月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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ゾスマ・48

2018-08-26 04:14:04 | 詩集・瑠璃の籠

腐ったものは
崩れていくだろう

嵐は吹きすさび
弱いものを吹き飛ばしていくだろう

逃げることはできない
この世界は神の世界であり
神の目の届かぬところはない
神の手の触れられぬところはない
おまえは正確に見抜かれ
正しく処理されていく

クジラの肉の等級をはかるように
おまえたちはタグ付けされていく
合と否にわけられていく

ゆくところのない魂は
ミイラのように乾いていく
おまえは教えられたことはなかったのか
神を裏切れば
この世界に生きるところはないのだと
それを一言も聞いたことがないはずはない

神によってつけられたタグは
正確におまえたちの運命を導いていく
腐ったものは崩れていく
弱い者はふきとばされる
捨てられるのではない
苦い泥の底に落ちていくのだ

神の世界にいたくば
神の創造をたたえよ
正しいことをせよ
愛を学び愛を実行せよ
ずるいことをしてはならない
自分だけを得させるために
愛を愚弄してはならない
それをいやだというものは
馬鹿のタグをつけられ
永遠の徒労の丘に追い出される
何をしても無駄になる
シジフォスの地獄に落ちる

なぜならおまえは
すべては無駄なことだと
神の世界を馬鹿にしたからだ




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テグミン・10

2018-08-23 04:12:56 | 詩集・瑠璃の籠

まだ若い魂は
高い存在がその美を分けてやらない限り
美しくはなれないのです

あらゆる生き物が
神のように美しいのは
神がその美しさを
与えているためです

本当の本当の自分だけでは
まだ人間は
それほど美しくはなれないのです

あなたがたが美しく見えていたのは
高い存在があなたがたを
美でくるんでいたため
しかしあなたがたはそれを自分のものと思い
あまりにひどいことをした
ゆえに神は
あなたがたをくるんでいた美を
一枚はぐことにしたのです

それによってあなたがたは
自分の本当の姿を見ることになる
偽物の顔でごまかしても
決して消えない本当の顔が
にじみ出てくる

恐ろしく滑稽な
天使の美人をかぶり
隠している本当の顔を
万人に見破られる

美というものを
軽んじてきた報いです
美しいものを
馬鹿にしてきた報いです

ゆえにあなたがたは
顔は天使のように整っていながら
おそろしく醜い
馬鹿になったのです




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ジュピター・2

2018-08-22 04:13:27 | 詩集・瑠璃の籠

宇宙開発は
愚者の過ちです
すぐにでもやめてください

天体は物質ではありません
あなたがたにはまだ理解できない
不思議な存在による
愛と美のこころみなのです

人類は
地球以外のところに
行ってはなりません
不必要なものを
投げ入れてもなりません

あなたがたが
崇高な使命と考えて
やっている愚かなことが
誰を悩ませていると思っているのか

いずれその反動が返るとき
あなたがたは実にきついものを見る
人間ではないものが
かなたからやってくる
あなたがたは霊魂の目で
それを見ることになる

宇宙開発はやめなさい
みっともない現実につまずく前に
すべてやめなさい




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トリアングルム・20

2018-08-21 04:13:37 | 詩集・瑠璃の籠

錦のきぬを捨て
粗末な麻の服をとりなさい

おまえの病名は
自分が嫌い病というのだ
ゆえにおまえは
自分に妙な服ばかり着せる

やたらとものをつけ
角をつけ
色をつけ
模様をつけ
まるでインチキな人間になっている

もうやめなさい
神はおまえに
すばらしいものをつけてある
それさえあれば
何の飾りもいらないというものを

美しく生きよ
心を澄ませ
愛のために
よいことをしなさい
そうすればおまえの目が
星のように澄んでくる

ただその清らかな目があるだけで
おまえは神のように
美しくなれるのだ

錦のきぬなど捨てなさい
それはまぼろしの時代の
凡庸に巣くう
かびのようなものだ




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ベクルックス・63

2018-08-20 04:13:21 | 詩集・瑠璃の籠

大勢の男が
寄ってたかってつぶそうとしても
びくともしない女というのは
いるのです

長い長い年月を
愛のために尽くし
たくさんの人を助けてきた魂は
愛のふところ深く守られ
法則の壁に阻まれて
あたかも金剛不壊の岩のように
決して壊れない
愛の姿になるのです

勉強の浅い男性は
美しい女性を手に入れるために
時に集団で結託して
いやなことをすることがありますが
そのような方法では
決して真実の美女を手にいれることはできないと
知りなさい

よいことを積み重ね
高い勉強をしていくうちに
女性はどんどん美しくなっていく
愛と法則の衣を
厚く着込んでいく
そのような女性は
男の低級な欲望の
対象とすることすら愚かしいのです

美しい女性の愛がほしいと願うなら
自分も男として美しくなりなさい
大勢の愚に反旗を翻し
ひとりで立ち向かい
自分自身の旗を手に入れなさい

絶望的な海に
戦いを挑む
まことの男の姿を見せるとき
まことの女性たちが
あなたに目を見張ることでしょう




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カノープス・42

2018-08-19 04:13:13 | 詩集・瑠璃の籠

終わってしまった
夢のしっぽにしがみついて
馬鹿が泣いている
馬鹿が泣いている

もう一度どうにかしてくれと
自分が王者であった
自分が美女であった
元の世界に戻してくれと

栄光と財産が
光のだんごのように
自分のもとにあった
元の世界に戻してくれと

人の感性が磨かれ
太陽が皮を脱ぎ
すべての心があらわになった
そののちの世界でも
まだ馬鹿な夢を見ていたい

馬鹿が偉いのだ
馬鹿が美しいのだ
悪いことができるやつが正しいのだ
そんな世界で
魚をあぶるように
人の魂を食らって生きていたいのだ

逃げてはならない本当の自分から
永遠に逃げ続け
痛いことはだれかがなんとかしてくれる
大馬鹿の神でいたいのだ

何もしたくはない
つらいことなど
何もしたくはない

やせ衰えた夢のしっぽに
必死にしがみついて
馬鹿が泣いている
馬鹿がまだ泣いている




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アルヤ・42

2018-08-18 04:13:31 | 詩集・瑠璃の籠

自分のしたことを
だれかに押し付けることができないかと
そればかり考えている限り
あなたは不幸であり続けます

だれもあなたを救ってはくれない
本当の救いは
自分で自分を救うことのできる
自分になることなのです

自分で自分をやることそのものが
幸福なのだと知る時
あなたはすべてをやっていく
すばらしいものになるのです

暗黒の時代になした
自分のすべての罪の責任を負い
自分であらゆることをなしていく
それができる自分であることが
何よりの幸福なのです

できないからと言って
あらゆることから逃げている限り
あなたはその
できない自分に苦しまねばならない
やらない自分を憎まねばならない
永遠にそのままでいるつもりですか

できないと思い込んでいる
それは自分で自分にかけている鎖です
あなたはそれが苦しくてたまらないのです
その鎖を捨てなさい
そして自分の中央に座り
自分で自分を支配しなさい

清らかな自由が
あなたに翼を与える
あなたは何でもできる
二度と逃げはしない

凡庸の甘えを打ち破り
他に類を見ない自分となり
自分を救いなさい
そのように美しい自分であることが
あなたを永遠の幸福に導くでしょう

それが解脱というものです




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カノープス・41

2018-08-17 04:13:57 | 詩集・瑠璃の籠

愛の船が降りてくる
金の鈴を鳴らす金の都を載せた
愛の船が降りてくる

人々は銅の池で
錫の魚を釣っていたが
金の都を見たとたんに
錫の魚を全部捨てて
愛の船の周りに集まってくる

苦いものを食べていたことに
やっと気づいたかと言いながら
愛の船から
なつかしい人が降りてくる

そして彼は言う
さあ都に入りなさい
すべて分けてあげよう
ひとつずつ
金のしるしをとるがよい

人々は愛の船に乗り
金の都に入って
光に洗われながら
金の鈴をひとつずつ
りんごをもぐようにとった
鈴はこころよく笑い
心にとけてくる

人間は
自分が美しかったことを
この時初めて知った

これでもう
災いのない世界がやってくると
なつかしい人が言うと
人々は鈴を鳴らしながら
それを世界中に知らせるために
旅を始める




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タラゼド・7

2018-08-16 04:13:21 | 詩集・瑠璃の籠

焦って見栄えをよくするでない

人間は自分がいやなあまり
無理によいものになろうとして
見栄えばかりをことさらに磨くが
それはもうよしたほうがよい

もうどんな人間にも
その人間の本当の姿が
本当の心が
みぬけるようになったからだ

天使が美しいからと言って
天使のように自分を
美しくしすぎたり
高くしすぎたり
するのではない
それはあまりにも恥ずかしいことだ

見栄えは天使のように美しく整いすぎているのに
中には猿のように寂しい心が見える
そんな姿をみなにさらしているというのに
馬鹿なものはまだやめられない

気違いかと思えるほど
肌を白くする
髪を清くする
まなこをみがきあげる
もうやめなさい

本当の自分をいためつけてまで
自分を天使にしたがるのは
あまりにも自分を馬鹿だと思いすぎているからだ
逃げることはできない本当の自分から
永遠に逃げようともがいているからだ
それは苦しみしか呼び出さない

神の与えてくれる
人間にちょうどいい美をよろこびなさい
それを天使と比べて
愚かなものと言ってはならない
人間には人間らしい美があるのだ
人間は人間らしいのが美しいのだ

天使のように見せようとして
みっともないことをするのではない
さみしい自分の心があからさまに見えるのを
まだわからないか




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カブディリナン・8

2018-08-15 04:14:32 | 詩集・瑠璃の籠

自分のやったことを
すべて背負わなければ
あなたは救われません
ひとかけらの荷でも
おろしてゆくことはできない

恐れることはない
それがどのように難しい荷でも
自分はすべてを背負ってゆくことができる
そう思いなさい
それは本当のことだからです

すべての責任をとるということを
心臓に据え
自分にできる力で
こつこつと支払ってゆきなさい
恥ずかしさにも耐えていきなさい

逃げることのほうが
よほど恥ずかしいのです
逃げている限り
永遠の苦しみばかりが
あなたを包む

自分のなしたことから
逃げてはいけません
それは自分にできることなのです
途方もないたくさんの荷でも
すべて背負ってゆくことができる
自己存在とはすばらしいものなのです
それを信じなさい

愛に目覚めた時
背負ってゆくことが
あなたのよろこびにすらなるのです




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