水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

暗中夢流の疾走画

2016年08月26日 17時11分22秒 | 震災詩篇
 祈りを繋げる青空を横断するしなやかなその電線の
 遥か遠く伝達される僕らの名を持たぬ欲望の流れを
 そのまま空へぶちまけたなら
 
 うら若いその青も
 波のように揺れ出す夏が来る

 踊り狂うような夜を
 艶やかに何度も越えてゆけば
 ゆっくりと僕らのモーターが
 回転し始めるのが分かるだろう

 悲しみを纏った風が
 今年も3月11日のホームタウンの街角を
 駆け抜けていくのなら

 眼を閉じて
 空隙を見つめる冬も来る
 

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