水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

雪灯り

2016年02月14日 20時09分08秒 | 震災詩篇
 春が来るので
 いつとも知れず
 白い影は泣いている

 そっと手で
 拭い去られるように
 空は真っ新になって
 泣き顔の名残は香り
 一連の芝居は終わる

 君が駆けていく
 その歩幅も
 宇宙の端から端へと
 跨いでいくみたいな
 大きさだ 

 雪の
 燃えるような熱さを
 冷えた口に放り込んで
 僕は
 魂に
 精神という炎を灯した
 
 あなたの祈りが
 僕の心の中で生きるように
 
  

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