水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

暗い俯く青年の肩に

2019年07月21日 12時28分14秒 | 震災詩篇
汚れて生きるのを是としたこともあった
滞った血流のギスギスした音に身悶えたこともあった
明けない夜の隙間で溜め息を漏らしたのは閉塞した心持ちでパソコンと相対する高校生

平穏な日々から徐々に離れて行って
手に入れたのは虚しさだけ

嘘を嘘で匿って
凍えた心で社会(よ)を恨む

この手で掴めなかった希望を
今度こそ掴むんだって言って、握力を鍛える

そうだろ? 些細な筋繊維の抵抗こそ、この世に立脚する強かな個人の象徴だろ?
夢見がちな青年の眼球の奥底にだって
ジャリジャリと音を立てて、希望は陽の光に解き放たれたいと願っている。

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