真夜中の
ミラーボールに影映し、
現の侭になす口移し . . . 本文を読む
嗚呼、どうか、この僕を「呼吸」から、救って。救急の勢いで!
今、この世の吸っては吐く「無常」から解き放って
その代わりに、君にこの人生を捧げるから…?
え、そんな重荷ももう要らないって…? そうか。
そうか。この背中に背負った野菜カゴじゃなかった…十字架をダブって持つのは、できないって話か。
ところで、この十字架、背負う以外に何かに使えやしないんだろうか??
あー、ドラキュ . . . 本文を読む
何も見えない
から
空っぽの空を見る
見えた?
空っぽだから、縁だけ見える
われわれはつい、何事もその輪郭を確認する作業に追われてしまうがゆえに
内実を直観しはぐるきらいがある
ただそれを試すがゆえの空
ただそれを試すがゆえの空だよ、君。
. . . 本文を読む
理解と混線の狭間で
IDを失った僕の哀切を
スクリーンに晒してくれたまえ
すべては
パスワードの忘却から
始まったのですから、この旅は
そしてそれは
無数の文字列の
美しい再配置のために
門出があったと云うべきで
だから
理解と混線の狭間で
遠く彼方の肌の触感を確かめるように
ただそれでも手元には見事なまでに干上がったキーボードの更地しかないのです!
そこに意味もなく
唾液を垂らしたくなる . . . 本文を読む
僕らは行動するからミスるのであって、
行動しなければミスることもない。
ただしその場合は、ミスるというリスクもないかわりに、差したる前進もない。
ミスるということの本質は、その失敗からどう起き上がるかにあって、且つそれが如何様であっても、その失敗に学ぶという意味において、実は確実に前進をしているということに変わりはないと言える処にある。 . . . 本文を読む
若くある秘訣は
苦悩しないで苦悶する時間に浸り続けること
または
必要な快楽を努力して徹底的に享受すること
と思ってきたのだが
殊ここにいたって
われわれが
自らの意識を更新し続けることや
敢えて一所に留まらない精神が
われわれをそうさせるのでは
と思うに至った次第であるが…
そうなってくると何を隠そう前述のことも案外外れておらず、矛盾を抱き止めながら歩くということが、若さの秘訣なのかなと思 . . . 本文を読む
とは言っても
言いようのない苦しみからは
逃げたいのはやまやまだ
喜びもまた
一瞬のものでもあろうが
穏やかな痛みと癒やしが
混在するくらいが丁度良いのかも知れぬ
消えない闇もあるだろ
でも闇がなけりゃ光が生まれない . . . 本文を読む
予め決められた世界観のなかで、意外性を担保する。
何でもない主題について、恰もそれが重要であるかのように延々と冗長に語り続ける。
作品の書き手が、主人公を取り巻く枠となる環境は疑わず、それでも必要に応じてそれを軽妙に取り払う術を修得すると、文章の骨格は逆説的に丈夫になり、且つ文体は流麗なものになり、内容もなお意味深さに満ちることに相成って、読み手に取って一段と読む悦楽を感じられる物語を生み出せ . . . 本文を読む