ある産婦人科医のひとりごと

産婦人科医療のあれこれ。日記など。

文部科学省: 医学部入学定員増を発表

2009年07月19日 | 医療全般

コメント(私見):

来年度の医学部入学定員が最大369人増員されて、増員後の総定員は全国の国公私立79大学医学部で最大計8855人と過去最多となることが、文部科学省より発表されました。

また、民主党の衆院選マニフェスト(政権公約)では、医学部入学定員を1.5倍に増員するとしてます。従って、民主党が政権を担当することになった場合、医学部の入学定員が今後さらに大幅増員(4000人程度?)されることになります。

今は医療現場に必要な医師数を確保するのにみんな非常に苦労してます。しかし、将来的には医師の需給バランスが激変し、今の人気診療科は医師過剰で新規参入が困難となり、今さんざん人集めに苦労している不人気診療科(外科、産婦人科など)に多くの若手医師が争って新規参入して来るかもしれません。

****** 共同通信、2009年7月17日

医学部定員369人増へ 「地域枠」県外大学もOK

 深刻な医師不足を解消するため、文部科学省は17日、本年度に過去最多となった大学医学部の総入学定員枠を来年度も369人増やし、国公私立79校で総定員8855人にすることを決めた。文科省は今後10年間、この総定員規模を臨時措置として続ける方針。

 都道府県が地元勤務を義務付ける代わりに奨学金を出す「地域枠」は、近隣の都道府県の大学にも設定できるように変更したのが特徴。都道府県ごとに7人まで認める。文科省は「医師不足解消のため県境をこえて積極的に連携してほしい」としている。

(以下略)

(共同通信、2009年7月17日)


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1 コメント

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関東地方の医療体制について。 (関東地方の産婦人科医)
2009-07-21 22:59:39
埼玉大学、宇都宮大学、横浜国立大学に医学部を作るべきだと思います。
現在は、東大・医科歯科・千葉大をあきらめた東京近郊の国立医学部志望者が地方に大量に流れています。(そして卒業して東京に帰っていく。)


地域枠という受験生にとって不透明で不公平な対策でなく、地方に出ていかざるを得ない医学部志望者の受け皿として、ちゃんと予算をつけて埼玉県・栃木県・神奈川県に医学部をつくる。
そうすれば、これらの県在住の医学部志望受験生の受け皿となり、結果的にこれらの県の医療をコントロールできるセンター大学(大学病院)になります。
そうしないと、結局これらの県の病院人事の状況は東京やその他の私大などの状況に左右されざるを得ず、長い目で見れば問題解決にならないのではないでしょうか。

(関東地方の人口対国公立医学部の定員比は、明らかに低すぎです。)
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