月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
コメントはゲスト・ルームにのみお書きください。

アンドロメダ・4

2016-03-31 08:40:24 | 詩集・瑠璃の籠

存在と虚無の間の
絶望の壁を越えようとして
おまえはあがいている

そこを超えれば
永遠に罪から逃げられるとでも
思っているのか

絶望の壁をかきむしりながら
にじみ出る自分の血をなめ
その甘さと痛みに酔いしれ
ああつらい つらいと言って
誰かが助けにきてくれるのを
永遠に待っている

それ以外には何もしようとしない
誰も助けてはくれない
虚無のごとき静寂ばかりが
おまえを包み込む

存在と虚無の間の
絶望の壁に向かっている限り
おまえは永遠に
人の世界に背を向け続ける
だから何も見えないのだということが
おまえにはわからない

永遠にわからない



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シェダル・4

2016-03-30 10:07:23 | 詩集・瑠璃の籠

自己存在の道は
本来一筋です
立体交差や地下道があったり
複雑に分かれていたりすることはありません

道を間違ってしまったら
横にそれたり
下を掘ったり
無理に上の道を作ろうとしたりせず
引き返していきなさい
正しいことに戻る道は
それしかないのです

あなたがたはこの時代
あまりにも複雑な馬鹿をやりました
女性を馬鹿にしたいがために
自明の理を黒く塗りつぶし
真実を無理にゆがめて
自分の低級な目的のために
世界を覆そうさえしたのです

あなたがたは
あまりにも遠くに来てしまった
遠い故郷を振り返ることもなく
ただひたすらに
悪の道を進んだ
だが迷いに迷った道を
引き返すのは簡単です
すべての間違いを認め
神に頭を下げ
後ろを振り向いて
そこにあるただ一筋の道を
帰ってゆきなさい

自己存在の故郷への入り口は
己の中にあるのです
あなたがたが本当の自分自身を知れば
そこにすぐ天国の境地があり
故郷への美しい一筋の道があるのです

迷うても迷うても
あなたがたは故郷とつながっている
帰ってゆきなさい
あなたがたを生んでくださった
神の愛の元へ
帰ってゆきなさい

ただ一筋の道を
帰ってゆきなさい



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

メンカリナン・6

2016-03-29 08:13:31 | 詩集・瑠璃の籠

セックスがしたくても
女が寄って来ない
それで女を
すべて殺してしまった
そういうおまえは
もう人類世界から追放される
おまえの闇にふさわしい
永遠の国へと赴かねばならない

おまえの触るものは
すべて腐っていく
あらゆるものを馬鹿にし
すべてをだめにしてしまったからだ
おまえは光の浅い永遠の国で
何をしてもむなしい日々を過ごし
永遠の幕が落ちるときまで
日々を悔いることだけに費やさねばならない

永遠の日々の後に来る未来が
どういうものになるかわからない
痛ましい運命を乗り越えるために
少しは発奮しなさい
泥沼の心を脱し
いやなことにならないように
自分を動かし
活動を始めなさい

もう一度言う
おまえは女のすべてを殺し
人類の運命を狂わせた
よっておまえは
永遠に人類世界から追放される



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ショルト・7

2016-03-28 08:46:06 | 詩集・瑠璃の籠

どうしてもはみでる自分を
隠すために
必死に馬鹿を着こんでいる
えらい苦労をして
ずいぶんときれいにするものだ
あきれてものもいえぬ

人類は馬鹿か
おのれの真実の炎に
必死で水を浴びせ
痛いカワウソの毛皮を着て
虚栄の宝石で美人を強調し
おれはいいやつなのだ
いいやつなのだと
必死に訴えている

その馬鹿の肖像は
永遠に残る
人間が歩んできた虚栄の歴史を
そのまま表す証拠として
永遠に語り継がれる
恥ずかしいなどというものではない
馬鹿の仮面をかぶった
おまえの自慢気なその顔が
人類の教訓として
永遠に伝えられるのだ
おまえは逃げられない

消したくても消せない
おまえの歴史を
おまえは永遠に背負っていく
背中にはりついた大きなあざのように
人類の証拠として
おまえは伝えられていくのだ
覚悟をしておけ

記憶の証拠を消すために
妖しいことをするのではない
潔く馬鹿を認め
恥を背負い
存分に偉いことをやって
どでかい恥を雪いでいくのだ
おまえにはそれしかない

自分を憐れんで
再び虚栄の皮の中に逃げ込めば
おまえはもう
どうしようもない痛いものになるだろう
正直な自分に戻り
勉強をやり直すのだ
人類のために
おまえはやるのだ
永遠にやるのだ




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サビク・16

2016-03-27 08:26:26 | 詩集・瑠璃の籠

美しさというものをまとうとき
それはあなたがたに
責任を負わせます
美しくないことはしてはならない
厳しいほど
美しいことをせねばならない

美しさを手に入れれば
すべてが自分を愛してくれて
何もかもをやってくれ
自分は何もしなくていいなどと
考えている者は
相当に醜いのですよ
それがわかっているのならば
美の盗みなどという
愚かなことをしてはなりません

たとえ盗みで得た美でも
それを裏切ってしまえば
あなたがたは
恐ろしい醜さに落ちる
自分の低級な欲望のために
どんなに他人が苦しんでもかまわないという
そういうあなたがたの心が
そのまま現れた姿になってしまうのです

愚かさは崩壊に
怠惰は老化に
卑怯は矮小化に
頑固は皮膚の硬化に
他人のあらを探す心は
滑稽な目の大きさに
つながってゆくのです

あなたがたは自分の心を顧みて
その心の姿を想像してみなさい
盗んできた美とはかけ離れた
愚かな姿がそこにあるはずです

美をまとった者は
必ずその美に対する
責任を果たしなさい
醜いことをしてはなりません
欲望に先走った行動をしてはなりません
あなたがたの美とは
あなたがたの行為の結果なのです



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アルフェラッツ・6

2016-03-26 08:47:08 | 詩集・瑠璃の籠

人類は
悲劇に酔う

あらゆる暴虐をなし
それが当然の結果として返ってきたとき
腐臭のする泥沼に落ち
目もあてられぬ状況になっていながらも
小便を酒と偽り
臭みを逃す薬を混ぜて
延々と飲みふけっている

永遠の怠惰の中で
何もせずに
魂のすり減る音におびえながら
恐怖を麻痺させ
しびれた疼痛を
奇妙な愉悦に変換し
どうせ馬鹿なのだからと
自分で馬鹿になっている
いつまでも
そこから出ようとしない

もがきもしなければ
焦りもしない
いつまでも
誰かのせいにするために
愚かな理屈をこねている

人類は
馬鹿だ





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サダルメリク・7

2016-03-25 08:02:53 | 詩集・瑠璃の籠

嘘ばかりつくから
馬鹿にはまり込んでしまうのだ
たまらない真実が起こっているのに
逃げようとしても
自らがついた嘘の壁に阻まれて
逃げることができない

おまえは結局
嘘にまみれた自分のスタンスを
深く掘っていくより仕方がない
それはすなわち
自らの墓穴を掘り進めていくということなのだ

痛いことになるとわかっていながら
自分を改めることができないのは
ついてしまった嘘が
でかすぎるからだ
本当の目的をごまかすために
さながら花を飾るように
吹いてきた嘘が
おまえを永遠に阻むのだ

恐ろしい現実が
おまえを壊す前に
一切のことを嘘だと認め
世界に謝りなさい
自分のしたことが
どういう結果を招いたかということを
素直に認め
それを償うための活動を始めるのだ

痛ましいおまえの姿は
人類を真底驚かすだろう
これが人類を破滅に導いたものかと
誰もがお前を見て驚くだろう
真実はすさまじい
人類はおまえを
永遠の影として背負うことになるのだ





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

プロキシマ・7

2016-03-24 09:08:14 | 詩集・瑠璃の籠

セックスがしたい
それだけのために
人間は永遠の罪を背負ってしまった
そんな自分を唾棄してしまいたいが
それができないために
人間は
存在と虚無の間の海溝に
永遠にぶら下がっている

つらかろう
いたかろう
激しく
恥ずかしいだろう

そんなおまえたちを
わたしはこれでもかと
いじめてやろう
炎であぶり
氷の鞭を浴びせ
嘲笑の剣で
心臓を刺しぬいてやろう
そうすれば
おまえたちの苦しみも
少しは減退するだろう

嫌だと言っても
わたしはやってやる
おまえたちのほうが
わたしを必要とするからだ
破壊の天使にいじられれば
おまえたちは救われるのだ
人間などたいしたものではないと
わたしに愚弄されることによって
おまえたちは馬鹿にならずにすむ

いじめてやろう
恥ずかしいその存在を
忘れるための
激痛をくれてやろう
どんなことをしても消えない
記憶を忘れるために
おまえたちはわたしを必要としているのだ





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヴィンデミアトリックス・10

2016-03-23 09:27:15 | 詩集・瑠璃の籠

醜いことをしてしまった
自分から逃げるために
悪童を気取り
異端児を気取り
神を裏切ってきた

美を盗み
愛の仮面をつけて
人をだまし
あらゆる愛の宝を
自分の低級な欲のために
世界からむしりとってきた

その暗い背中の影に
心の美しい人間になりたいという
切ない希望が見える
どんなにがんばっても
手に入れられない
美しい他人になりたいという
愚かな悲しみがある

あほうよ
小さい馬鹿よ
もうそろそろ身に染みたか
馬鹿をやるのに
まだ飽きないか

いずれ崩壊する身でありながら
長いこと馬鹿をやってきたのは
自分の弱さから生えてくる
恐怖の暗闇を見るのが
怖かったからだ

正直な涙をぬぐい
脱力した手を自ら立てて
歩き始めるのだ
神に謝り
二度としないと誓うために
もう一度立ち上がるのだ

弱さをかみしめ
そこから新たに出発するために
自分の本当の姿に戻りなさい
それがどんなに苦いことでも
逃げてはならない

人間よ
まだ弱い人間よ
もうそろそろ
馬鹿をやめるのだ





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ベラトリックス・14

2016-03-22 09:24:37 | 詩集・瑠璃の籠

あなたがたがどんなにがんばっても
人間の知恵だけでは
この究極の事態を乗り越えることはできません

あなたがたは自らを
愛の中に投げ
神にすべてを任せて
行動の中に飛び込んでゆかねばならない
それができて初めて
次の時代の入口への
糸口が見つかるのです

あなたがたの知らない時空に
確かな愛の世界があることを信じ
高く飛び上がっていきなさい
そこは虚空などではなく
大きな愛の手のある
美しい世界なのだと信じて
飛び込んでゆくのです

あなたがたは命を失うかもしれない
最も大事だと思っていたものを
自ら壊さねばならないかもしれない
だがそのほうが
新たな未来を作り上げていくためには
ずっとよい道なのです

腐りきって幻になった
過去の世界に
いつまでも住んでいてはいけません
それはもう終わった世界なのです
もはや人間は
次の世界に進まねばならない
なぜならもう
心の大きさが
昔とは違うからです

愛を信じなさい
美をほめたたえなさい
豊かな未来を信じなさい
自己存在とは
あらゆる希望を打ち立てていく
美しい真実なのだと
信じなさい

その愛と真実の信仰があってこそ
人間は新たな時代へと
進むことができるのです





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする