水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

ガラガラと崩れ去る意識の断片

2014年11月23日 12時38分53秒 | 詩編

 滅びた地上に
 虚ろな目をした青年が
 ひとり佇んでいる

 衰えた痴情に
 微かに反応する
 過去から連綿と受け継がれてきている
 少年の青臭い情動

 無力ゆえに萎んだ慕情にも
 あえかに感応する
 かつては燃え盛っていた
 赤信号の亡骸たちの不甲斐無さと言ったら……

 「終わり」の日を超えて
 今また立ち現れる確かな現実

 今 青年へと相成った彼は
 その目の前の現実さえ、「夢」か「現」かも分からず
 汚(けが)れた地上を
 ひたすら何かを思い出そうとして
 今日もまた、歩き続けている

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