛好家の香りを払って闇をゆく 払って闇をゆく . . . 本文を読む
あの日々を
今脳内で追いかける
過ぎ去っていったものが
ふいに近づいてくる
これまで積み重ねた時間が
まぶたの裏に刻まれようとしている
波音が思い起こさせるふたりの青い日々
いや、僕だけが青い日々だったのか?
振り返っても振り返り切れない
ただ自分自身の在り方を問う!
夢よ 夢よ 淡い夢よ
僕はいったいその先に何を見ていたのか?
今、自分の足元のゆるぎない地盤を踏み締めて
駆けだそうと思う . . . 本文を読む