細部が夏 細胞待つ夕暮れ
時を待て 理解超える夏の青空
二酸化炭素含有量ピカイチ
夏はサイダーに逃げ込む
わだかまりは同じ声で未来を遠吠えし
暑さの詐欺に巻かれて計算を忌避する
制服を着た季節たちが
それぞれの足取りで並木の下を歩く
眼鏡を外した青春の
夢を映したセーラー服が
炭酸水に晒される
その一瞬のきらめき . . . 本文を読む
ひんやりと突き刺す皮肉、鯨の肉は悲しみを匿ったひとり過ごす夕闇の立ち上る白飯の湯気限りない午後の思索に、問いかけをやめない深夜すべては心の赴くままに、理解のために費やす時間ままごとはここらで終わり世界のやるせないムードに氷の板を割るような一撃を与え深夜はかたちなく無に溶けていこうとする . . . 本文を読む
アサシンで
朝死んだ
男前って
誰だっけ?
磯野カツオの振りした
かつおのふりかけ掛けた母親
今いずこ?
さっぽろで一番食べられた
サッポロ一番は何だろう?
さあ知らんねと言われるところが関の山だと知ってても……
登るのだけはやめられない(笑) . . . 本文を読む
お前の前に居たものは誰だ
前世紀までの確執を一気に退ける強者の登場だ
俺の前に居るのは叔父だ
叔父しかいない
叔父なのだ
絶対的強者の登場
お待ちかね
世の人々すべてが待ち望んでいた強者は
俺にとって昨日までの敵だった
もっとも毛嫌いしていたあの人が
今は僕の師だ
こんな展開はあるのだろうか
まさか としか言いようがない
しかし絶対的強者である叔父は
誰よりも雲のように霞みそうな息を漏 . . . 本文を読む
自らが作った倫理の檻に捕らわれていた愚かな過去を洗い流せ!
身体が東京を呼んでいる
意味を破棄して泣いた夜は すでに遥か彼方!
ランデブーを望んで そのくせ永遠の別れなんてくだらない物語を欲しがって!
ラビットは他ならぬ閻魔様!
酒は叫ぶためにある
盗みは仮初めの悦楽
ネットは通じ合わぬ妄想の交換空間
女は果て知らぬ謎の蠢く要塞
私が囚われるくだらなく悲しい世界の檻は……
要は要ら . . . 本文を読む
僕と君は濡れた星
瞬いたまま夜に浮く
自然な流れで生まれる想いを
風に載せるため、呼吸(いき)を弾ます
なけなしの意志を野に放つとき
修練した末の湿った覇気の種を蒔くのだ
ロボット染みた動きで牽制するなら
明ける空の慎ましやかな反抗に耳を澄まそう
底なし沼から這い出るにはそれが最も簡単な手立てだから
. . . 本文を読む
空の彼方へ
詩は
ひとつの憂いをまとって
途切れ途切れに
信号を飛ばす
ぽつり、ぽつり
そこには女子高生の高鳴る胸があって、そして空があって、さらには高みがあって
誇りを持って放つ悲痛を、知っているあまりに、あまりある予感を飲み込むように、皆で青春を製造した。
あれ?
問いを発しては、倒れ込むゴールラインはどこに消えた?
ああ!あの空の向こうのあなたの幻影を追いかけるの 永遠を手に入れるまで . . . 本文を読む
皆んなが平和をこいねがうとき
それは皆んなで食卓を囲むとき
湯気たつ白米を箸でつかむとき
意味なく顔を見合わせ笑うとき
すべての想いに人類がアクセスするとき
流す涙と流す汗が太陽のもとで最も尊く
見えるとき、それが僕らの幸せなとき
遠く朝日が昇って
僕らの顔を照らすとき
核融合のパワーは
僕らの手には負えない
あれだけ遠い関係性で
十分なんだと
. . . 本文を読む
何か
何をか
解くに解けない謎のような
兵器を平気で使うような
おぼこに育てた覚えはないです
溶けない雪の
儚い夢に
放つことのやるせなさを、今一度思い出して
狭まる世界の父子兄弟よ
ロックで居たいなら
愛を欠かさずのたまうのです
晴れやかな日に、孤独の溶ける日を想い
夢にまで見た白を奏でる未来を想い駆けるように . . . 本文を読む