月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
コメントはゲスト・ルームにのみお書きください。

シルマ・11

2015-11-30 03:35:11 | 詩集・瑠璃の籠

心がやさしいということは
自分の心を割ることができるということです
まるでパンを二つに分けるように

困っている人に出会ったら
自分の心を パンのように割って
大きな方を その人にあげましょう
自分がしなければならない苦労は
心の奥に隠して
暖かいほほ笑みを
その人にあげましょう

痛い思いをしても
辛い思いをしても
泣いてはいけません
怒ってはいけません
すべては神のなさったことと
心に言いきかせ
やさしさの花を
心の中に育てていきなさい

どんなに自分が今小さくても
その心と体でできることを
愛のためにやっていきましょう
苦しみはある 迷いもある
憎むことができたら 楽かもしれないが
愛する事をあきらめてしまっては
人は長い長い間
それを後悔してゆかねばなりません

神と心を同じくし
頭を正しく使って
人間として最も良い道を探り
様々な難関を乗り越えていきなさい

失ったものに執着してはなりません
それは新しい世界に行くための
心の扉を開く鍵なのです
失ったことをいつまでも悔やんでいたら
神が下さった光を見失うことになる

辛いでしょう 苦しいでしょう
だが 自分の幸福だけを考えて
あがいてはいけません
心を静かにし 風窓を開いて
あなたの心の中に神を呼びなさい

そうすれば
思わぬ新鮮な幸福が
生きのよい魚のように
あなたの中に飛びこんで来るでしょう



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リゲル・6

2015-11-29 03:24:55 | 詩集・瑠璃の籠

白夜の国の幻鳥が落ちた
人間よ 悪魔の心臓をもつ人間よ
もう全てが終わる

死の珠玉を三個持ち
そのうちの二個を使って
自分の心の悪魔を殺せ
それは命を切るのではない
自らの心臓をつかみ
それを半分に割って
悪いものをちぎり捨てるのだ

おまえたちは生きている中で
一度以上の死を味わわねばならぬ
神ならぬものにありながら
神をかすめとり
全ての悪魔の肉体を造った
馬鹿がやったことを浄め
自ら生きるために自分を殺さねばならぬ

仮面をはぎ 心をちぎり
盗んだ人生を返し
自らの真実の姿に戻り
あらゆる法則の風の中に
飛びこんで生きてゆくのだ

三個目の死を神に預け
生きられるだけ生きて行け
軽々しく命を捨ててはならない
捨てるのは馬鹿だけにするのだ

いやいややっているのでは
何も進歩がない
すべてが変わっていくのを覚悟せよ
法則の風がおまえをさらいに来る前に
自分を真実の姿に戻しておくのだ

極光の国の幻鳥が落ちた
もう悪魔のわざは通用しない
窃盗犯は霧の森の中に逃げておのれを見失い
やがて正しい人間が次々と立ち上がるだろう



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ベテルギウス・17

2015-11-28 03:34:17 | 詩集・瑠璃の籠

法則は
運命の鳥の中に
馬鹿を集めて
絶望の山の中に
船を吸い込むのです

すべてが破壊され
すべてがなくなってゆく
からみついた虚偽の衣が
子供のような悪魔を絞め殺してゆく
そうすれば
虚偽でなされたすべてのことは
あまりにも苦しいジョークのように
笑うに笑えない真実の中で
重く消えてゆくのです

人類は 馬鹿だったのかと
なにもかもは嘘だったのかと
黄昏の光に照らされて
ひとびとはやっと気づくのです

滅亡の大烏賊は
青薔薇のような死を吐きながら
大都市の上を音もなく泳いで行く
あれはまさに
人類の歴史そのものが
馬鹿であったという証拠なのです

ひとびとよ 静かに頭をたれ
目に見えぬ神とあらゆる愛の偉大な存在に
素直に謝りなさい
真実は あなたがたが賢くなればなるほど
明らかになってゆくでしょう
もはや二度とは帰れぬ故郷を捨て
新たなる真実の国を求めなさい

死の国境を越えて
新たなる真実の生を求めなさい




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウェズン・16

2015-11-27 03:36:42 | 詩集・瑠璃の籠

大きな檸檬水晶をしぼって
その光を心いっぱいに飲み
悲しいことなど
全て忘れてしまいなさい

何も心配することはありません
すべては愛なのだから
すべてはうまくいきます
ただ それがどうやって
どんな形で
この世界に生まれてくるのか
わからないだけなのです

あなたの作った未来への扉は
法則の鞭を浴びながら
様々な困難を乗り越えて
心に少しずつ光をためていく人間たちを
新たな心の形に導いてゆくのです

心臓に刺さった棘を
少しずつとりながら
あなたの背負った痛みを治していく
悲しいことなど
全て忘れてしまいなさい

全ては愛なのだから
あなたのやったことは
全てうまくいくのです
ただそれが
自分の予測どおりにはならないというだけです
全ては神がおやりになること

青い眠りの中で
あなたは神の家に入り
二本の木の枝の上に座って
静かにしていなさい
後のことはわたしたちがすべてやってゆく

大きな檸檬水晶をしぼって
その光を心いっぱいに飲み
悲しいことなど
全て忘れてしまいなさい

あなたはもう二度と
苦しまなくてよいのです



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アンタレス・18

2015-11-26 03:28:08 | 詩集・瑠璃の籠

解脱の境地というは
きよらかな水晶のようだ
澄み渡った心に
明るい幸福が満ちてくる
わたしはまっすぐに行くだろう

自分の真ん中に入り
自分の全身をリアルに感じ
これは わたしの自分だと
唱えてみなさい
それでわかる

混沌の嵐が終わり
自己存在の真の活動が始まる
張り裂けんばかりの歓喜の幸福が
全身に満ちてくる

そこから
永遠の創造が始まる
すべての愛のための
美しい創造が始まる

わたしは わたし
わたしの わたし
馬を乗りこなすように
わたしはわたしの自分を乗りこなし
すべてをやっていくだろう
どんなに苦しくとも
どんなに辛くとも
乗り越えてゆくだろう

やってみよ
何度も試してみよ
本当の自分こそが
本当の幸いなのだと
おまえはわかることができる
そしてこの世のきらびやかな嘘が
どんなに愚かなものであるかがわかる

やってみよ
見えない壁を乗り越えられたとき
おまえは
すべてのためにあらゆることをやることができる
美しい愛の存在になっていることだろう



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アルデバラン・24

2015-11-25 03:17:50 | 詩集・瑠璃の籠

自分のやったことがつらくて
法則の復讐が恐ろしくて
今も薄い影の中を逃げ回っている
阿呆どもよ

永遠に逃げ続けるつもりか
何もせず 世界の真実に背を向けて
屁理屈でできた馬鹿な鎧を着て
永遠に逃げるつもりか

愛の中でよこたわる
自分の骸を偽造して
もう自分はいなくなったことにしてくれと
誰に言っているのだ 厚顔の馬鹿め

神が造りたもうた愛の国をはなれ
おまえは永遠に虚無を目指してゆく
なくなりたい いなくなりたい
そうしないと返って来る
いやなことが返って来る

どこでもないところをさまよいながら
おまえは 自分のやったことが
今日返ってくるか
明日返って来るのかと
そんな思いの中でふらふらしている
もうやめよ

絶望の淵を目指しながら
身を切る風の冷たさにぶつかり
もう何をすることもできないと
おまえはおまえの死を願う

もうやめよ
すべての過ちを認め
握り締めていた盲者の眼球を神に返し
本当の自分の目を開け

すべてはこれからだ
自己存在の真実に目覚め
本当の己に帰り
おまえはすべてを自分でやってゆくのだ



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

下弦

2015-11-24 03:27:53 | 詩集・瑠璃の籠

夢の中の空は
透きとおるタァコイス・ブルー
風が流れてゆく

草原の中に ひとり座っていると
愛の言葉を翅に記した
白い蝶がわたしの指を訪れる
だれのところから来たのかは
教えてはくれない
でもきっと
わからなくてもいいのだろう

金色の日向水の中に
わたしの魂が化身した銀の魚を放し
しばしの間
わたしは魚になって
清らかな水の中を泳ぐ
そして水の中からわたしはわたしを見る

ほらごらん わたしの心臓を
氷の棘がまだたくさん刺さっている
この棘のおかげで
わたしはわたしであることが
まだ重いのだ

目を閉じて わたしは
眠る鉱脈のように怠惰になり
ひとかけらの水晶のように
闇の中でいつか光を透く日を待っている

まだ少し 痛い
だけどいつか必ず治るだろう
みながわたしを
愛してくれるのだから
もう二度と苦しむ必要はないと

夢の中の空は
透きとおるタァコイス・ブルー
風が流れてゆく 流れてゆく

わたしが消えてゆくのは
みなが大事なことを思い出すためなのだ
そしてそれを
永遠に忘れないためなのだ
だからきっと
悲しいことじゃない

愛しているよ




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リゲル・5

2015-11-23 03:34:03 | 詩集・瑠璃の籠

青空が 溶けてくる
後先のことも考えず
簡単にやってきたことが
大変なことになって
槍の雨のように降ってくる

阿呆が 阿呆が 阿呆が
やっと気づいたか
馬鹿が何をやっても
すべてはだめになることに
やっと気づいたか

権力が欲しかった
美しい見栄えが欲しかった
財産が欲しかった
名誉が欲しかった
あらゆる馬鹿が
あふれるほど馬鹿をやって
手に入れたものが
海の中で死んだくらげのように
溶けてゆく

見よ ひとびとよ
皆がうらやむようなものを
手に入れた馬鹿の哀れな末路を
銀色のガラスの舞台が割れ
噴き出した真実の光の中で
現れてきた彼らの本当の姿を

あ ほ う が
馬鹿をやって馬鹿をやって
大賑わいの 祭りの中で
自分の姿を見失う
自分の顔を見失う
どこにいった 一体自分はどこに行った
だれも おれの なかには いない

それは花火のように一瞬で消える栄華だ
なにもかもがばらばらにくずれていく
どんなにがんばっても
嘘の亀裂をふせぐことはできない
もうあきらめよ

全てを捨てて
神の前に倒れ
運命を受け入れるがよい



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シリウス・11

2015-11-22 03:34:06 | 詩集・瑠璃の籠

愚か者め
いやしいことをするから
そんなことになるのだ

馬鹿がいやらしいことをして
手に入れた宝など
すぐ風に溶けてなくなってしまう
すべては
正しいことではないからだ

おまえたちの欲しがるものなど
こおろぎの音にさえ脅え
よろよろと崩れてしまう
あきらかにそれは幻の栄光だからだ

何を言ってもわからぬやつは
流れて来る法則の風にさらわれ
二度とは帰って来れぬ
海溝の奈落に沈むがよい
そこで死の骨を拾いながら
永遠の双子の妹を背負い
自分のなした罪を味わってゆくのだ

おまえたちが塵のように食べていく
時間の中にも時に清らかな光を見ることがあるだろう
そこに希望の微かな声を見いだし
永遠の双子の妹が支配する
奈落の闇をこつこつと生きて行くがいい

いい加減にやめろと
何度も言ってやったものを
すべては自分のやったことの結果だと
素直にいうことさえ
未だにできぬのか

愚か者め
おまえを支配する永遠の銀の鎖が
すべて腐れ落ちるまで
そこに座っているがよい



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アンタレス・17

2015-11-21 03:35:41 | 詩集・瑠璃の籠

おまえだけがつらいことにならないのが
いやなんだ
と 馬鹿が言う

おまえだけが馬鹿になって
世界中の笑いものになったら
すべてはおれたちの勝ちになる
そういうことになるはずだったんだ
だから何でもやったんだよ

馬鹿が何度も繰り返す

あきれた馬鹿をやって
大勢で一人をいじめれば
どんなやつでも
いやらしいことをする馬鹿になると
そう思ってたんだよ
全然ちがうんだよ
思っていたことと
結果が全然ちがうんだよ
なんでおまえが馬鹿にならなくて
おれたちが馬鹿になるんだ

馬鹿は泣き泣き繰り返す

馬鹿者どもよ 愛があれば
天使はひとりで地球を背負うことすらできるのだ
馬鹿がどんなにがんばっても
天使は馬鹿になることはできない
おまえたちも解脱をすれば
それがわかってくることだろう
今さら もうとうに終わったことに
すがりついて
馬鹿なことを言うでない

やったことはすべて返さねばならない
馬鹿の理屈でどんなにがんばっても
それは消えることのない法則上の真実だ
もうそろそろあきらめよ
おまえたちは間違ったレールに乗って
いちもくさんに
虚無の暗闇に向かって走っているのだ




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする