約30年前、秋の紅葉シーズンに奥入瀬・十和田湖から八幡平エリアを訪ねたので、今回は新緑の奥入瀬を歩くことにした。JR青森駅からバス「みずうみ号」に乗り、焼山(奥入瀬の入り口)までの所要時間は約1時間10分。
(左は「酸ヶ湯温泉」前のバス停)。暖冬とはいえ、八甲田の積雪は例年と変わらなかったそうで、笠松峠を越える際、道路両側の雪壁の高さが数メートルにも達しているのを見て、思わず引き返したくなった。199名の犠牲者を出した雪中行軍の悲劇が思い浮かぶ。標高1500m強の山だが、雪の深さは10mを超えるというからその厳しさが推し測れる。
奥入瀬が近づくと雪が失せ、道端にふきのとうの群生が。”#春は名のみの風の寒さや~♭”といった感じで、これからが本格的な新緑シーズンを迎える。
5月8日、幸運にも気温は18度まで上昇し、風も無くハイキングには絶好の日和となった。奥入瀬渓流は、焼山から子の口までの約14キロを指すが、石ケ戸から歩くのがお勧めだ。石ケ戸からは、車道から離れて設けられた渓流沿いの遊歩道を歩けるからだ。
大小の滝の多さと自然体系。豊かな表情の変化を楽しみ、小休憩をとりながら2時間40分ほどで、子ノ口に着いた。ゴールデン・ウイークを過ぎたこともあり、渓流沿いを歩く姿はまばら。主要スポットで、バスや車を止めて記念写真を撮る人が多かったが、奥入瀬の良さは、歩いてみないと分からない。