北京滞在記(3)からつづく
気は進まなかったけれど、勇気を奮って、抗日記念館の門をくぐり
気は進まなかったけれど、勇気を奮って、抗日記念館の門をくぐり
ました。
展示物を見ると、中国のスタンスは「日本が攻め入ってきたので、
抗ったまで」というふうに感じられました。
中国がいかに戦ったか、という展示と並行して、日本兵が残した
武器や携行品も陳列されていて、武運長久と記された旗に同級生の
寄せ書きがある日の丸もありました。
日本との戦闘で亡くなられた中国兵もそうですが、異国で亡くなった
日本の兵隊さんの無念を思うと悔しかったです。
中国が攻めてきたわけじゃないのに、なぜ中国へ送られ、そこで
命を落とさなければならなかったのか、腹立たしい気持ちになりました。
いろいろと考えるきっかけを与えてくれたので、中国人民抗日戦争
記念館に行って良かったと思います。
午後は地下鉄を乗り継いで、1号線の天安門西で下車、天安門広場へ
向かいました。
駅を降りてしばらくすると、天安門広場に入るための行列ができています。
1時間ほど待って、ようやくセキュリティチェックの番が来ました。
ところが、パスポートをホテルに置きっ放しにしていたことに気づき、
大慌てしました。
隣の列の中国人は、身分証を携帯していなかったため、諦めて帰って
います。
1時間も並んだのに、という思いと、パスポートを忘れた自分が恨めしく
思う気持ちが交錯しました。
一か八かで「パスポートをホテルに置いてきたので、取りに帰ってきます。
ごめんなさい」と英語で言ってみました。
長い行列で待った外国人が可哀想に思えたのでしょう、ボスが若い警備
担当者に目配せしてくれて、コロ子は晴れて天安門広場に入ることが
できました。
この日ホテルに着いたら、もうクタクタで、軽い夕食をとって、休みました。