ある産婦人科医のひとりごと

産婦人科医療のあれこれ。日記など。

新生児死亡率は3倍? 自宅出産や助産所出産の危険性4つ(アメーバニュース)

2014年03月29日 | 出産・育児

コメント(私見):

低リスクの妊婦さんであっても、分娩の経過中に、常位胎盤早期剥離、危機的大出血、肩甲難産、新生児仮死などの母児の急変は一定の確率で誰にでも起こり得ます。従って、分娩を取り扱う施設では、いつ発症するかわからない母児の急変に備えて、産科医、助産師、新生児科医、麻酔科医、手術室スタッフなどの人員を24時間体制で配置しておく必要があります。

自宅分娩や助産所での分娩では、母児の急変が発症した時に、吸引分娩、帝王切開、輸血、新生児蘇生などの医療行為を実施することができません。

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アメーバニュースの記事

【女性からのご相談】
最近ネットで、助産所でお産をして赤ちゃんを亡くした方の話を読みました。テレビなどでは、自然なお産の良い点ばかりが報道されていますが、安全面ではどうなのでしょうか? 私の友人たちも「妊娠したら助産所に行く」と言っている人が多くて不安です。

A.いつの時代においても、お産には危険が伴います。 確かに、最近は、「産み方は生き方」などといって、やたらとスピリチュアル面を強調し、お産をまるでイベントのように捉える風潮があります。 しかしいつの時代においても、お産には危険が伴います。 今日は、欧米で行われた調査を元に、日本における自宅出産および、助産所出産の危険性に着目してみたいと思います。

・・・続く

(ライタープロフィール)
Hillまゆ子/助産師/日本で助産師として総合病院勤務ののち、2004年、国際結婚を機に渡英。イギリスで看護師免許取得後、ロンドン市内の大学にて助産学を専攻、助産師資格を取得。2008年からロンドン市内の国立病院産科病棟に勤務。主に分娩室での経験を積む。プライベートでは、6年間の妊活、不妊治療を経て、2010年待望の第一子を出産。7か月間の産休取得後、フルタイム勤務と子育ての両立に苦戦。現在は夫の祖国であるオーストラリアに移住し、専業主婦、一児の母として子育て満喫中。2013年執筆活動開始。