水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

3.11の波の記憶

2015年07月08日 15時28分22秒 | 詩編
 あの日の記憶を
 掻き消したくて
 何度も岩に荒々しく
 ぶつかり散って行く白波たち

 空から
 降り注ぐ
 太陽の恩恵としての
 光が
 そんな惨めな
 彼らを
 照らし出す

 あの波だって
 病むこともあるのだろうか? 
 
 太陽の熱さで
 全部空へ持って逝かれてしまって
 もう
 大地に襲い掛かることなど
 できなくなる日が来るのだろうか

 しかし
 僕ら
 人間はまた
 そんな彼らを
 今もって
 穏やかで
 慈愛に満ちた笑顔で
 静かに
 眺めつづけるのみだ

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