月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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アルギエバ・4

2013-09-30 05:15:59 | 詩集・瑠璃の籠

不遜なり
だれに向かって
ものを言うている
その汚い口に
糞でもつめてほしいのか

ならば
万物の霊長と
平気で言ったその口を
これから
存分に鍛えてやろう

あほうめ
赤児の腕をひねるよりも簡単に
おまえらの その傲慢の鼻を
百万本も へし折ることが
われわれには
できるのだ
これから ぞんぶんに
見せてやろうぞ

あほうの
あおにさいめ

ものの言い方というものを
教えてやる

我が名は アルギエバ
獅子の星である



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ふられた時の対処の仕方

2013-09-29 04:52:52 | 苺の秘密

まずは
怨む心を捨てよう
復讐したいという気持ちを消そう
苦しいだろうが
無理にでも
いやな自分の気持ちを飲みこもう

そして冷静に考える
なぜ かのじょが好きになったのか
なぜ こんな結果になったのか
よく考える

そして気持ちを整理する

そうやって
だんだんと
自分の恋の姿がわかってきたら
かのじょに伝えたい気持ちをいうために
努力しよう

電話でもいい
メールでもいい
あきらめるための
最後のことばを
伝えよう
たとえば

あなたの
やさしいまなざしが
わたしは好きでした
あなたの
かわいいほほえみが
わたしは好きでした
あなたがほんとうに好きでした

もっとも伝えたい気持ちを
伝えることができると
それだけで気持ちが浄化する

だけど あきらめます
それがわたしと
あなたのためだから
ありがとうとだけは
いわせてください
さようなら

これでいい
これは一つの例だから
ケースによっていろいろと
自分で考えればよい

失恋は つらいが
一時的な苦しみだと思って
耐えていきたまえ
いつかは
心の傷が 美しい絵に進化してゆく

馬鹿なことだけはやめるのだよ



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ベクルックス・3

2013-09-28 04:36:55 | 詩集・瑠璃の籠

素直な気持ちになって
恋をしても
できるだけ
傷つかないで済むような
美しい愛の庭を
地球につくりたいのだよ

かわいい なまいきな
おんなのこが
かわいい おばかさんの
おとこのこを好きになって
悩んでいる
そんな
小鳥のような
小さな心を
大事にしたいのだ

こいぬのような おとこのこが
こねこのような おんなのこを
好きになって
悩んでいる
そんな
かたつむりのような
おびえた心を
大事にしたいのだ

かわいい 愛のたねを
美しい 愛の花に
育てたい
きれいに
恋ができる
美しい風の園をつくりたい
ああ

おんなのこよ
おとこのこよ
ちきゅうじょうに
すなおなこころで
愛を打ち明けられる
美しい庭をつくろう
みんなで

きずつけたりしては
いけないよ
こころは だいじにしてあげなくては
ときどき
うまくいかないことも
あるけれど
みんなで じょうずに
なんとかしてあげようね

ああ
おんなのこよ
おとこのこよ
あんしんして
恋ができる
愛の庭をつくろう
たくさんの愛を育てられる
美しい園をつくろう



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ウラヌス・3

2013-09-27 04:20:39 | 詩集・瑠璃の籠

愛するものを
失うことが
痛いのは
わたしとて
おなじだ

うつくしい 女だった
おろかものともみえる
すなおなまなざしで
すべてに
あいしていると
言った

わたしを 呼んだのは
あの声だった
わたしを この世界に
呼んだのは
人よ

わたしは
ナノの幅の刃の上を
光のように
歩くことができる
氷の星
ウラヌスである

すべてを 教えてやろう
ゆきがたき はてしなきみちを
あなたがたが ゆくために
あらゆることを
おしえてやろう

おだやかなる ほほえみを
刃に変えて
天を指さす わたしに
従うがよい




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いまだに

2013-09-26 05:12:09 | 人間の声

いまだに
こだわってるんですよ
ばかみたいに
過去の栄光
てやつ

おれはこれでも
すげえやつだったんですよ
ばかみたいにばかやって
えらそうにやって
つらいやつしたがえて
ばかがうそぶいて
くるしいほどいいやつだって顔して
みんなを馬鹿にして
偉そうにやってたんです

あほが ばかがって
そう言ってれば
おれがいちばんえらかったんです

それがいま
みんな馬鹿になっちまって
だれもいない
みんな逃げていく
男も 女も
じっちゃんも わけえやつも
がきでさえ
おれをゆびさしていうんですよ
あれは馬鹿だって
誰も相手にしねえ

つらいんですよ
どうにかしてくださいよ
ばかになるのはいやなんですよ
こんなんはいやだ
あほになれって言って
ほかの人間全部 馬鹿なやつにして
おれだけ頭がいいんだってことにしていれば
なんとかなってた世の中に
戻ってほしいんですよ

そしたら おれは
何もしないでも
偉くなれたんだ
ばかみたいに すっげえやつに
なれたんだ
もう一度 あんな感じで
いいやつになりてえんです

もう二度と それやったら
あほだって言われて
みんなにさげすまれる

それつらいんですよ




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ベテルギウス・2

2013-09-25 03:16:53 | 詩集・瑠璃の籠

ああ また夢を見ている
海辺の夢を
わたしは波に洗われながら
空を見るのだが
どうしたのか
今まではあんなにあざやかだった
フレスコ画の青が
どこかくすんで見える
それはなぜだか
ふしぎなやわらかいすりガラスを挟んで
風景を遠く見ているような感じなのだ

だが 波は暖かい
こんな感じを
昔 味わったことが あるような気がする
そうだ
遠い昔
わたしが
母のおなかにいたころ

そんなことを
覚えているはずもないだろうに
と考えながら わたしは目を覚ました
寝床から半身を起こすと
すぐ近くから
もし と呼びかける声がした
小窓の方を見ると
そこに星がいる
悲しそうな瞳を 静かな笑みの上に載せて
わたしを見ている

ベテルギウスです
と星は言った
ああ とわたしは言った
すみれの姿をしているときは
気づかなかったが
わたしはこの星を知っている

もはや 待つことはできませんよ
真実よ

と ベテルギウスは言った
わたしは静かに声を飲みこんで
ベテルギウスを見上げた
プロキオンが 鳴かない
静かに声をひそめて 
ベテルギウスの後ろで光っている

わたしは
と わたしは言いかけて
うつむいた
もはや だめなのか
わたしは

ああ わたしはもう
生きて行けないのですか
わたしが言うと
ベテルギウスは 笑って目を閉じた

何を聞くことも
つらいでしょうが
聞いて下さい
あなたはもう
無理を重ねすぎた
これ以上苦しんでは
あなた自身が壊れてしまうのです

でも

もはや わたしも
我慢はできません

ベテルギウスの静かなことばが
わたしの胸に落ちてくる
わかっている
どんなに無理をしても
ここにいたかったが
どうしてもできなくなれば
わたしは無理に消されるのだ
いつも

わたしは ベテルギウスの沈黙を
痛く浴びながら しばらく静かに考えていた
思い浮かぶのは 子供のことだ
ああ わたしの子たち
もっと愛してあげたかったのに
おまえたちが
大きくなる姿を
もっと見ていたかったのに

考える時間をくださいませんか
もう少し
と わたしは
ベテルギウスに言った
そうするとベテルギウスは
深いため息をついた
そのため息は氷のように
わたしの胸に吹きこんで
わたしのかすかな希望の光を
消そうとしているかのようだ

頑固な人だ
とベテルギウスは言った
そして小さくかぶりをふりながら
消えていった

プロキオンが
ち 
と 鳴く

わたしは寝床に半身を預けながら
自分の胸を抱いて
しばし 涙をかみしめて
静かに泣いたのだった



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シリウス・4

2013-09-24 03:21:24 | 詩集・瑠璃の籠

浄化せよ
それを
浄化せよ

絹と宝石に隠した
汚い虚偽を
自ら暴き
神の庭に差し出せ

空高く
はるか 彼方より
神がその目を落とす
その口から
天使の軍団を吐く

浄化せよ
すべてを
浄化せよ

神の耳に石を詰め
あらゆることをたばかり
嘘で世界を満たした
唯一神の暴虐を
新たなる裁きの庭に
引き出せ

高らかに
ラッパが鳴る
すべてが
始まる

正義よ
真白にも清き正義よ
あなたが再び
神の座に上る



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人間だ

2013-09-23 03:13:43 | 人間の声

阿呆が
気づけ
むなしくも汚い
ヘビの後裔よ

頭をたれ
神の軍門に下れ
その泥と血に染まった手を
切り落としてやろうぞ
その見たこと全て
塗りつぶしてきた
闇のごとき目を
くりぬいてやろうぞ
その
あらゆる人民の
苦悶の断末魔を
踏みにじってきた足を
焼き尽くしてやろうぞ

豚のように
馬鹿なものよ
あさましき
愚者のからっぽの頭よ
おまえたちを
すべて殺してやる

人間を
殺したのは
おまえだ
人間よ

人間を
はるかなる闇に
貶め尽くしたのは
おまえだ
人間よ

復讐するのは
神ではない
すべての神の憂いに貫かれた
憎悪の化身である
われわれ
人間だ



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荒野

2013-09-22 03:16:39 | 人間の声

封じていた記憶が
あふれてくる
海の ように

確かに
ああ 確かに
やった
これと 同じことを
おれたちは

目の前にある
この
殺戮の荒野と
同じことを
おれたちは
やった



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ポラリス・5

2013-09-21 05:17:23 | 詩集・瑠璃の籠

ありがたいことでは
ないのだよ
これは

あなたがたのために
わたしは語る
愛ゆえに
わたしは語る
だが
これは
あなたがたのために
最も良いことでは ない
だが

愛しているぞ
あなたがたを
わたしは
つねに
あなたがたを見ている
まんなかのほしだ

かのじょは
きえてゆかざるをえない
星だった
いつかは
失わざるを得ない
愛だった

だが わたしは
消えない
いつまでも
あなたがたを
照らしている

愛しているぞ
絶望の荒野にも
空にはわたしがいる
遠く離れていても
あなたがたを 見ている

見えなくとも
信じて進みなさい
愛している
いつまでも
わたしは いる



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