水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

皆んなが平和をこいねがうとき

2017年09月15日 23時28分42秒 | 現代小咄
皆んなが平和をこいねがうとき

 それは皆んなで食卓を囲むとき

 湯気たつ白米を箸でつかむとき

 意味なく顔を見合わせ笑うとき


 すべての想いに人類がアクセスするとき

 流す涙と流す汗が太陽のもとで最も尊く

 見えるとき、それが僕らの幸せなとき


 遠く朝日が昇って

 僕らの顔を照らすとき

 核融合のパワーは

 僕らの手には負えない

 あれだけ遠い関係性で

十分なんだと

 僕らは思い知る


 僕らの愛はどこへゆく?

 希望を乗せて

 光を放って

 遠く荒野の土壌に

 澄んだ水を沁み渡らせるように


 飛び交う優しさのリズムが

 あの遠い空の星を呼び寄せる

 そしたら皆んなでパーティだ

 老いも若きも、すいも甘いも

 隔てなく、余りなく、抱きとめる音楽に乗って

 青い星で踊りを踊ろう!


 時を超えて達成される願いは

 僕と君のもの、であることを超えて

 きっと全人類が夢見たもの

 その幸せを掴むために

 僕は咀嚼する、素朴な生命を

 他でもない感謝の念を抱きながら


 皆んなが平和をこいねがうとき

 それは見知らぬパワーに

 ふいに背中を押されるとき

 青い想いが

 僕らの胸を吹き抜けるとき


 丘から見降ろした街に

 太陽のエネルギーが降り注ぐとき


 果てのない愛が

 この眼にはっきり映るとき



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