水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

昼休み徒然~哲学用語のカッコ良さ~

2017年12月05日 12時25分58秒 | エッセイ
たぶんね。
哲学の言葉が、難解なだけじゃなくて、カッコ良いってのにはそれ相応の意味がある。
言い切っちゃえば、哲学用語は難解にしてカッコ良くあらなければならない、よんどころない事情があるのだ。
おそらくそれは、一定程度のカッコ良さを備えていなければ、価値がある言葉かどうか以前に、誰も目を向けてはくれないからだ。哲学が、生き延びてきた背景には、スッゴい当たり前のことなんだけど、なんかカッコ良い、わぁなんてクールな表現なんだろうと思わせる魅力がある用語を生み出してきた実績がある。
単純に言えば、自己目的的に難解かつカッコ良くなければ哲学が衆目の目に留まらないのだ。難解でもカッコ良くもない哲学用語なんて、語るに値しない。当たり前のことを、つまらなく述べるだけだからだ。
 果たして、哲学史には難解にしてカッコ良い用語が継承され、生き延びてきたのである。
 ただし、ただカッコ良いだけでは生き延びる資格はない。あくまで、切羽詰まったギリギリのところで、カッコ良くあらねばならない必要性にかられてカッコ良くなければいけないのだ。それは、裏を返せばこうも言える、別にカッコ良くなる必要もなく生ぬるく格好の良い用語だとしたら、それは哲学用語として十分な強度を備えていないと。
なんとなく格好良い言葉では、人に本質的な感動を与えることなどない。
どうしようもなく、そうならざるを得なくて格好良い、そんな言葉がほんとうの哲学用語として生き延びるのだ。あ、これって生物の進化にも適用できることだったりして…。

1 コメント

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逆だらけだ! (ch442)
2017-12-19 22:48:47
一例として次の文章を書き直してみる。

>どうしようもなく、そうならざるを得なくて格好良い、そんな言葉がほんとうの哲学用語として生き延びるのだ。

    ↓ ↓ ↓

どうしようもなく、そうならざるを得ないから格好良いんだ。生き延びることなんざ念頭にねぇんだよ。
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