新コルポスコピー所見分類:日本婦人科腫瘍学会2005
A) 正常所見 NCF
1 扁平上皮 S
2 円柱上皮 C
3 移行帯 T
B) 異常所見 ACF
1 白色上皮 W
軽度所見 W1
高度所見 W2
腺口型(腺口所見が主体の場合) Go
軽度所見 Go1
高度所見 Go2
2 モザイク M
軽度所見 M1
高度所見 M2
3 赤点斑 P
軽度所見 P1
高度所見 P2
4 白斑 L
5 異型血管域 aV
C) 浸潤癌所見 IC
コルポスコピー浸潤癌所見 IC-a
肉眼浸潤癌所見 IC-b
D) 不適例 UCF
異常所見を随伴しない不適例 UCF-a
異常所見を随伴する UVF-b
E) その他の非癌所見 MF
1 コンジローマ Con
2 びらん Er
3 炎症 Inf
4 萎縮 Atr
5 ポリープ Po
6 潰瘍 Ul
7 その他 etc
****** 問題と解答
問題013 新コルポスコピー所見分類(日本婦人科腫瘍学会、2005)で正しいのはどれか。
a)ヨード塗布試験が必須である。
b)移行帯は異常所見に分類される。
c)白色上皮は軽度または高度にgradingする。
d)白斑は異常所見から除かれた。
e)HPV感染所見を特別に分類する。
解答:c
b)移行帯は正常所見に分類される。
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Q36 HPV 感染と関連の深いコルポスコピー所見はどれか.
1)×移行帯
2)×異型血管域
3)○白色上皮・微小乳頭型
4)○微小乳頭状病変
5)○コンジローマ
a)1-2-3 b)1-2-5 c)1-4-5 d)2-3-4 e)3-4-5
解答:e
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Q37 コルポスコピー所見と細胞診クラス分類との組み合わせで正しいのは
どれか.
a)○白斑(軽度)……クラスⅢa
b)×赤点斑(高度)……クラスⅡ
c)×白色上皮・腺口型(軽度)……クラスⅤ
d)×びらん……クラスⅣ
e)×扁平上皮……クラスⅢb
解答:a
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Q38 コルポスコピー所見と組織所見との組み合わせで正しいのはどれか.
1)○移行帯……扁平上皮化生
2)○白色上皮・扁平型(高度)……高度異形成
3)×モザイク(軽度)……微小浸潤癌
4)×不適例……浸潤癌
5)×コンジローマ……頸管ポリープ
a)1-2 b)1-5 c)2-3 d)3-4 e)4-5
解答:a
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Q767 子宮頸部病変の診断について正しいのはどれか。
a)×病変の確定診断は細胞診により決定する
b)○コルポスコピーにより病変の局在と広がりの確認ができる
c)×組織診により病変の有無をスクリーニングすることができる
d)×細胞診,組織診,コルポスコピーのなかではコルポスコピーが最も診断能力が高い
e)×コルポスコピーでは病変の推定をすることは困難である
解答:b
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Q769 コルポスコピーについて次のうち正しいのはどれか。
a)×粘膜の観察が最も重要である
b)○血管の分布の観察により間質の状態がわかる
c)×毛細血管の間隔は正常上皮ではむしろ不規則となる
d)×酢酸加工は表面の性状を観察するときに不可欠である
e)×酢酸加工により健常部と病変部の境界はつねに明確となる
解答:b
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Q770 コルポスコピー所見について正しいのはどれか。
a)×移行帯内病変しか観察できない
b)×所見の質(Grading)は5 段階に分類されている
c)○白色上皮は酢酸加工後にみられる限局性の異常病変である
d)×赤点斑は腺開口が点状にみえる限局性の異常病変である
e)×白斑は酢酸加工後にみられる隆起した白色の限局性病変である
解答:c
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Q771 35歳の女性.帯下を主訴として来院した。腟壁に異常所見は認められない。子宮腟部のコルポスコピーで白色上皮が認められ、子宮頸部擦過細胞診はⅢaでkoilocytosis が認められた。この疾患の原因はどれか。
a)×単純ヘルペスウイルス
b)○ヒトパピローマウイルス
c)×Candida albicans
d)×Chlamydia trachomatis
e)×Trichomonas vaginalis
解答:b