ある産婦人科医のひとりごと

産婦人科医療のあれこれ。日記など。

漢方薬の保険適用継続が正式決定

2009年12月31日 | 東洋医学

平成22年年度については、漢方薬の保険適用が継続されることが、正式に決定されたそうです。日本東洋医学会などが実施した漢方薬の保険適用継続を請願する署名活動で、わずか3週間という短期間のうちに92万名を超える署名が集まったそうです。私も職場で署名を募ったところ、あっという間に百名を超える署名が集まり驚きました。

現在、保険適用の医療用漢方製剤は149種類、一般医薬品の漢方薬が200種類あります。保険適用の医療用漢方製剤のほとんどが、一般医薬品の漢方薬として薬局で市販されてます。薬局で市販されている漢方薬と病院で処方される医療用漢方製剤とでは、薬の名前が一緒であれば含まれている生薬や成分の割合は一緒のはずですが、市販されている漢方薬では有効成分の量が医療用漢方製剤の1/2から2/3に抑えられている場合が多いと聞いてます。

参考記事:

漢方を健康保険で使えるように署名のお願い

がん患者に漢方薬

産婦人科と漢方医学

女性のための漢方セミナー 気になる不調、これって更年期?

漢方医学について

漢方の腹診法

漢方の脈診法

女性診療科医のための漢方医学マニュアル(改訂第2版)
後山尚久著、永井書店、2008年9月発行、6300円

ファーストチョイスの漢方薬、稲木一元・松田邦夫 共著
南山堂、2006年6月発行、5250円

****** http://kampo.umin.jp/ より引用

漢方保険継続正式決定通知のご報告とお礼
(2009/12/28更新)

 漢方薬の健康保険継続の正式決定の通知が到着しました。

 12月25日付けで「平成22年度についても、漢方薬については、引き続き保険適用とすることとしている。」との通知を、民主党厚生労働担当副幹事長の青木愛衆議院議員より、社団法人日本東洋医学会及び日本漢方生薬協会宛に頂きました。

 通算924,808名のご署名を賜りました国民の皆様、関係者の方々に、心から御礼申し上げます。

 平成21年12月28日

 医療志民の会      事務局長 木戸寛孝
 NPO健康医療開発機構   理事長  武藤徹一郎
 社団法人日本東洋医学会 会長   寺澤捷年
 日本臨床漢方医会    理事長  石川友章

(引用終わり)


妊産婦死亡 原因別の最多は羊水塞栓症

2009年12月28日 | 周産期医学

日本産婦人科医会は、2008年の1年間に報告された妊産婦死亡の集計結果を発表しました。妊産婦死亡は22件で、原因別の内訳は、羊水塞栓症11件、出血4件、脳梗塞・脳出血2件、腹腔内出血2件、肺塞栓1件、子宮破裂1件、子宮外妊娠1件でした。原因別では羊水塞栓症が2分の1を占め最多でした。

2004年からの5年間の妊産婦死亡の累計は92件で、羊水塞栓症が30件、出血14件、肺塞栓9件、妊娠高血圧症候群6件でした。やはり羊水塞栓症が約3分の1を占め最多でした。

羊水塞栓症は、事前の予測が困難で、根本的な治療法が見出されておらず、母児ともにきわめて予後不良の疾患です。周産期医学に残された重要な未解決の疾患であり、海外においても妊産婦死亡の大きな原因となっています。

参考記事:

羊水塞栓症について

羊水塞栓症の診断、管理、治療 (野田洋一、木村俊雄)

参考資料:
(以下、日本産科婦人科学会の刊行物より引用)

産婦人科研修の必修知識 2007
日本産科婦人科学会、p292~293

17) 羊水塞栓

(1) 概念
 羊水塞栓症は羊水成分(羊水、羊水中胎児由来細胞、胎便など)が母体血中に流入し、急性呼吸循環不全を来す疾患あるいは症候群と定義できるであろう。約2~3万(文献により約6~8万)分娩に1例と非常にまれな疾患であるが、根本的な治療法が見出されておらず母児ともにきわめて予後不良な疾患であり、周産期医学に残された重要な未解決疾患である。わが国の妊産婦死亡率は漸減しているが、羊水塞栓症による死亡は減少していないため、妊産婦死亡の中で羊水塞栓症の占める割合は漸増している。本症の原因は、母体血中に流入した羊水成分が母体肺動脈系を主とする全身の血管系に塞栓し、血流を遮断することによる臓器障害と理解されていた。しかし、物理的塞栓により発症するという考え方だけでは本症の病態を説明できない。種々のサイトカインやケモカインが本症に関与することが示されている。

(2) 臨床症状
 典型的な臨床経過は、 特に合併症のない妊産婦が分娩第1 期後半あるいは分娩直後に、突然の呼吸困難と胸痛を訴え瞬時にしてチアノーゼを呈しショックに陥り,その後多量の性器出血を伴ったDIC による出血傾向が出現し、そして、多くは意識の回復せぬまま死の転帰をとるというものであろう。初発症状としてよく知られている呼吸困難や胸痛は必発するものではなく、けいれん、血圧低下、出血などで発症することも少なくない。発症後、ショックから心停止と急速に進行する症例は多く、1 時間以内に半数が死亡するといわれ、死亡率は約60~80%に及ぶ。DIC は、40~83%の症例に出現するといわれ、しばしば多量の性器出血を伴い、臨床上問題となる。

(3) 診断
 
羊水塞栓症の診断は、従来、死亡後に剖検で確定されることが多かった。この場合、肺の細動脈や毛細血管に胎児由来の微細物(扁平上皮細胞、毳毛、胎脂、ムチン、胆汁様物質など)が証明される。生存例では簡便で迅速に行える診断法が確立されていなかったため、臨床徴候から本症を疑われるものの確定診断に至らぬ症例があったと考えられる。また、羊水塞栓症以外の妊産婦の母体血から胎児由来と思われる扁平上皮やトロホブラストが証明されると報告されており、羊水の流入があっても急性呼吸循環不全に至らないニアミス症例が存在すると想定される。本症の発症に胎児成分の母体血中流入は必要条件であるが、十分条件とはいえなくなった。
 現在考えられうる診断基準を表C-6-10に示した。 突然妊産婦に起こった急性呼吸循環不全、あるいは原因不明の産科DIC をみたなら、まず、本症の疑いをもつことが重要である。本症の診断には母体血中への羊水の流入が証明されなければならないため、そのサンプルとして、母体血を採血しておくことが必要である。従来の病理学的検査法に加えて、血清学的検査法が発表され、生存例においても羊水流入の証明が容易となった。胎児尿由来のコプロポルフィリンや胎便由来の亜鉛コプロポルフィリンおよびSTN(sialyl Tn)が、母体血中に高値であれば母体血への羊水流入が証明される。コプロポルフィリンは、光により分解されるため、血清分離後、暗所で保存する必要がある。STNは腫瘍マーカーであり、イムノアッセイ法で測定される。また、生存中の羊水流入の診断に、母体血、特に右心血のスメアで胎児成分を証明することは有用であるが、カテーテル挿入の際に高頻度に母体の扁平上皮が混入するといわれその解釈には注意をはらうべきである。

(表C-6-10) 羊水塞栓症の診断基準
-----------------
1.臨床所見
① 急激な血圧低下または心停止
② 急激な低酸素(呼吸困難、チアノーゼ、呼吸停止)
③ 原因不明の産科DICあるいは多量出血
④ 上記症状が分娩中、帝王切開時、D&C時、分娩後30分以内に発生
2.母体への羊水流入の証明
① 剖検における肺組織中の羊水成分の証明(扁平上皮、毳毛、胎脂、ムチン、胆汁様物質など;ムチン染色・STN染色も有用)
② 母体血スメアによる羊水成分の証明(できれば右心静脈血;Buffy coatが望ましい)
③ 母体血中STN(sialyl Tn)高値
④ 母体血中亜鉛コプロポルフィリン高値(遮光保存)
-----------------

(4) 治療
 
羊水塞栓症は病因がいまだ明らかとなっていないため、予知および根本的治療は困難で、低酸素症、ショック、DICに対する対症的なものにならざるを得ない。治療の目標は低酸素症の改善、心拍出量と血圧の維持、DIC の治療である。本症に対する発症早期の治療を図C-6-10に示す。初期治療が迅速にかつ適切に行われることが肝要である。本症が発症すると肺の換気拡散能の広範な障害のため患者は重篤な低酸素症となるため、高濃度酸素を投与し、さらに患者が呼吸困難を訴えたり、意識が混濁したなら積極的に気管内挿管を行い換気が不十分なら人工呼吸をする。ショックに対して副腎皮質ステロイド(ソル・コーテフ、ソル・メドロール)やウリナスタチン(ミラクリッド)を静脈内投与し、vital signsを頻回にチェックし、血圧が維持されるように輸液・輸血ならびにドーパミンを点滴静注する。さらに、DIC の進展を防止するため速効性のあるヘパリンを静注する。とくに出血増加の副作用が少ない点から低分子ヘパリン(フラグミン)の使用が勧められている。さらに、本症の臨床像の性格から高次医療施設のICU にて管理されるべきと考えられる。初期治療にて不可逆な状態となる前にICU に搬送されたなら、次のような処置をつけ加えるべきである。呼吸管理においては、成人呼吸窮迫症候群発症に注意し、残存肺機能を増加させるような人工換気を行う。循環管理はSchwann-Ganz カテーテルを留置し、特に左心機能のパラメーターに注意をはらう。急性期の左心不全を乗り切ると救命の可能性がでてくる。肺水腫の出現に注意しながら輸液、輸血を継続し、急性血液浄化療法を試してもよいだろう。

-----------------------
突然の
 呼吸困難
 胸部痛
 チアノーゼ    → 羊水塞栓症の疑い
 けいれん
 ショック                  鑑別診断
 多量の性器出血      ↓    ←  肺動脈血栓症
                         敗血症
                         心筋梗塞
                         子癇              
                           3つの治療目的
   1) 呼吸管理   2) 循環管理   3) DICの治療

1) 呼吸困難、チアノーゼ、換気障害、意識混濁
            ↓
 酸素投与、気管内挿管、人工呼吸
            ↓
         けいれん
            ↓
 ジアゼパム(ホリゾン、セルシン)5~10mg静注

2)          ショック
                 ↓
    --------------
 副腎皮質ステロイド       ウリナスタチン
 (ソルコーテフ、        (ミラクリッド
 ソルメドロール         10万単位点滴静注)
 500~1000mg静注)
    --------------
     ↓                ↓
 循環血液量の減少      アシドーシス
 血圧低下               
     ↓                ↓
 輸液・輸血           炭酸水素ナトリウム
 ドーパミン(イノバン      (メイロン点滴静注)
 2~5μg/kg/分点滴開始)

3)        DIC
         ↓
 発症3~4時間以内に低分子ヘパリン
 (フラグミン5000単位静注)
         ↓
 アンチトロンビン(アンスロンビン、
 ノイアート3000単位静注)

 メシル酸ガベキサート
 (FOY、20~39mg/kg/日点滴静注)

 メチル酸ナファモスタット
 (フサン、0.06~0.2mg/kg/時点滴静注)
-----------------------
(図C-6-10) 羊水塞栓症の初期治療フローチャート           

 ≪参考文献≫
1. Clark SL, Hankins GDV, Dudley DA, DildyGA, Flint Porter T. Amniotic fluid embolism: Analysis of the national registry. Am J Obste Gynecol 1995; 172: 1158-1169
2. 木村俊雄、高倉賢二、山出一郎、廣瀬雅哉、野田洋一.羊水塞栓症:周産期医学に残された重症未解決疾患.産婦進歩1996;48:375-386
3. 大井豪一、寺尾俊彦.羊水塞栓症.日産婦誌1998;50:666-674

(以上、産婦人科研修の必修知識 2007、p292~293より引用)


南信州温泉めぐり

2009年12月26日 | 温泉めぐり

09/12/26 うるぎ温泉 こまどりの湯

09/12/26 阿南温泉 かじかの湯

09/12/23 天龍温泉 おきよめの湯

09/12/20 砂払(すなはらい)温泉

09/12/12 下條温泉郷 秋桜(コスモス)の湯

09/12/06 遠山温泉郷 かぐらの湯

09/12/05 飯田城温泉 天空の城

09/11/30 信州たかもり温泉 御大の館

09/11/04 信州小渋温泉 赤石荘


うるぎ温泉 こまどりの湯

2009年12月26日 | 温泉めぐり

こまどりの湯(うるぎ温泉)は、売木村の小高い丘の上にある温泉施設で、露天風呂から里山の風景が一望できます。

Komadori1_3

Komadori3

本日はひまわりの湯(平谷村)に行ったところ、2月28日まで改修工事のため休館でした。気を取り直して、まず近くのこまどりの湯(売木村)に行って、さらにおきよめの湯(天竜村)、かじかの湯(阿南町)と、自然豊かな信州最南端の温泉めぐりを楽しんで来ました。

Himawari_2

ひまわりの湯(平谷村)が休館中とは知らずに、遠方から訪れる人も少なくないようで、そういう人達のために足湯が設置されてました。

こまどりの湯(売木村)も、施設改修のため、平成22年2月18日(木)から3月18日(木)までの1カ月間、臨時休業するそうです。


阿南温泉 かじかの湯

2009年12月26日 | 温泉めぐり

Kajika1

かじかの湯(阿南温泉)の施設外観。

Kajika2

露天風呂からは門原大橋や南アルプスの山々を眺められます。

Juuwarisoba

食事処・かじか亭の南信州十割そばはとてもおいしいです。
(写真は南信州ナビ(グルメ湯めぐり)より)


産婦人科医の数が増加

2009年12月24日 | 産婦人科の医師確保

厚生労働省は、全国の医療機関や福祉施設などを対象に、2年に1回、診療科ごとの医師の人数などについて調査しています。今年12月17日に公表された、厚生労働省「2008年医師・歯科医師・薬剤師調査」によれば、昨年12月31日時点で、すべての診療科をあわせた医師の数は、全国で28万6699人でした。このうち、産婦人科医の数(産科もしくは産婦人科を主たる診療科とする医師数)は、計1万389人で、前回(2006年)調査の1万74人から315人(3.1%)増加したことが明らかになりました。

産婦人科医の数は1998年の1万1269人以降、減少を続けてましたが、今回10年ぶりに増加に転じました。これは近年の診療報酬上の産科医療の評価や日本産科婦人科学会の取り組みなどが、奏功した結果とも言えるでしょう。厚労省は「産科医不足への危機意識の広がりや、新臨床研修制度による臨床経験、産科補償制度の創設などにより、若い医師の志望が増えた」と分析しています。

もっとも、1998年との比較では、産婦人科医の数は880人(7.8%)減少していて、未だ十分と言うには程遠いのが現実です。また都道府県別の格差は依然としてあります。15歳から49歳の女子人口10万人当たりで見ると、産婦人科医が最も多いのは、徳島県の56.3人、一方、最少は奈良県の28.3人で、1.99倍の開きがあります。

産婦人科医が全診療科の医師の中で占める割合は3.8%ですが、最近2年間で研修医の4.5%が産婦人科医になっていて、若い世代の産婦人科医が増加しました。若い世代の産婦人科医が増え始めたとすれば、非常に心強い限りです。

人間の寿命には限りがあり、どの分野で頑張っている人でも、みんな年々歳を取っていき、いつかは引退しなければなりません。その時、その業務を引き継いでくれる人がいなければ、そこでその業務は途絶えてしまいます。産婦人科の業務は、人類が存続する限り、今後も引き継いでいく必要がありますが、次世代が増えてくれないことには業務を存続させることが困難となってしまいます。次世代の若い人達が入門を尻込みするような過酷な勤務環境で、無理に無理を重ねて頑張り続けるのは考えものです。次世代の若い人達が喜んで入門できるような勤務環境を整えることが重要だと思います。

若い世代の産婦人科医が増えると、職場の雰囲気にも活気が満ちあふれてきて、我々のようなロートルの出る幕はだんだん少なくなります。今後も若い世代の産婦人科医が増え続けて、いい形で次世代にバトンタッチできればと考えてます。

また、周産期母子医療センターの場合、産科、新生児科、麻酔科の間の緊密な連携が必須なので、産婦人科医の確保だけではなく、小児科医や麻酔科医などの確保も非常に重要です。今回の調査で、小児科医は1万5236人で、2006年の1万4700人より増加しました。麻酔科医も7067人で、2006年の6209人から増加しました。


天龍温泉 おきよめの湯

2009年12月23日 | 温泉めぐり

天龍温泉「おきよめの湯」は信州最南端(天龍村)に位置する秘湯で、平成6年5月にオープンした村営施設です。毎年正月に行われる伝統ある地元の祭り「向方お潔め(むかがたおきよめ)祭り」にちなんで「おきよめの湯」と命名されました。天竜川の支流・早木戸川沿いにあり、露天風呂からは四季折々の自然の景観を存分に楽しむことができます。Ph 9.53のアルカリ性の温泉は肌に優しい感触です。

Okiyome1_2

「おきよめの湯」の外観。(撮影:2009/12/23)

Okiyome2

露天風呂。小さな岩で造った鬼の顔の湯口からは加熱のみの源泉が投入されています。(撮影:2009/12/23)

Okiyome3

露天風呂。(撮影:2009/12/23)

Okiyome4 

露天風呂。(撮影:2009/12/23)


子宮頸がん予防ワクチン 本日から販売開始

2009年12月22日 | 婦人科腫瘍

子宮頸がんを予防するワクチンの販売が、本日から、日本国内でも開始されます。販売が始まるのは、グラクソ・スミスクライン株式会社の「サーバリックス」と呼ばれるワクチンで、海外では、2007年5月にオーストラリアで承認されたのに続いて、欧米やアジアの各国で承認され、現在すでに100か国以上で承認されています。

子宮頚がんは、特定のヒトパピローマウイルス(16型、18型など)への感染が原因とされています。日本国内では、年間約8000人、上皮内がんも含めると約15000人が子宮頸がんと診断され、年間約3500人の女性の死因となっています。特に、20~30代の若い女性で発症率が高いのが特徴です。

子宮頚がんの予防には、ワクチンを半年間に3回接種する必要があり、接種費用がかなり高額となってしまうため、関係学会や患者団体などは、国に対し接種費用を公費で負担するよう訴えています。

子宮頸がん予防ワクチンを10代前半の女子に公費負担で接種するという政策によって、次世代での子宮頸がん発症率の激減が期待できます。長い目で見れば、決して税金の無駄遣いにはなりません。ぜひとも接種費用を公費負担にしていただきたいと思います。

参考記事:

子宮頸がん予防ワクチン 予防効果に期待 定期検診も受診を

子宮頸がんワクチン、11~14歳へ優先接種を 日本産科婦人科学会など3学会が提言

子宮頸がん予防ワクチン承認決定、国内初

子宮がんについて


砂払(すなはらい)温泉

2009年12月20日 | 温泉めぐり

Sunaharai2

砂払温泉は、基本的には宴会、宿泊がメインの施設ですが、日帰り入浴も行ってます。地元の人がよく利用している共同浴場という雰囲気でもあり、私も日頃よく利用してます。飯田城温泉(天空の城)からタンクローリーでお湯を運び入れる『ローリー温泉』です。

Sunaharai1_2

ひきしめの湯。『強力なジェット噴流で、お腹や背中など気になる部分に強い刺激を与え血行を促進し余分な脂肪を燃やしひきしめ効果が期待できます。』と表示されてます。もしかしたら腹部の内臓脂肪を減少させる効果があるかもしれないと、秘かに期待してます。

Sunaharai3

露天風呂。周りを見渡すと高い屏に囲まれ、景観はありません。


助産師と超音波検査を担当する臨床検査技師による妊婦健診の導入効果 (第2報)

2009年12月16日 | 飯田下伊那地域の産科問題

*** 第62回日本産科婦人科学会学術講演会一般演題抄録

【演題名】助産師と超音波検査を担当する臨床検査技師による妊婦健診の導入効果 (第2報)

【目的】産婦人科医の妊婦健診の負担を軽減する目的で、助産師と超音波検査を担当する臨床検査技師による妊婦健診(助産師検査技師健診)を当科に導入しその有用性を検討した。

【方法】2008年4月から2009年9月までの18か月間に、妊婦本人の承諾が得られた低リスク妊婦に対して、1診体制の医師の担当する妊婦健診(医師健診)と3診体制の助産師検査技師健診とを交互に実施した。1健診当たりの予約枠は医師健診が10分、助産師検査技師健診が40分とし、助産師17名、検査技師3名が交代で担当した。助産師検査技師健診の実施件数、医師との連携状況、異常の発見状況などを検討した。当科で健診を受けた妊婦に対する無記名アンケートを実施した。

【成績】18か月間に実施した妊婦健診は計12418件で、そのうち助産師検査技師健診は4343件(35%)だった。助産師検査技師健診で異常が発見され同じ日に医師が診察または処方した例が919件(医師の診察:477件)であった。臨床検査技師による超音波検査で52件の胎児異常(子宮内胎児死亡:1例、子宮内発育遅延:8例、羊水過少:9例、脳室拡大:3例、心奇形・不整脈:6件、水腎:16例、停留睾丸:1例、口蓋裂:1例など)が報告された。妊婦へのアンケートの集計結果で助産師検査技師健診に対する不満はほとんど皆無だった。同期間の当科の総分娩件数は1472件(地域内の他施設で健診:430件、帰省分娩:342件)だった。

【結論】助産師検査技師健診を導入することにより医師健診を35%減らすことができた。助産師検査技師健診で異常妊娠、胎児異常などが早期発見された。助産師検査技師健診に対する患者満足度は高かった。助産師検査技師健診の導入は非常に有用であった。

(第62回日本産科婦人科学会学術講演会一般演題抄録)


下條温泉郷 秋桜(コスモス)の湯

2009年12月12日 | 温泉めぐり

本日は長野県下條村にある下條温泉郷「コスモスの湯」に行きました。「コスモスの湯」は高台にあって、露天風呂から中央アルプス、伊那谷、天竜川、南アルプスなどが一望できます。

本日は虹がきれいでした(露天風呂より撮影:12/12)

Shimojo2

Shimojo1

下條村観光マップ(下條村役場公式ホームページより)


子宮頸がん予防ワクチン 予防効果に期待 定期検診も受診を

2009年12月12日 | 婦人科腫瘍

グラクソ・スミスクライン株式会社は、国内初の子宮頸がん予防ワクチン「サーバリックス®」の発売を、2009年12月22日から開始します。 「サーバリックス®」は、ヒトパピローマウイルス16型および18型に対する2価ワクチンで、10歳以上の女性に対し、通常、1回0.5mLを3回(初回、初回から1ヵ月後、初回から6ヵ月後)、上腕の三角筋部に筋肉内接種することで、子宮頸がんの予防効果が期待できます。すでに世界101カ国で承認され、1100万回以上の接種実績があります。日本国内では自由診療扱い、1本12000円、3回の接種で36000円の全額自己負担となります。

子宮頸がんワクチン、11~14歳へ優先接種を 日本産科婦人科学会など3学会が提言

子宮頸がん予防ワクチン承認決定、国内初

子宮がんについて

****** 南信州新聞、2009年12月12日

子宮頸がん予防ワクチン 予防効果に期待 定期検診も受診を

 宮本 翼
 飯田市立病院(産婦人科) 医師

 子宮頸がんのワクチン接種が始まると聞きましたが、子宮頸がんとはどういう病気ですか?また、ワクチンで予防できるものですか?

 子宮頸がんは子宮頸部(膣に近い方)にできるがんで、好発年齢は40歳代と、若い方に多いがんです。初期には自覚症状はほとんどなく、ときに性器出血で婦人科を受診され、進行がんで見つかることがあります。
 近年、ほとんどの子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因で起こることが分かってきました。HPVは現在100種類以上見つかっており、そのうち、子宮頸がんを起こす可能性が高いのは主に十数種類です。
 HPVは、性交渉の際に子宮頸部に感染しますが、この時点では自覚症状がありません。ほとんどの女性が、一生のうちにこのような自覚症状のないHPV感染を経験し、そのほとんどは子宮頸がんに至ることはありません。
 しかし、進行した子宮頸がんでは、子宮摘出を含む手術や、抗がん剤・放射線療法などの治療が必要となり、特に最近増えている20~30歳代の患者さんにとって、子宮摘出は、妊娠のチャンスを失うことになり、大きな問題です。
 子宮頸がんは、HPV感染から、いくつかの段階を経て発症(がん化)しますが、がんになる以前の段階で早期発見できれば、子宮頸部のみを切除する手術も可能であり、妊娠・分娩が可能です。早期発見・早期治療のため、定期的な子宮がん検診をお勧めします。
 今回、承認され、接種が始まる子宮頸がんワクチンは、特に頻度が高い2種類のHPVを予防するワクチンです。主な接種対象年齢は、諸外国と同様、性交渉の経験がない10歳代前半の女子です。接種は3回の筋肉注射で、予防接種なので保険が効かず、合計で数万円と高価なのが難点です。
 ワクチンを接種すれば、この2種のHPVによる子宮頸がんは予防でき、子宮頸がんにかかる人を6~7割減らすことができるとされますが、他のウイルスによるものには効果が弱いため、定期的な子宮がん検診が勧められます。

(南信州新聞、2009年12月12日)


遠山温泉郷 かぐらの湯

2009年12月06日 | 温泉めぐり

遠山郷(とおやまごう)は長野県の最南端、南信濃・上村地方の山深い谷で、日本三大秘境の一つとも言われてます。神様の湯治場の伝説があるこの秘境の谷に天然温泉が湧き出て、2000年(平成12年)3月に源泉掛け流しの日帰り温泉施設「かぐらの湯」がオープンしました。本日は、妻とそのかぐらの湯に行ってきました。

温泉を楽しんだ後、蕎麦処丸西屋さんで、2種類のそば(もり蕎麦、玄挽き蕎麦)をいただきました。とてもおいしかったです。また食べに行きたいです。店の女将さんが遠山郷の観光スポットをいろいろ教えてくれたので、しばし遠山郷を妻と散策しました。

ちょうど今、国の重要無形民俗文化財に指定されている「霜月祭り」(しもつきまつり)が行われてます。帰る途中に、祭りが行われていた熊野神社に立ち寄ってきました。神社近くの路上に、県外ナンバーの車がいっぱい並んでました。

Kagura1

かぐらの湯の正面玄関前には、霜月祭りのかぐら舞台を模した銅像が設置されてます (撮影12/06)

Roten

露天風呂 (写真は遠山郷観光協会ホームページより)

Kagura2

露天風呂の打たせ湯 (撮影12/06)

Marunishi1

蕎麦処丸西屋さんの玄関 (撮影12/06)

Osugi

龍淵寺の「観音大杉」 (撮影12/06)

Matsuri2

霜月祭り (写真は遠山郷観光協会ホームページより)


飯田城温泉 天空の城

2009年12月05日 | 温泉めぐり

本日は天空の城(飯田城温泉)に行ってきました。施設は飯田城址の高台の崖っぷちにそびえ建ってます。我が家から徒歩十数分のところにあるので、一家でよく利用してます。

飯田城温泉は、飯田市の市街地に近い高台に、平成7年に掘削して地下1300mより涌き出した温泉です。ですから、施設(天空の城)はまだ比較的新しいです。空中檜露天風呂やパノラマ大浴場(内湯)から、南アルプス連峰、天竜川、飯田市街などが一望できます。

Tenku3

空中檜露天風呂からの眺望 (撮影12/05)
残念ながら今日は雨で、南アルプスは見えませんでした

Tenkuu1

飯田市街と南アルプスを見晴らす空中檜露天風呂
http://www.sangitei.com/contents/spring/f-spring.html

Tenku4

パノラマ大浴場からの眺望
http://www.sangitei.com/contents/spring/f-spring.html

Tenku1

施設は高台の崖っぷちに建っています (撮影12/05)

Tenku2

飯田城温泉の温泉分析表 (撮影12/05)


1か月断食の成果

2009年12月04日 | ダイエット

11月の1か月間、食事と言えば主に野菜くらいしか食べずに過ごし、体重の約10%(8kg)の減量に成功しました。できれば、年内にあと2kg程度減量したいと思っています。油断するとすぐにリバウンドしてしまうので、今回は十分気を付けたいと思います。

やせることよりも、やせた状態をいかに維持するかの方が、はるかに重要で困難な問題です。やせた状態を維持するために絶対に必要なことは、太る原因となった食習慣を変えることです。減量で減らした体重をいかに維持するかが最重要事項です。ダイエット成功後、油断してはいけない期間は2年間と言われています。特にダイエット成功後の半年間くらいは最も警戒すべき時期です。食事量には常に気を配り、体重が増加し始めたら、すかさず運動量を増やすなどして早めに対処する必要があります。

私の場合、例年、12月初旬に職場の健康診断があり、毎年11月に入るとあせりだして恒例のダイエットに挑戦し、そこそこの成果をあげても、忘年会シーズンで急激にリバウンドし、新年を迎える頃には元の体重に戻っていることが多いです。実は、昨年の11月も約10kg程度の減量に成功し、忘年会シーズンは何とかリバンドしないで乗り切れましたが、その後10か月をかけて徐々に元の体重に戻っておりました。減量とリバウンドを繰り返すのは、「ヨーヨー現象」とか「ウエイト・サイクリング」とか命名されていて、健康には一番よくないです。私の今までの体重変動パターンが、その典型例です。今回こそは、そのようにならないように十分に気を付けたいと思います。

参考記事:

ダイエットの敵、リバウンド現象を克服するためにはどうしたらいいのか?

メタボリックシンドロームについて

肥満とダイエットについて