なんてこった?
ズレ、そしてズレ
ズレていくことの幸福
いつまでも追いかけていたはずの理想から
少しズレる、また遠ざかる
そうしてズレていく、奇異な日常
ズレましょう。整い過ぎた事実には、誰も共感を寄せない。新たな物語も宿る隙もない。
ただただズレていくことの意義を
忘れるなかれ。
愛はこんなにも不完全だ
だから、僕らは愛を愛するのだ。
こんな未完成の僕は、未知な . . . 本文を読む
時を止めて
明日を思い煩わなくても、いいように
寒空のもと、溶け合う君の笑顔と悲しみが、ワルツを鳴らしているように…
雪原の光を、夢の皮膜を透かしながら見るように
楽観も、簡単さも気取りを捨てて、未来を装飾する希望となるだろう . . . 本文を読む
滝が見えてきた
惑星は、今日も忙しい
そびえ立っ山々の勇壮に
返事をしたい僕らの童心
列挙される幼い頃の希望も
刷新されるさ、明日の風に
踊りながら、遊びながら
理解の枠を軽やかに超えながら . . . 本文を読む
価値を捨て去った時に
震える小指
でもね、心配は要らない
誰かが、そのために手袋を編んで呉れる
世界はそういう風にできている。
雨水に濡れて、帰った夜も
愛しい人が暖炉を用意してくれていたように
幾千の夜が、あなたの人生に襲いかかろうとも
包んでくれる温かい毛布が、ほら今日も与えられるから . . . 本文を読む
僕は、正しいことから逃れるために、熱砂の上を、湿地の泥濘を、荒れ地のただ中を、この地球の半周分を、歩き続けてきたっていうのに!
その期待とは裏腹に、僕は何ものかになりつつあるんだ。
その硬直を拒否するために、僕は永遠と約束を交わして、年齢に対抗し、衰えに抵抗しながら、青さを胸に歩きつづけていく所存さ… . . . 本文を読む
癒しのparalizer
繋げよイコライザー
止しなよいざこざ!
夢見た蠍座
麗しのシモキタ
編み出せ下ネタ
今来たばかりの
弥次喜多はマジキてる
何着てる?
そっと枕元に置かれた手紙に
確かに「死ね、」と書いてある
その後に「抱きしめてあげるから。」
と続いていて、連なる不遇は
透明な山波となって頭上にそそり立っている
. . . 本文を読む
麗しい間違いの転がる道程で
待つんだ、君の快感を
計算ずくで、押し倒される愛の
乱れる微音を察知すれば
僕は、今度生むことの味気なさを
いつかは知ることになるだろう
この美しい苦しみから逃れる術を持たずに
僕は苛酷な現実を笑って済ませる主義だ
滝の流れ落ちる惑星で
夢を何度も腐らせて
くだらねぇ手前の小芝居に構っているヒマなんて
誰にも無ぇ!
同情を買うことをやめ . . . 本文を読む
乱雑に散らかったペットボトルの美しさ
定式のない居間の切なさに差す西日は…
不可思議な欲望にいつしか絡め取られて
都会の高速道路のように動脈は脈打つ
誰知らぬ精神構造に
珈琲の害悪を捧げたい
広げられた夢の風呂敷の
色褪せた模様に
もう終わりかけの物語を
見て
後裔へ繋ぎたい、そうしなければという思いが
生まれる
. . . 本文を読む
僕の舞台で起こっていることは
奇跡ばかりだった
これまで歩んできた道のりは
すべて感動に値し
また礼賛すべき道だった
だからこそ未知の道のりを
歩む勇気を持てるのだ
気づくことは
いつまで経っても慣れることではない
なぜなら
それは驚きを禁じえない現象が
引っ切り無しに現前するということだから
僕らから驚きを取り除いたら
一体どんな生活が待っているというのだろう
. . . 本文を読む
愛を語るには
身の丈の足りない僕の口ぐせは
「何も知らない!」
だって
神様の前で知ることを競ったって
勝機は無いから
悲しみの存在意義も
僕らには知る由もないが
神様は知ってるんだよね…
どうして?
って問うことはいともたやすい
でもね、それに自ら答えることは
ヤワじゃない
世界が揺れては
生き直す僕らの稚なさは
気高い思想の一つなんだ
. . . 本文を読む
主体とは、本能の残り香
二人で繋いだ、神聖なる電話線
追い越し車線を跨いだ、君の無邪気で
放射線状に放たれた、有限の思惑が
秋の入口で、惑っていた。
縷縷なる希望の後先を
仕舞い込んだ君の純情
電話で伝えた流麗なる詩偈の
微細なる残響を
克明に記載せよ、
静謐な騒音を立てる未知の部屋で…
延々と隊列を成す運命の駱駝たちを
漫然と見遣るその一刻を、
軽やかなステップで . . . 本文を読む
語ることを
ひとまず
騙ることに
置き換える
そこでは
今まで
試されてきた
数多の思想が
ゴミ山の様に
打ち棄てられていて
僕は
振り返ることを辞めたくせに
まだそのゴミの臭気に囲まれて
「自由」の残酷さに怯えている
ああ!与えられたものは、唯絶望の他に無し
ああ!だが喜びは刹那の空蝉の永遠に鳴くが如し
ああ!そして悲しみの音色も夜の枕元で揺れる夢の如し . . . 本文を読む
時に
縛られて
暫くのあいだ
放心状態にあった僕の落伍を
救出して
薄情な神様よ!
白紙に書き殴られた無形の台詞を
僕は終生、忘れずに
生きていく!
mistakeを重ねて
嘆息する、カフェでの午後を
無駄に優雅に過ごす僕は
情けなく
項を垂れて
後悔するばかり
時効は
秋に切れるだろう
満、満の最期
. . . 本文を読む