男性型脱毛症(AGA)の場合、治療ガイドラインの推奨度Aの治療法が、①フィナステリド内服、②デュタステリド内服、③5%ミノキシジル外用、④自毛植毛術であり、①(または②)と③の併用療法が著効し、3~4カ月の治療で効果を実感できることが多いです。私の場合は、②+③を実施し比較的短期間で効果を実感できました。それに対して、女性型脱毛症(FPHL)の場合は、推奨度Aの治療法が1%ミノキシジル外用のみであり、しかも短期間ではなかなか治療効果を実感できない場合が多いようです。閉経後の女性型脱毛症の場合はエストロゲン欠落症状の可能性もあり、女性ホルモン補充療法(HRT)が実施される場合もあります。
男性型および女性型脱毛症診療
ガイドライン(2017年版)
推奨度分類
A:行うよう強く勧める、B:行うよう勧める
C1:行ってもよい、D:行うべきではない
1. フィナステリドの内服
推奨度:A(男性型脱毛症)、D(女性型脱毛症)
2. デュタステリドの内服
推奨度:A(男性型脱毛症)、D(女性型脱毛症)
3. ミノキシジルの外用
推奨度:A(男性 5%ミノキシジル外用、女性 1%ミノキシジル外用)
4. 自毛植毛術
推奨度:A(男性型脱毛症)、C1(女性型脱毛症)
5. LED及び低出力レーザー照射 推奨度:B
6. アデノシンの外用
推奨度:B(男性型脱毛症)、C1(女性型脱毛症)
7. カルプロニウム塩化物の外用 推奨度:C1
8. t- フラバノンの外用 推奨度:C1
9. サイトプリンおよびペンタデカンの外用 推奨度:C1
10. ケトコナゾールの外用 推奨度:C1
11. かつらの着用 推奨度:B
12. ビマトプロストおよびラタノプロストの外用 推奨度:C2
13. 成長因子導入および細胞移植療法 推奨度:C2
14. ミノキシジルの内服 推奨度:D