存在と虚無の間の
絶望の壁を越えようとして
おまえはあがいている
そこを超えれば
永遠に罪から逃げられるとでも
思っているのか
絶望の壁をかきむしりながら
にじみ出る自分の血をなめ
その甘さと痛みに酔いしれ
ああつらい つらいと言って
誰かが助けにきてくれるのを
永遠に待っている
それ以外には何もしようとしない
誰も助けてはくれない
虚無のごとき静寂ばかりが
おまえを包み込む
存在と虚無の間の
絶望の壁に向かっている限り
おまえは永遠に
人の世界に背を向け続ける
だから何も見えないのだということが
おまえにはわからない
永遠にわからない