11月23日に東京で開催された「母体急変時の初期対応のための実技セミナー」(京都産婦人科救急診療研究会)に参加してきました。4時間のコースでいろいろと勉強になりました。母体急変はいつどこで発症するかわかりません。いざという時に備えて、常日頃から準備しておく必要があります。今回、妊婦の出血性ショック、心肺停止、血栓性肺塞栓症、脳出血、アナフィラキシーショック、羊水塞栓症、子宮内反症などの母体急変時の初期対応について、蘇生人形を使ってシミュレーション体験することができました。
長野県においても、将来的には、信州大学やこども病院などが中心となって、こういった産科救急のシミュレーション講習会が県内の各地域ごとに定期的に開催されるようになって、(NCPR、BLS、ACLS、PALS、ICLSなどのように)産婦人科医、助産師、救急医、救命救急士などいろいろな職種の人たちが気軽に参加できるようになったら理想的だと思いました。(NCPR講習会のように)各地域で定期的に繰り返し産科救急の講習会を開催し、周産期医療に関わる人達に(新生児仮死に対する初期対応だけではなく)母体急変時の初期対応の基本実技を浸透させておく必要があります。各医療機関の体制、各地域の救急医療体制の実状、数年ごとの産科ガイドラインの改定などに合わせて、実技講習会の内容も年々進化させていくことができたら、母体や新生児の救命率を向上させることに寄与できて非常に有用だと思われます。