ただ降り落ちる今をこの手に掴むだけでいい
それは雪のように素早く手の中で溶けてしまう
だがそれでいい
今とは常にそういうものだ
ただこの手に掴めばいい
深々と降り落ちる今を…
どんどん手の中で溶けていくうちに
どんどん次から次へと雪のように今が降り落ちてくるのが分かるだろう . . . 本文を読む
地球の薄明かりが月に届く頃
世界になってくわれらの心
ロココの想いを引きずりながら
世界を変えてくわれらの心
当然の報いを受けながら
強く放ってく地上の光を痴情の至りとならないように歯を食いしばる 身を引き締める . . . 本文を読む
難しく考えない
ただただシンプルに考える
その道筋
殖える未知数
どこまで行っても
君は記念碑
僕の人生の道程に高くそびえる
君の言うことに耳を傾けると
耳が痛いし 熱くもある
僕の脳味噌に刺激をくれる
ときに苦い毒のように
ときに甘い蜜のように
寂しくなったら歌うよ
君の歌を
ふたりで合わせた日々のリズムを
深く 熱く 何より甘く . . . 本文を読む
寂しい世だ
道理が通らぬ世の中なんて
哀れ迷妄に囚われた人々
冬の寒い日に
ストーブの温かさを絶やすことなくいれることに感謝はすれど
まだ周りを取り囲む人々に見つけてもらえない苦しさが伝わってくる
か
誰よりも悪戦苦闘し
誰よりも思考を尽くして
誰よりも理論を理論のままで終わらせようとしない人
それを我が師とすることに何のためらいも感じていない
師は嘆いている
師は絶望している
死は今すぐ目の前 . . . 本文を読む
いやあ、面白いです。仏陀は確か、「人類は皆、病気である」と言ったと言う話ですが。私も、常に「独我論」的になりがちな性格ではありますが。私という一個人の悩みは妄想なのでしょうか? いつも、不思議に思います。私の悩みは、私のためだけに存在しているのではない。この悩みは、普遍的な者で、他の人がもしかしたら悩まないところを僕が悩んで、その代わりに、僕が悩まないようなところを他の人が悩んで、結果、時が経っ . . . 本文を読む
ひとつの不穏と、ひとつの耄碌とが、夜の街に踊っている。
彼の重く垂れた眼が、黒く濡れながら光っている。
世界は、もう終わってしまったのだ。
街路を往来する人々の声は、
幻のように生まれては消え、
土の匂いと共鳴しては、
沈黙へと成り変わる。
彼の悲しみは、
それだけ
深く、かつ昏かった。
彼の開き過ぎた眼が、
あらゆる光をその中に吸い取ってしまって、
彼にと . . . 本文を読む